三角猫の生態

楽しく貧乏に暮らすための工夫とか節約術とかを書いています。

楽しい貧乏なDIY:ミシンで裁縫して節約するんだ

たいていの人は学校の家庭科の授業でミシンを使ったことがあるだろうけれど、普段からミシンを使っている人はあまりいないかもしれない。しかし自分で裁縫ができるようになると、けっこう節約になるのである。裁縫に必要なミシンは裏縫いができるシンプルで安いミシンで十分で、私はbrotherのELU52という電子ミシンを6000円で買って使っている。本格的な裁縫をしたい人はロックミシンを買うとよい。ロックミシンは生地を裁断しながら縫ったりできるすぐれものだけれど、高機能なぶん高いので私は使ったことがない。

・服やかばんやリュックを捨てる前に素材を回収するとリメイクやタンス整理がはかどる

フリマで100円でも売れそうにないような服やかばんは捨てるしかないのだけれど、捨てる前にボタンを回収したり、素材がよければ生地を切り取ったりしてから捨てている。特にポケットの部分は使い勝手がよくて、ポーチやシザーケーススマホ入れを作りやすくなる。かばんについているポケット止めのベルトやDカンも使いやすい素材である。パーカーのフードを絞るひもも回収するときんちゃく型の袋を作るときに再利用できる。
子供は成長が早いので子供服はすぐサイズが小さくなって着られなくなるけれど、子供の成長の思い出として子供服をリメイクの素材に使うとよいかもしれない。着ないけど捨てがたいような思い出の服は丸ごと取っておいてもかさばって邪魔になるので、ワッペンとかロゴとかのデザインの一部を再利用して他は捨てるようにするとタンス整理ができる。

・自分ですそ上げすると節約になる

私は足が短いので市販のズボンはすそ上げしないと履けない。すそ上げが無料の店もあるけれど、300-500円くらい手間賃をとる店もある。1回のすそ上げ料金としてはたいした金額ではないけれど、積もるとけっこうな額になる。よほど厚手のジーンズでない限りは15分程度で自分で裾上げできるし、生涯履くズボンの裾上げ十数回分を節約できるとなるとミシンの元はとれる。貧乏人のズボンの裾を注視するような人はあまりいないので、縫い目がちょっとゆがんでいたりしても気にならない。

・ハーフパンツを自分で作ると節約になる

ズボンはかかとのところが痛みやすいけれど、古くなったズボンを好きな長さで切って縫えば簡単にハーフパンツにリメイクできるので、夏にわざわざハーフパンツを買う必要がなくなる。これで数千円の節約になる。スウェットパンツはだぼっとしているのでかかとが擦れてやぶれやすいけれど、リメイクしてハーフパンツにすると汗を吸うので夏の部屋着にちょうどよい。太っていた人がやせたときには以前履いていただぼだぼのズボンをそのまま履くと不格好になるけれど、ゆったりしたバミューダパンツ風にリメイクすればサイズが合っていなくてもあまり不自然に見えないし、夏はだぼだぼしているほうが風通しがよくて快適である。

私は型からハーフパンツを作ってみることにも挑戦してみたものの、ペラペラの安い生地を使った上に生地の伸縮具合を考慮に入れていないのでぴちぴちになってしゃがんだときに尻が漫画みたいにバリバリと裂けた。さすがに素人が知識なしでいちから作るのは無謀だった。よくメイドインチャイナのファストファッションの服は縫製が悪いといわれるけれど、自分で作るのに比べたら尻が裂けないだけでも縫製はよいと思う。

・半袖を自分で作ると節約になる

これもハーフパンツと同じ要領で、袖を好きな長さで切って縫えばよい。半そでのジャケットとか五分丈のパーカーとかの変則的な服がほしいときは、市販のものを探すよりも自分でリメイクしてしまうほうが手っ取り早い。最近の気候は暑さと寒さが極端で、春物と秋物の薄手の長袖ジャケットの出番が乏しくなっているけれど、タンスの肥やしにしたり捨てたりするくらいなら半袖にリメイクすると使い道が出てくる。4月や5月はTシャツだと寒いけど長袖ジャケットだと日中は暑いという微妙な気候で、Tシャツの上に羽織るような半袖のジャケットがあると体温調節がしやすくて便利である。

切り落とした袖の部分も再利用できて、そのままアームカバーにしてペンキ塗りとかの汚れ仕事のときに袖が汚れないようにしたり、袋状に縫ってペットボトル入れにして冷たいペットボトルが汗をかいても鞄が濡れないようにしたり、大根に着せておしゃれに飾り付けたりできる。

・ベストを自分で作ると節約になる

ベストがあれば着回しのパターンが増えておしゃれさんになれるけれど、そんなに頻繁に使うものでもないのでわざわざ買うほどでもないという中途半端なアイテムである。というわけで古着をリメイクしてベストを作れば節約になる。外国製のセーターは日本人には袖の長さが合わないことが多いけれど、袖が短すぎてつんつるてんになって恥ずかしいような場合は、いっそのこと袖を切り落としてニットベストにリメイクすると使い道が増える。私はCOOGIのセーターをもらったものの袖が短くてそのままでは着れず、かといってもらったものをすぐ売り払うのもくれた人に失礼なので、ニットベストにリメイクした。COOGIのニットはもともとほつれたような独特なデザインなので、遠目からみたら雑なリメイクでもあまり目立たない。ロックミシンなしでニットをきれいに縫うのは難しいけれど、仕上がりが雑になったところでジャケットを羽織って縫い目を隠せばよいのである。

