三角猫の生態

楽しく貧乏に暮らすための工夫とか節約術とかを書いています。

楽しい貧乏な健康管理:貧乏に夏を乗り切る方法

夏と冬は電気代がかさんで貧乏人の生存が厳しくなる季節である。私は長年の貧乏暮らしでなるべくエアコンを使わないで夏をしのげるようになったので、貧乏初心者の人が夏をしのげるようにコツを書いておくことにする。

熱中症にならないことを最優先にする

私の部屋にはエアコンが着いているけれど、エアコンを使うと電気代が跳ね上がる。これは貧乏人にとっては痛い出費である。しかしいくらエアコンを使わないで電気代を節約しても、病気になってしまっては意味がない。この温度まではエアコンなしでも大丈夫だという自分の基準温度を決めておいて、その温度以上になったら我慢せずにエアコンを使うほうがよい。
私の場合は室温34度で湿度70%程度までならエアコンなしで扇風機だけで快適に過ごせる。室温31度で湿度が60%程度なら涼しく感じる。問題は温度より湿度で、湿度が80%以上のとときに気温が上がると汗が乾かなくて不快感があるし、こまめに水分補給をしないと熱中症になりかねない。頭がぼんやりして暑いことがストレスになって作業効率が著しく落ちるし、パソコンが壊れてしまってはエアコンの電気代より高くつくので、そういうときはしょうがなくエアコンを使う。
個人的には湿度が高くて体が暑さに慣れていない梅雨明けの7月が一番きつくて、8月や9月は暑さに慣れるので扇風機とサーキュレーターだけでなんとかなる。

●貧乏な暑さのしのぎ方

凍らせた保冷剤をタオルでくるんで首に当てる
保冷剤はいくら冷たくて気持ちいいといっても直接肌に当てると冷たすぎて感覚がなくなるので、タオルでくるむとちょうどいい冷たさになる。

ペットボトルに水を入れて凍らせる
缶やビンを凍らせると割れるので、水分の膨張に耐えられるペットボトルに水を少なめに入れて凍らせると、凍ったペットボトルをわきや首にあてて体を冷やしつつ、溶けた水をちびちび飲んで水分補給して熱中症を予防できる。豆乳の空きパックに水を入れて凍らせると簡易水枕代わりになる。
ちなみに私が16年使っている冷蔵庫はパッキンがゆるくなったせいか夏はまったく冷えなくなって、冷凍庫が冷蔵庫代わりになる有様なので、この方法が使えなくなってしまった。保冷剤なら凍らなくてもある程度冷えるので、私は保冷剤を使っている。

濡らしたタオルで体を拭く
水に濡らしたタオルで体を拭くと気化熱で体を冷やすことができる。汗をかいてべたべたになった肌がきれいになるだけでも、気分的にかなりすっきりする。

ゆったりした服を着る
体にぴったりの服より、体と服の間に風が入るようなだぶだぶの服のほうが涼しい。汗で服がべちょべちょになったら、我慢して着続けると肌に服が張り付いてしまって風通しが悪くなって暑くなるので、着替えたほうが涼しい。下着と部屋着は消耗品として割り切って、いちいち洗剤を使わなくても手で水洗いして干しておけば夏ならすぐに乾く。

日差しを遮る、なおかつ風通しをよくする
部屋の中が暑くなる一番の原因は直射日光で、日光が入らなければ日陰にいるようなものだからあまり暑くならない。しかしカーテンを閉め切ってしまうと風通しが悪くなってかえって暑くなってしまう。そこで活躍するのがすだれである。風通しを悪くしないで日差しを遮られるうえに、100円ショップで安く買えるというすぐれものである。ベランダで植物を育てられる人は、ゴーヤを育ててグリーンカーテンにすると涼しくなってゴーヤも食べられて一石二鳥である。

プチ避暑地を見つける
エアコンが効いていて無料で長居できる場所は日中に部屋の中が暑すぎるときの逃げ場になる。図書館、大学のカフェテリア、ショッピングモール、市役所とかは椅子やベンチがあって長居できる。公共施設はエアコンの設定温度が高いのですごく涼しいというわけではないけれど、少なくとも自分の部屋より暑くはない。夜中で近所の店が開いていないというときでも、公園に行ったりすると涼むことができる。
中国では扇風機売り場に一日中座り込んで暑さをしのいでいるそうだけれど、いくら貧乏とはいえ他の人の邪魔になるようなことはやるべきではない。

