三角猫の生態

楽しく貧乏に暮らすための工夫とか節約術とかを書いています。

楽しい貧乏な哲学:幸福の奪い合いをやめるんだ

資本主義は終わると言われていて、世界各地で何度も経済危機が起きて貧富の格差が拡大しているけれど、幸福の尺度が定まっていないことが資本主義社会で問題が起きる原因ではないかと思う。

●何のために競争するのか

資本主義社会では国内外の同業他社と競争することが良いこととしてとらえられているけれど、そもそも何のために競争するのか、競争が幸福につながるのかという競争の是非を考えるべきである。
すべての競争がよい競争でもなく、すべての競争が悪い競争でもない。競争の良し悪しは目的による。例えば学校で全員がスポーツマンを目指しているわけでもないので運動を強要して優劣をつけるのもおかしいけれど、スポーツに優劣があるのは当然なので順位を競わないのもおかしい。つまりこれは競争の目的が違う人同士が無理やりごっちゃにされるから競争してもしなくても批判が起きるわけで、スポーツのガチ勢は上位を競って、他の人は自己ベストを目安にして体力づくりができればよい話である。
ビジネスでの競争でも目的が間違っている競争がある。客や下請けや従業員の幸福の搾取をする類の競争をすると、ブラック企業化して社会が荒廃する。バブル崩壊後の競争はこの類の競争で、企業は他人を幸福にするために仕事するのでなく、自社が利益を出すために他人から幸福を搾取するようになった。
幸福の奪い合いをさせる類の競争もある。一部のスマホゲームでも他のゲームと面白さを競うのでなく、客同士を競わせるためにガチャで強いキャラや強化アイテムを売って儲けるやり方をしていて、子供が親のクレジットカードを使って大金を使って社会問題になった。正月の福袋とかで個数限定のセールをやって客に行列を作らせて商品の奪い合いをさせて話題づくりする店もあるけれど、常連客への還元というより転売ヤーの金儲けに使われたりする。こういう得した客と損した客の優劣がついて幸福を奪い合わせるようなビジネスをやっても、それは生活の充実や社会の発展にはつながらない。
そもそも働いている個々の労働者が成長して所得が増えることがなければ需要が増えないので、企業が長期的に成長することはない。そこを見ないふりをして人件費をコストとして抑制して、低賃金労働者を使いつぶしていくら最高利益を出して内部留保が増えてもGDPはあまり増えていない。そこで物やサービスを適正価格で売るのでなく、低賃金労働者から金を搾り取るビジネスが生まれて、いたるところで幸福の奪い合いが起きている。経営者も労働者ももはや幸福の奪い合いに慣れきってしまっているのが日本経済が停滞してイノベーションが起きない原因じゃないかと私は思う。
私は他人の幸福を奪って自分が幸福になる類の競争に参加するつもりはない。そんな浅ましいことをして金を稼いで幸福になるより、儲からなくても社会の役に立つ仕事をして貧乏なままのほうがましである。

●金持ちになっても幸福度はたいして増えない

そもそも何のために金を稼ぐ必要があるのか。たいていの人は生活のためや、自己実現の活動資金を貯めるために金を稼ぐわけで、年収800万円以上になってもたいして幸福度が増えないという調査結果もある。じゃあ個人がそれ以上の金を稼ぐ必要はあるのだろうか。
カルロス・ゴーンは2017年に日産とルノー三菱自動車から合計19億円の報酬をもらって、もらいすぎだと批判されていたようだけれど、それでもまだ足りなかったようで日産の2011年3月期~15年3月期までの5年度分の有価証券報告書に実際は計約99億9800万円だった報酬を計約49億8700万円と50億円も過少に記載したのが告発されて逮捕された。ゴーンは年収が19億円あって資産が何十億円あってもまだ満足できないのなら、いったい何百億円あれば彼は幸せになれたのだろうか。
インフラが整備された先進国は庶民でもある程度幸福な生活ができるし、廉価品と高級品の性能差はたいしてないので、大金持ちになって高いものを買わないと幸せになれないわけでもない。回転ずしと高い寿司屋の価格差は10倍くらいで、安いSIMフリースマホと新しいiPhoneの価格差は10倍くらいで、軽自動車と高級車の価格差は10倍くらいで、中古マンションと新築高層マンションの価格差は10倍くらいで、日本の国立大学とアメリカの名門大学の学費の差は10倍くらいである。じゃあ年収が10倍になって物やサービスに10倍金を払ったら10倍幸せになるかというとそうでもなくて、高い寿司屋で食べてもちょっとおいしい程度で栄養はたいして変わらないし、高いスマホはちょっとサクサク動いて写真がきれいになる程度で使うアプリは結局同じだし、車は安全性や乗り心地がちょっと向上するものの10倍速く走れるわけでもないし、高い所に住んでも景色がちょっと変わる程度で寝るのに必要なベッドのサイズは変わらないし、ハーバードを卒業したところで育ちのいい知り合いがちょっと増える程度で東大より10倍知識が身につくわけでもない。その程度のほんのちょっとの幸福を得るために、家族と話す時間さえないほどの長時間労働したり、健康を害するほど仕事でストレスをためたりするのは、本当に金と幸福のつり合いがとれているのか疑問である。
貧乏人が物欲にとらわれると、それがきっかけでバリバリ働いて成功する場合もあるけれど、物欲のコントロールに失敗した場合は買い物依存症になって借金まみれになったり、欲しいものが手に入らなくて苦しむくらいなら死ぬというアノミー的自殺につながったりする。何のために金を稼ぐのかという目的を定めなければ、金を稼ぐこと自体が目的になってしまい、そうなるともはや目的のない人生を生きて、死ぬまで満たされない呪いをかけられているようなものである。