・枕カバーを自分で作ると節約になる

古くなったバスタオルとか、もらいもので余った使い道のないタオルとかは枕カバーにリメイクできる。タオルの端を縫って袋状にするだけなので簡単である。冬は暖かいし、夏はよく汗を吸うので使い勝手がよい。市販の枕カバーはせいぜい500円くらいだし長く使うものなので買ってもよいのだけれど、安い枕カバーに気に入る柄や素材がない場合は自作でよい。
タオルをリメイクした枕カバーも使い古したら、さらに小さく切れば雑巾として使えるのでエコである。

・クッションカバーを自分で作ると節約になる

クッションカバーにファスナーをつけるのは採寸をちゃんとやらないといけないのでけっこう手間がかかる。他人に見せるものでないから本格的なものでなくていいという場合は、入り口を長めに作って折り返すタイプにしたり、ひもで閉じるタイプにしたりすると採寸しないで適当に作ってもなんとかなるので簡単である。
冬に使っていた毛布を夏の間にずっと押し入れに入れておくと場所をとるので、折りたたんでクッションの中身として使う方法もある。その場合は毛布にダニやカツオブシムシがわかないようにときどき天日干しをしたりして手入れする必要がある。古くなったダウンジャケットやフリースも丸めてクッションカバーに入れればクッション代わりになる。

・かばんやポーチを自分で作ると節約になる

買い物袋にするトートバッグや小物入れのポーチ程度なら古着のリメイクで割と簡単に作れる。古着のポケットやファスナーをそのまま活かす形でリメイクして収納が多い魔改造かばんを作ったり、自作トートバッグの裏地にビニールのショップ袋を使って防水仕様にしたり、いろいろ工夫の余地があるので枕カバーとかの単純なものよりも作りがいがあって面白い。ただしかばんは外出の時に持ち歩くもので見栄えの良さと実用的な耐久性が必要なので、よほど器用でなければ自分でかばんを作るメリットはあまりない。わざわざ布地を買ってかばんを作るのでなく捨てるような古着をリメイクするようにすると多少は節約になるし、裁縫スキルも上達するのでお勧めである。

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私はゴミ捨て場でぼろぼろのルイヴィトンのバッグを拾って、汚れていない部分をつぎはぎして手縫いでリメイクしてみたけれど、針が2回折れるくらい生地が堅くて大変だった。近くで見ると手縫いの跡がジグザグでひどいけれど、散歩のときに小銭入れとスマホを入れておく程度ならこんなもんでも役に立つ。取っ手の付け根の金具にストラップをつけて肩からつるすこともできるすぐれものである。

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レザークラフトはあまり節約にならないかもしれない

革は普通の家庭用ミシンでは縫えないので、レザークラフト用の専用の道具や、革縫い用の工業ミシンが必要になる。柔らかい革を家庭用ミシンで縫おうとすると、布送りのギザギザの部分が革とかみ合わなくて革をうまく送り出せなくて縫い目が詰まってしまう。プロは革の下に薄い紙を敷いて滑り止めにして縫うらしいけれど、面倒くさそうである。厚くて固い革を家庭用ミシンで縫おうとすると針が折れるので試すまでもない。レザークラフトの手縫いセットが一番安いのだけれど、それでも設備投資や材料費に1万円くらいかかるし、サイフやカバンを縫うにしてもよほどうまく作らない限り市販のものを買うほうがコスパがよいのであまり節約にならない。でもカシメとかリベットとかのレザークラフトの装飾テクニックは普通の裁縫にも使えるので、ワンランク上のリメイクをしたい人はレザークラフトをたしなんでも損はない。器用な人は革に絵を描いたオリジナルスマホケースを作って販売しているけれど、スマホケースはデザインが豊富なレッドオーシャンなので素人が商売にするのはなかなか厳しい。

私はリーマンショックの時にこれからは荒くれ者が増えるからとげ付きパッド職人になろうと思って、レザークラフトの練習として浅草橋のAnd Leatherで100円のハギレを買って革の胸当てを作ってみた。胸はチャックで開閉出来て着脱がらくちんで、肩のエポレットにとげ付き肩パッドを取り付けたり取り外したりできる実用的なデザインで、防御力も+5くらいあって凶暴な野良猫に蹴られてもへっちゃらである。手縫いで10時間くらいかけて胸当てを作ったので原価と作業賃で50ゴールドくらいはもらわないと割りに合わないけれど、平和な時代なので買ってくれる冒険者がいなくて赤字である。そういえば世紀末はまだだいぶ先で、時代を先取りしすぎた。もし異世界防具屋のおやじに転生したらとげ付き肩パッドを売りさばいて大儲けしてみたいもんである。