サーキュレーターを活用する
サーキュレーターはエアコンと併用するものとして世間では扱われているけれど、サーキュレーター単体で扇風機代わりに使ってもよいのである。サーキュレーターは扇風機よりも風が強いうえに安くて2000円程度で買えるというまさに貧乏人の味方なのだ。
直接体に当てて使ってもいいし、風を体に当てずに部屋の空気を循環させてもいいし、風通しが悪い部屋では窓際にサーキュレーターをおいて強制換気することもできる。外は涼しいのに部屋の中は暑いというときは、自分に風を当てるよりも換気したほうが部屋全体が涼しくなる。私のアパートは玄関側に窓がなくて空気がこもるので、窓側にサーキュレーターを置いて外の空気を入れると湿度も若干下がって快適になる。

暑さを感じる前に寝る
夏は暑すぎて寝つけない、あるいは眠りが浅いというのは貧乏人にとって大問題である。
シャワーを浴びた後にサーキュレーターの風を浴びると全身が冷えてすっきりした状態になるので、このままさっさと寝てしまうのがよい。このときに寝そびれたまま横になっていると、自分の体温で寝具が暑くなって、汗をかいて不快になり、ますます寝れなくなるという悪循環に陥ってしまう。
私はサーキュレーターもつけっぱなしにしている。風でおなかが冷えて下痢をすることよりも、起きたときに汗だくになって脳梗塞で死ぬほうが心配なのだ。それにエアコンを使わない貧乏人の家は夜でも30度以上あるので、下痢をするほど体がひえることはあまりない。

ござを使う
私は床が固くても寝れるので、夏は布団を使わないでフローリングにござを敷いて寝ているけれど、通気性がよいので涼しく感じる。ござは1畳1000円くらいで買えて、結構頑丈で何年も持つし、カーペットよりも掃除しやすい。カーペットを使っていたときはカツオブシムシの幼虫がついたりしていたけれど、ござにしたらカツオブシムシの幼虫がいなくなった。見た目的にも貧乏人に似合うので、貧乏人はござを使うべきである。

にがりを飲む
にがりというのは豆腐を固めるのに使うやつで、マグネシウムやナトリウムやカリウムとかのミネラルがたくさん入っている。エアコンを我慢している貧乏人はたくさん汗をかいて体内のミネラルがなくなるので、私はコーヒーににがりを一滴入れて、カリウムマグネシウムを補給しつつ水分補給している。汗をかいてだるかったりぼんやりしたりするときににがりを飲むとだいぶしゃっきりする。
ちなみに水で薄めていない純粋なにがりは賞味期限がなくて常温で保存できるので、調味料の一種として常備しておくと長く使えて便利である。

●水風呂はやめたほうがいい

私が貧乏学生だったころ、西日が当たるくそ暑い木造のボロアパートに住んでいたのだけれど、当然エアコンもなく、扇風機も持っていなかった。うちわで扇いで暑さをしのいでいたのだけれど手が疲れるし、ついに我慢できなくなって水風呂に入ることにしたのである。しかし水風呂というのは最初は冷たくて気持ちよくても、長く入っているのはつらい。30分くらいして体が冷えたので水風呂を出て、30分くらいして暑さに耐えかねて水風呂に入って、というのを繰り返していたら、自律神経失調症になってしまった。
人間の体はいったん温度変化に慣れると数時間は温度変化に対応できなくなるので、急激な温度変化を繰り返すのは体によくない。今はエアコンで外気と室温の差は5度がいいというのが常識になったけれど、当時の私は医学の知識がなかったので温度差が激しい水風呂に漬かって自律神経失調症から回復するのに何ヶ月もかかってだいぶ苦労した。というわけで水風呂に頻繁に浸かるのはやめたほうがいい。

以上が私が夏を貧乏に乗り切る方法でした。みなさんの楽しい貧乏ライフの役に立てば幸いです。

楽しい貧乏な買い物:Amazonのステマレビューを見抜く方法

貧乏人が収入を増やすのは難しい。そんなに簡単に収入が増えるなら貧乏になんかならない。支出を減らして、安くてよいものを厳選して買うのが貧乏人にとって大事である。

しかしそんな貧乏人から金を騙し取ろうとする敵がいて、それがステマ業者である。商品の欠点には触れずに高評価レビューをつけて、よいものだと誤解させて買わせようとする。

Amazonでは中国の企業が多く出品していて、たいていは中華企業が組織的にやっているステマのようで、観察してみると共通する特徴があるのでステマをみわけやすくなる。

 