●貧乏人が幸福になるにはエピキュリアンを目指すとよい

エピクロスという哲学者が快楽主義の創始者で、快楽主義者のことをエピキュリアンともいう。エピクロスは持病で苦しみながら哲学教室で弟子に哲学を教えて質素に暮らした人である。エピクロスの快楽主義がどいうものなのか簡単に言うと、欲に惑わされずに健康で穏やかに生きて不幸や不快を最小化しようという考え方である。快楽主義というと快楽を追及して酒池肉林に溺れているウェーイ系のように誤解されるけれど、そういう快楽を最大化させようとする考え方は功利主義と呼ばれていて、エピクロスの快楽主義はその逆で足るを知って穏やかに生きる生き方である。
資本主義社会では年収が多いと偉いと勘違いしている人が多いけれど、そもそも人間は生涯所得コンテストで競っているわけではないし、死ぬまでにやりたいことをやって自分の人生の目的を達成することができれば年収や資産がいくらだろうと関係ない。女性は些細な年収や学歴の違いでマウンティングしたがるようだけれど、自分がどれほど幸福なのかを他人と比較したがり、あれがほしいこれがほしい金が足りないと文句を言う人は人生の目的や幸福を理解していないのではなかろうか。ロックフェラー一族だろうが不老不死にはなれなくて100年程度で人は死ぬし、どんなに財産を貯め込もうがいずれは他の誰かの物になるので、金を稼ぐことに人生をかけてまで執着する価値はない。金がないのも不幸だけれど、金を得るためにストレスが大きくなりすぎたり自由がなくなったりしても幸福でなくなるので、快楽と不快の均衡点を見つけてその程度で満足して心の平静を得ればよいではないか。幸福の奪い合いのサイクルから抜け出して、他人との財産や幸福の比較を辞めれば、他人がいくら儲けただの何のブランドを持っているだのということに煩わされなくなって、自分の人生の目的のために専念できるようになる。それが衣食足りて礼節を知る誇り高い貧乏人の生き方である。
ところで私はしまむらの創業祭でセールになっていた500円のパーカーを買ったのだけれど、高いブランド服なんかなくてもしまむらの服で十分幸せである。しまむらこそが日本の未来を担う真のファッションセンターである。というわけで、貧乏人は外国人実習生から搾取するブランド服を買うよりも、ちゃんと従業員の幸福を考えて経営しているしまむらで買い物して、幸福を分け合うサイクルに参加するとよいですよ。

楽しい貧乏な趣味:釣りで遊びつつ食費を節約するんだ

釣りは遊びと食料調達が両立できる貧乏人向けの趣味である。川での釣りは遊漁券が必要な場合があるし魚も小さいし泥臭かったりするけれど、海での釣りは漁業権がいるエビやタコとかの一部の魚介類以外は誰でも無料で釣ってよいし大きくておいしい魚が釣れるので、海釣りがお勧めである。自分で食べきれないくらい大量に釣ったら余った分を知り合いにあげて、代わりに野菜とかをもらえば食費を節約できる。というわけでおかずを調達したい貧乏人向けの釣りのやり方を紹介するので、自分の体力や近所の釣りポイントに合わせた釣り方を見つけるとよいですよ。

●穴釣り

穴釣りは魚が隠れていそうな岩場や波けしブロックの隙間に餌を落とすだけの釣りで、15-30センチのアイナメカサゴメバルなどの煮つけに向いたおいしい根魚が釣れる。装備はホームセンターの釣りコーナーで売っている1000円の短い竿とリールのセットと、針はブラクリという重りと針がセットになったやつだけでよくて仕掛けが単純で、餌も魚肉ソーセージやちくわの細切りやワームで十分なので、生きているイソメを触れない人でも安心である。波けしブロックの上を歩かずに堤防から釣れば危険も少ない。あまり大きな魚は期待できないものの、釣りに装備や技術が必要なくて座りながら釣りができて体力消費も少ないので、根がかりにだけ気を付ければ初心者や子供でも気軽に釣りができる。カニや貝を現地で調達すれば餌代も節約できる。