Amazonステマレビューの特徴
・出品者が中国の企業。
・★★★★★評価で、商品の欠点についてはまったく言及しない。
・商品説明に書いてあるスペックをそのままほめるだけで、実際に使用しているか怪しい。
・「amazonで購入」の印はついているもののその商品ひとつだけしかレビューしていない、あるいはいくつかレビューしているがすべてのレビューが★★★★★評価のみ。
・ユーザー名がデフォルトの「Amazon カスタマー」のまま。
・ユーザー名が日本人名なのに日本語が不自然。
・ユーザープロファイルの画像がない。
・レビュー投稿日が集中している。
・同じ出品者から何個も商品を買っている。
・他のユーザーとまったく同じ商品をレビューしている。

 

たとえばこの折り畳み傘にはまったく同じ文面のレビューが乗っていた。レビューをコピペして水増ししようとする意図が丸見えである。

f:id:catriangle:20170816171534j:plain

 

こちらの隠しカメラに高評価をしたユーザーはこの商品のレビューしか投稿していないし、レビュー投稿日も短期間に集中していて、日本語のてにをはが不自然。おそらくレビューが参考になったボタンもお互いに押し合っているのだと思う。

f:id:catriangle:20170816171340j:plain

 

この3DVRゴーグルを高評価しているユーザーは、出品者の「T-bak」が売っている別の折りたたみVRゴーグルも高評価している。VRゴーグルを短期間に二つも買う必要のある人なんてほとんどいないので、これは出品者からレビューを依頼されたのだろう。

f:id:catriangle:20170816171042j:plain

 

こういうのはすぐにステマだとばれるような浅知恵で、客をだまして目先の小銭を稼げればいいという考えで、客からのフィードバックを商品開発に活かして企業としての信頼を得るというという視点がない。こういう客をだますステマをするメーカーやショップの製品で不良品をつかまされてもサポートは期待できないので、ステマをしている商品はたとえ安くても買わないほうがよい。

Amazonはサンプル品のレビューを規約違反として削除したようだけれど、結果として「サンプル提供によるレビューです」とさえ告知しないで客をだますような悪質なステマが野放しになるのなら意味がない。Amazonが企業から金をとってVINEメンバーに商品を配ってレビューを書かせているけれど、VINEメンバーは商品をろくに使わないまま適当にほめているという悪いうわさを聞いているので、私はVINEメンバーのレビューは基本的に無視している。

というわけで、Amazonで買い物をするときには★の数だけで判断せず、誰がレビューしているのか、そのレビューは信用できるのか、出品者は信用できるのかというのを見極めて買い物をするのが大事である。
安物買いの銭失いをするくらいなら何も買わないほうがましなので、貧乏人はステマにだまされない情報強者になって、安さに釣られずに本当に良いものを見抜けるようにならないといけない。

楽しい貧乏な買い物:タッパーは買うなファミリーサイズのアイスを買え

タッパーというのは食材を保管しておくのに便利で、百円ショップでは様々なタッパーを売っている。しかしわざわざタッパーを買うのはちょっと待ってほしい。貧乏人ともあろうものが中身が入っていないものを買うのは贅沢ではなかろうか。というわけで、タッパーが必要になったときには2リットルのファミリーサイズのアイスを買うとよい。そうすると実質的にプラスチック容器代のぶん100円引きでアイスとタッパーが買えることになる。これは紙箱入りのアイスを買うよりもだいぶお得である。

●ファミリーサイズのアイスの容器の利用法

・冷凍庫の整理用
ファミリーサイズのアイスの容器は実に良くできていて、2リットルのアイスが入ってるだけあって大容量でけっこう頑丈だし、大きさも冷凍庫のサイズにぴったりである。ということは、肉とか魚とか大きくてかさばるものを冷凍してストックしておく容器としてちょうどよいのである。
私は毎週水曜日に100g40-50円くらいのセールになっているとり胸肉を買い溜めして、一食分(指三本分程度)のサイズに小分けして塩をまぶしてからラップに包んでファミリーサイズのアイスの容器に入れて冷凍している。かさばるぶなしめじとか油揚げとかもそのまま容器に入れて冷凍保存できる。

・大食いの人の弁当箱
野球部や柔道部の高校生は体格を大きくするためにとにかく大食いをするように指導されていて、弁当箱の重さを量る学校もあるそうで、普通のサイズの弁当箱では小さすぎると運動部の子供を持つ親は苦労しているようである。そんなときにはファミリーサイズのアイスの容器に白米やチャーハンをどっさり詰め込んで弁当の重量を増やすことができる。弁当箱がわりとして使う場合は本物の弁当箱に比べてふたが外れやすいので、汁気があるものは入れず、ゴムバンドでふたをとめて風呂敷でつつむとよい。

・豆苗用プランター
豆苗に水をやって室内で栽培するための簡易プランターになる。ただし日光に当てるとプラスチックが劣化してもろくなるので、他の植物を育てるための本格的なプランターとして野外で長時間使うのには向かない。

・小物入れ
ファミリーサイズのアイスの容器は普通のタッパーよりも大きいので、ゲーム用のコントローラーとかのちょっとかさばるようなものでも収納できる。収納だけならダンボールでもできるけれど、ファミリーサイズのアイスの容器はプラスチックなので防水性があるし、ふたがきっちり閉まってダニや虫がつかないので、ダンボールより衛生的である(ただし当然のことながらアイスを食べ終わった後にはよく洗って乾かす必要がある)。
それに100円ショップのタッパーや小物入れはときどき品揃えが変わって同じ大きさで揃えられなくなることがあるけれど、一方でファミリーサイズのアイスはあまり種類がなくてスーパーで同じメーカーのものをずっと売っているので容器のサイズを揃えて整理整頓しやすい。

・料理や掃除などの日常使い容器
大きい肉の塊を調味料に漬け込んで味付けする容器にしたり、釣り用の撒き餌を混ぜる容器として使ったり、絵の具の筆を洗うバケツ代わりにしたり、ぞうきんを他の洗濯物とわけて漬け置き洗いするタライ代わりにしたり、ゴミ箱にしたり、ペンキやニスを塗るときの筆置きにしたり、家族全員がノロウイルスに感染してトイレがふさがっていてうんこが間に合わないときの緊急用のおまる代わりにしたり、アイデア次第で何にでも使える。どうせアイスの容器なので汚して捨てても惜しくないので使い勝手がよい。

●ファミリーサイズのアイスの容器の欠点

欠点としては、ファミリーサイズのアイスを食べ終わるまで結構時間がかかってすぐにタッパーが必要なときには使えなかったり、アイスを食べ終わった後に容器をよく洗わないとバニラの匂いがしたり、透明のタッパーと違って容器の中が見えなかったり、容器に直接アイスの印刷がしてあってデザインがださいことだけれど、あまり気にするほどの欠点ではない。所詮アイスの容器なので過度な期待をしてはいけない。

私は明治のファミリアとニュージーランドの輸入アイスのAnnie's Goldの容器を使っているけれど、Annie's Goldの容器のほうが頑丈でふたがかっちり閉まるのでお勧めである。ちなみにアイスの食べ方としては、私はバニラ味のアイスにチョコフレークやフルーツグラノーラを混ぜて食べるのがおいしくてコスパもよくて好きである。しかしあまりにおいしかったので朝食代わりにばくばく食べていたらすぐに太ってしまったので、バニラアイスとチョコフレークの組み合わせは封印した。私はファミリーサイズのアイスの容器が二つあれば冷凍庫の整理用としては十分なので、今使っている容器が壊れるまではファミリーサイズのアイスは買わない。

 

楽しい貧乏なDIY:すだれをシャワーカーテンにしてしまえ

3COINSで300円で買ったシャワーカーテンをユニットバスに設置して10年くらい使っていたのだけれど、ぬれてカーテンが折り重なったところがうまく乾かなくてぬるぬるしたりカビが生えたりして、ちょっと不満があった。他に安くてよさそうなシャワーカーテンを探していたところあまりいいのがなかったので、夏なのでいっそのことすだれをシャワーカーテンとして使ってみることにした。

f:id:catriangle:20170726055454j:plain
近所のキャンドゥで幅88x80のすだれと幅74x丈90のすだれの2種類を売っていたけれど、ユニットバスの広さ的に幅74センチのほうを二つ買う。サイズ選びの際にはすだれを上げ下げせずにすぐに蛇口をひねることができるように、壁とすだれの間に手が入るくらいの隙間をあける必要がある点に注意しなければならない。そんでキャンドゥで買った鉄のワイヤーを切ってフックを4つ自作して、フック2個ですだれを縦方向に連結して高さを調節して、残りのフック2個でシャワーカーテン用の穴に引っ掛ける。長さがあまった分は折り返して結束バンドとかで束ねれば完成。設置はシャワーカーテンの穴に二箇所ひっかけるだけなのでとても簡単である。
というわけで、市販のシャワーカーテンとすだれシャワーカーテンを比較してみる。

●シャワーカーテンのメリットとデメリット

メリット
・防水性が高い。
・半透明で明るい。
・開閉しやすい。
・耐久性がある。

デメリット
・重なったところが乾かなくてぬるぬるする。
・カビがはえる。
・普通すぎて面白くない。

●すだれシャワーカーテンのメリットとデメリット

メリット
・すだれが濡れると温泉のような匂いがしてリラックス効果があるような気がする。
・通気性がいいので乾きやすい気がする。風呂上りにちゃちゃっとはたくと、すだれの隙間にたまった余分な水滴がすぐにとれて乾きやすくなる。
・ユニットバスが和風な感じになるような気がする。
平安時代に御簾の向こう側にいたやんごとなき人のような気分になれる。
・飽きたら普通にすだれとして窓に設置して使える。

デメリット
・横方向の水が素通りしてトイレ側に飛び散るので、シャワーを使うときは水の方向に気をつけておとなしくシャワーを浴びないといけない。
・思ったより光を通さなくて暗い。暗いぶんリラックスはできるものの、私は半身浴しながら読書するのでちょっと困る。
・縦方向にすだれを上げ下げしなければならず、ユニットバスに出入りしにくい。しかし頻繁に出入りするわけでもないので、あまり気にならない。
・たぶん耐久性がない。すだれ自体は竹なので比較的濡れるのには強いものの、濡れたり乾いたりというのを繰り返すうちにぼろぼろになる予感がする。

というわけで、シャワーカーテンがぬるぬるしてカビが生える問題は解決したものの、すだれにもそれなりに問題があるのであまり解決になっていなくて、大成功とも大失敗ともいえない微妙な感じである。しかしトイレ側に水が飛び散っても拭くのはたいした手間ではないし、掃除がわりにもなるからしばらくはすだれを使おうと思う。和貧乏モダンスタイルである。

 

2018/6/27追記

一年間すだれシャワーカーテンを使ったけれど、多少色落ちした程度でほとんど劣化もなく、風呂上りにちゃんと水滴をはたきおとしていればカビがはえることもなかった。想像した以上に耐久性があるようで、このままあと何年かは使えそうなのでコスパはよい。上部にダブルクリップをつけてシャワーを使わないときはすだれを二つ折りで固定できるようにしたら、半身浴しながら読書するときも暗くならなくなったし、浴槽への出入りもしやすくなって、デメリットもほとんど解消した。これはなかなかよい。

楽しい貧乏な買い物:ミニPC(CHUWI HiBOX Hero)を買った話

実家に帰省したときに使っていた2004年製のThinkPad X40の内臓電池が切れてしまい、調べたら簡単には電池交換できない機種らしい。WindowsXPなのでウイルス感染リスクもあるし、Linuxを入れればまだ使えなくもないけれど私はLinuxには詳しくなくてインストールはできてもコマンドは使いこなせないし、さすがに13年前のPCではそろそろ液晶のバックライトの寿命もきそうなので、めんどくさい作業をしてまでThinkPad X40を使い続けたいとは思わない。というわけで実家用のサブPCを買うことにした。

予算は3万円で、候補をいくつか選んで検討したところ、スティックPC系はトラブルが多いので除外して、EPSONのウルトラコンパクトPCは高すぎて除外した。JumperとかONDAとかの中華ノートPCや中華タブレット、あるいはミニPCとしてLIVA ZやDiginnos DG-CANPCも候補だったけれど、最終的にCHUWI HiBOXにした。初めて買うメーカーで、中国のメーカーなので不安もあったものの、それでもCHUWI HiBOXにした決め手は以下のとおり。

・バッテリーは経年劣化するので、バッテリーなしでACアダプタで給電するミニPCのほうがノートやタブレットより長年使えそう。貧乏なので10年くらい使いたい。
・あまり使わないサブPCなので邪魔にならない小型のほうが好ましいが、そもそも持ち歩かないで据え置きで使うのでバッテリーは必要ない。作業中にいちいち充電が残り何パーセントかとか確認するのがめんどくさい。
・視力が悪いので10インチタブレットは小さすぎて使いづらい。15-19インチくらいのモニターで使いたい。
・長年使うことを考えて、最低限のスペックとしてRAM4GB、ROM64GBはほしい。書類作成や写真や音楽データの管理がメインなのでCPUはATOMで足りるし何でもいい。というかThinkPad X40(RAM512MB、シングルコアのPenM1.5G)でさえ書類作成で特に不自由しなかった。
Amazonで16000円程度で、同等スペックの他の製品に比べて安い。同じ位の値段のDiginnos DG-CANPCはROMが32GBしかなく、25000円程度のECS LIVA ZもROMが32GBしかない。
・TFカード(SDカード)スロット、USBスロットx3で拡張性がある。タブレットだと給電用microUSBスロットがひとつしかないものが多くて、USBハブを使わないとマウスとキーボードとUSBメモリを接続できなかったりする。
WiFiに接続できる。
・DUAL OSでAndroid5.1とWindows10を切り替えられるので、Androidでいろいろ遊べそう。
AmazonやGearBestのユーザーレビューが高評価。

 

・購入 
というわけでAmazonでCHUWI HiBOXを16000円で買って、HDMI入力できるモニタを持ってなかったのでI・O DATAのEX-LD2071TBを11800円で買った。EX-LD2071TBを買った理由はスピーカーがついていて、入力がVGA、DVI、HDMIの三種類あって使い回しができそうなのがよさそうだったのだ。20.7型は私にはちょっと大きすぎるけれど、17インチくらいの安いモニターだとVGA入力しかなかったり、小さいからといってその分安くなるわけでもなかったりして、1万円程度でHDMI入力とスピーカーがあるモニターで他によさそうなものがあまりなかったのである。合計27800円で、予算の3万円以内に収まった。

 

・開封
そんでAmazonでChuWi直営店から購入してから3日後に届いたので開封したら、本体のほかに付属品としてACアダプター(USタイプで日本でも使えるやつ)、リモコン、VESAマウント用の部品とねじ、HDMIケーブルが入っていた。私の用途ではリモコンは必要ないけれど、テレビにつないでサーバー代わりにする人には便利かもしれない。 

本体のゴム足のひとつの接着が不十分だったのかぽろっと落ちて、作りは甘い感じ。

 

・設定
最初は電源ボタンを押しても電源が入らなくて初期不良かと思ったけれど、どうやら通電してからしばらくした後に電源ボタンを押すと起動するらしく、起動にコツがいるようでクセがあって使いづらい。いったん電源が入った後は電源ボタンがふつうに反応するようになるものの、コンセントを抜いたりした後の起動はまた電源ボタンの反応が怪しくなる。DUAL OSだけれど、電源を入れたら一瞬OSを選ぶ画面がでてすぐにキーボードの←→キーでOSを選ばないと勝手にWindows10で起動するようである。そんで問答無用でWindows10のセットアップが始まり、日本語に設定して、Wifiにつないで重要な更新(4GBくらい)をダウンロードして、再起動して更新プログラムを構成するのにやたら時間がかかって、電源を入れてから4時間くらいしてやっとアップデートが終わった。
ちなみに初期設定だとモニターの電源が10分で切れるようで、アップデートを待っているといきなり画面が消えてHDMI入力がないとモニターに表示されてびびった。パソコン初心者ならいきなり画面が消えてパソコンやモニターの初期不良じゃないかと疑うかもしれないので初期設定の間はモニターが消えないようにしたほうがいいのに、こういう点でマイクロソフトは気が利かないのを通り越して不親切で、OSを作った人たちはユーザーの立場で物事を考えたことがないんじゃないかと思う。
それから時刻設定を日本のタイムゾーンに設定してもなぜか時間が9時間ずれていてタイムゾーンが反映されていないようだったので、タイムゾーン設定をなんどかやり直したら直った。

 

トラブルシューティング 
使えるようになったと思ったら、Windowsのアップデートを適用後にネットワークアダプターの[Broadcom 802.11abgn Wireless SDIO Adopter]とシステムデバイスの[bcmfn Device]に問題が出たようで、WiFiを認識しなくなった。Broadcomのドライバーのバージョンは5.93.102.22で、トラブルシューティングをしてドライバーを更新してもこれが最新のドライバーらしくて解決しない。HiBOXだけでなくCHUWI Hi8やASUS EeeBook X205でも同様の問題が起きているようだけれど、HiBoxについての情報がほとんどないので困った。初期化してみても直らない。最初の起動でバックアップもない段階で無理やりアップデートをさせられて、初期化してもロールバックは無理でドライバは壊れたままってなんの嫌がらせだ。
ASUSの場合はASUS公式からドライバーをダウンロードして破損したドライバと置き換えることで解決するようだけれど、CHUWIには公式サイトにドライバーのダウンロードページがないのでその方法が使えない。あきらめてUSB無線LANアダプターでも使おうかと思ったところ、他にも同じ症状になった人がNECからドライバーをダウンロードしてWiFiが使えるようになったという報告があって、Lavie TabのWindows10アップグレード用のBroadcom WLAN DriverをダウンロードしてWiFiが使えるようになった。ありがとうNEC

 

・空き容量 
Windows10のローカルディスクCは空き容量「28.9GB/43.3GB」になっていて、システムのストレージを見たら、「58.2GBのうち29.3GBを使用」となっていた。今後もWindowsのアップデートが控えていることを考えるとやはりRAM容量は32GBでは足りないので64GBのものを買って正解だった。
Androidの内部ストレージは合計容量9.72GBで、空き容量8.83GBになっていた。こっちはシステムアップデートをしてGoogle日本語入力のアプリをインストールした後で容量チェックしたので、初期の空き容量はもうちょっと多いと思う。
そんでSDカードでも128GBまでなら増設できるようなので、容量的に問題ないし、他のパソコンとのデータの移動もやりやすそう。

 

・処理能力
アイドル状態でメモリ1.3/3.9GB(33%)、CPU使用率1%、CPU速度0.60-0.80Ghz。
ブラウジングするとメモリ1.6GB(41%)、CPU使用率2%で、ネットサーフィンはきびきび動く。
YouTubeを見るとメモリ1.6GB(41%)、CPU使用率が20-40%で、スムーズに動画を再生する。
ブラウザゲームImperial Sagaをやると、メモリ1.8GB(46%)、CPU使用率60-70%、CPU速度が1.50-1.67Ghzの上限付近に達して、リソースモニターを見るとCPU0-4を同じ程度に使っていて余力がなく、メモリ的には余裕があるもののCPUの力不足のせいで動作がもっさりになった。世界の株価フラッシュチャートというサイトで株価を表示するだけでもCPU速度が1.67GhzになっていてじわじわCPU温度が上がっていて、どうやらブラウザゲームだけでなくFlashを使うページではCPUの能力が追いついていないようである。Chromeリモートデスクトップを使って別のパソコンでブラウザゲームをやったところ、メモリとCPUの使用率は同程度だったもののさくさく動いたので、処理が重い作業はリモートデスクトップでやれば問題なさそう。

つまりはQuad CoreとはいえAtomだからこんなもんだろうなという程度の処理能力で、ブラウジング、動画再生、書類作成などの作業はさくさくこなすものの、flashを使うブラウザゲームのような重い作業には向かないという予想通りの処理能力である。Windowsとしてはやや非力な反面、Androidとしてはそこらのスマホよりもゲームがサクサク動くという感じ。大画面のモニターでAndroidのアプリで遊びたいという人には面白いかもしれない。

 

・発熱 
ファンレスなので夏場は発熱が気になるところ。タブレット程度の性能だからタブレット程度の発熱かと思っていたらそうでもなく、HWMonitorで温度を調べるとアイドル状態でCPU温度が60度程度、CPUに負担がかかる処理をしていると70度になっていて、床において使っていたら上面よりも通気の悪い底面がホッカイロ程度に熱くなっていて床がほかほかになったので、スチールラックの上において底面の通気をよくするとか縦置きにするとかして熱を下げる工夫したほうがよい。ただでさえAtomで処理能力が低いのに熱でCPU性能が落ちたのか、Androidを使っていたらただホーム画面を表示しているだけなのにフリーズすることがあって、長時間起動するのは不安がある。ゴム足が短すぎてそのまま床に置くと通気が悪くなって使えないというのはデザイン面で失敗していて、ゴム足は床に置くためについているというより単なるネジ隠しと思ったほうがよい。コンセントから給電しているのでAtomよりも高性能のCeleronのほうがよかったのにと思ったけれど、低電力のAtomでさえこの発熱具合なのでは高性能のCPUを積まないで正解かもしれない。

追記:実家に持っていってモニターの裏に設置して一週間電源を入れっぱなしでブラウザゲームを起動させっぱなしで使っても熱暴走はなかったので、とりあえずゴム足を下にして床に置くことだけは避ければ問題なく使えそうだけれど、それでもだいぶ熱を持つので長期的な耐久性は不安が残る。

 

・アプリ
Windows10に余計なアプリは何もインストールされていなかった。オフィスはMobile Officeが入っているけれど、読み取り専用になっていて無料のままでは文章作成には使えない。これは貧乏人にとっては マイナスポイント。

 

Android側設定とアプリ
Windows10でSwitch Nowというアプリを起動すると再起動してAndroidに切り替えられる。逆にAndroidからWindows10に直接切り替えるときは、画面上部のステータスバーを下に引き下げるとこちらにもSwitch Nowというアプリが入っているので再起動して切り替えられる。
Android側も余計なソフトは入ってなくて、ワイヤレスアップデートをチェックしたら新しいシステムアップデートがあったのでとりあえずアップデートした。タイムゾーンがUSになっていたので日本標準時刻に変えて、設定で言語を英語から日本語にして、キーボードが英語(US)になっているのでPlayストアからGoogle日本語入力をダウンロードして日本語キーボードに設定すると、あとは普通にマウスとキーボードでパソコンのように使えるようになる。
ちなみにWindows10でWiFiドライバに問題が出てもAndroidWiFiは機能した。片側のOSで問題があっても別のOSは使えるのがDUAL OSのメリットともいえるかもしれない。今後のWindows10のアップデートでもいろいろ問題は出るかもしれないものの、それでもAndroidだけでもちゃんと使えるならそのぶん製品としての寿命は長いかもしれない。
モニタにつないで大画面でAndroidアプリが使えるのもHiBOXならではメリットだけれど、スマホならではの二点タッチのピンチイン/ピンチアウトがマウスだと使えなくて操作性が悪くなるアプリもあるので、Androidを使えるからといってスマホの完全な代替にはならない点は注意する必要がある。アプリによってモニタの中央に縦長に表示したり、左端に縦長に表示したり、全画面で横に文字がつぶれる感じで表示したり、全画面の上半分だけ表示して下半分が見えなくてまったく使えなかったり、という具合で画面表示の仕方がまちまちだったので、どのアプリがモニターでちゃんと使えるかはインストールしてみないとわからない。長時間スマホのゲームで遊んでいるような人はHiBoxを買ってモニターに表示して遊ぶほうが視力が悪くならなくて肩がこらなくて充電も気にしなくてよいので便利かもしれない。ちなみにスワイプはマウスの左クリック長押ししながら移動、一つ前の画面に戻るのは右クリックでできる。

 

・サポート

CHUWIの公式ページには製品ごとの公式ドライバーダウンロードページがなくて、カスタマーサポートのFrequently Asked Questionsをクリックすると一部中国語に切り替わってしまうという中途半端な仕様。Emilyという担当者が一人でサポートに対応しているようで、サポート情報も充実していない。カスタマーサポートページの代わりに公式フォーラムにHiBox用のbiosやdriverのダウンロードリンクがまとめて張ってあって、HiBoxにOSを再インストールする方法が載っていたものの、HiBoxのWindows Update更新後にWiFiドライバーが壊れることについての情報は載っていなかった。トラブルシューティングをするなら英語のフォーラムを読んで自分で質問する程度の英語力が必要になる。AmazonでCHUWIの製品を買った人のレビューを見てみるとCHUWI製品で初期不良をつかんだ人への返品対応はよくないようなので、もし買うなら返金保障があるサイトで買うほうがよい。私はGearBestよりも割高なAmazonで買ったけれど、GearBestは使ったことがなかったし海外のサイトだと初期不良を掴んだときに返品手続きがめんどくさそうだったので保険のつもりでAmazonで買った。

さらにAmazonのCHUWIの製品にはステマレビューがいくつかあった(Hi8 Proのレビューがステマだとわかりやすい)。所詮はステマして客をだましてでも売り上げを上げて、いったん売った後のサポートは手抜きという標準的な中華メーカークオリティで、製品が安い分まともなサポートはないものとして割り切ったほうがよい。

 

・評価:★★★☆☆
他のミニPCと比べてそこそこスペックがいい割にはそこそこ安くてコスパがよい。DUAL OSの中華タブレットはたくさんあるけれど、DUAL OSのミニPCは他に見当たらないので、CPUの処理能力を把握していて使い道がわかっている人や、大画面モニターでAndroidのゲームをやりたい人や、貧乏な人にはお買い得である。しかし一般人より多少はパソコンに詳しい私でもトラブルシューティングで半日つぶれたし、電源ボタンを押しても反応がないときがあったり、電源を入れるたびにWindows10で時刻がずれていたり、シャットダウンにやたら時間がかかってdriver power state failureのブルースクリーンエラーが起きたり、ファンレスで本体がかなり熱くなったりするので、壊れないだろうかとひやひやしながら使っている。今後も悪名高いWindows10のアップデートで何かしら問題が起きる可能性があるうえにメーカーのサポートが期待できず、トラブルシューティングの日本語の情報もほとんどなくて英語で調べないといけないので、パソコン初心者にはお勧めしない。メンテナンスや耐久性には不安があるもののコスパはよいので、今後放熱性が改善された後継機が同じ値段で出てきたりトラブルシューティングの情報が充実したりするようなら実家用のサブPCとしてでなく自分用のAndroidゲーム機として買い増ししてもいいかなと思うくらいには気に入って使っている。

というわけでCHUWI HiBOXを購入して使用したレビューを書いたけれど、購入を検討している人の参考になれば幸いです。