簡単さ  :★★★★★
安さ   :★★★★★
魚の大きさ:★★☆☆☆
魚の量  :★★☆☆☆

●サビキ釣り

サビキ釣りはサビキという針がたくさんついている仕掛けを使って、かごから餌をばらまいて小魚を寄せて堤防付近に回遊してくる10-30センチのアジやサバやカマスなどの小魚を狙う釣りである。針が根がかりがしにくいので初心者向けだけれど、針が多い分だけ隣で釣りをしている人の仕掛けに絡まりやすいので、潮の流れがある場所では隣の釣り人とは十分距離をとって釣るほうがよい。釣具屋で3000円くらいで売っている竿とリールのセットと、サビキ釣りの仕掛けと餌を買えばすぐに始められるけれど、フグやカワハギが針を飲み込んで糸を切ったりするので予備の針も必要だし、糸と針を結んだりする程度の基礎技術も覚えたほうがよい。魚は小さくても簡単に大量に釣れるし、冷凍のオキアミを小分けして解凍して使えば無駄にならないので、近所に小魚が回遊する堤防があるならサビキ釣りが一番コスパが良い。

簡単さ  :★★★★☆
安さ   :★★★★☆
魚の大きさ:★☆☆☆☆
魚の量  :★★★★★

●フカセ釣り

餌を海に直接撒いて魚を集めて、そこに餌を付けた針を紛れ込ませて、クロダイメジナなどの中型の魚の警戒心を少なくして狙う釣り方である。サビキ釣りと似ているけれど、針が一本でサビキ釣りよりも大きめの魚を狙う点が違う。釣り場のポイント選びをしたり、魚がいそうな水深に合わせてウキや餌の種類を調節したり、魚の大きさに合わせて針の大きさを変えたりする知識が必要なので中級者向けである。ウキとか餌を混ぜるバッカンとか海水を汲むバケツとか、サビキ釣りよりも装備が必要になる。撒き餌で魚を集めやすいので何も釣れないということはないものの、ある程度大きな魚を釣らないと餌代を損する。

簡単さ  :★★★☆☆
安さ   :★★★☆☆
魚の大きさ:★★★☆☆
魚の量  :★★★☆☆

●ジギング/ルアー釣り

ジグやルアーという小魚の形をしたやつで釣りをする釣り方で、ヒラメ、ブリ、サワラ、スズキ、タチウオなどの小魚を食べるような30-80センチの中型から大型の魚が釣れる。浜辺や堤防からジギングをするのをショアジギングと言って、船に乗る金がない貧乏人はショアジギングでできるだけ大きな魚を狙いたいところである。サビキの先っぽにジグを付けたジグサビキ釣りだと小魚も幅広く狙うことができる。ジグを遠くの狙ったところまで投げたり、魚を誘うためにジグを動かすアクションをしたり、魚がいる水深をさぐったり、タイミングよくフッキングしたりするのに技術が必要で、ジギングで狙った魚が釣れるくらいに釣りがうまくなるとたいていの魚は釣れるようになる。
ジグは数百円して結構高いうえにロストしやすいし、魚や天候に合わせて何種類か色や大きさが違うジグが必要だし、大きな魚を釣るために竿やリールや糸もちゃんとしたものが必要なので初期費用もそれなりにかかる。装備をそろえるのに1万円くらいかかっても、30-40センチの魚をスーパーで買うと300-400円くらいだとすると30匹釣れば装備の元はとれる。しかし釣りが下手だと根がかりでジグをロストして赤字になるし、何も釣れないことも多い。何度もジグを投げて竿をしゃくるのは疲れるし、歯が鋭い魚が糸を切ったり、魚から針を外すのが大変だったり、風が強いときに糸が絡まったりして道具のメンテナンスもけっこう大変なので、釣りに慣れて小魚を釣るのに飽きた中級者向けである。ジギングで刺身にできるサイズの魚がぽんぽん釣れるようになると貧乏人の食卓がすごく豪華になるのでおすすめである。

簡単さ  :★★☆☆☆
安さ   :★★★☆☆
魚の大きさ:★★★★☆
魚の量  :★★☆☆☆

↓実家に帰ったときに親父とショアジギングをしたらベイトを追っていた青物の群れがいて30-40センチのイナダ8匹とサゴシ9匹を爆釣した。GearBestで買った格安のクリップオン式の偏光サングラスも役に立って、波頭で青物がうようよ泳いでいるのが見えて面白かった。f:id:catriangle:20181027033237j:plain

 

●泳がせ釣り

サビキ釣りで釣った小魚を生きたまま餌にして50-100センチの大きな魚を狙う釣りで、大きな魚がかかっても折れないような高くて頑丈な竿や、ドラグを調節できる高いリールや、魚を上げるためのタモや、クーラーボックスなどの数万円の装備が必要で、根ズレして糸を切らないためのコントロールの技術も必要なので上級者向けである。大物が釣れるスポットはたいてい磯靴やライフジャケットが必要な岩場だったりして危ないし、装備がそろっていないとせっかく魚が針にかかっても竿が重さに耐えられずに折れたり魚がタモに入りきらなかったりして釣り上げられなくてかえって損をするし、大きな魚を捌くのにも出刃包丁や三枚おろしの技術が必要なので、装備や技術がないうちはやらないほうがよい。装備に金をかけてできるだけ大物を狙う釣り方でコスパが悪いので、ちょっとしたおかずがあればいいやという貧乏人には向いていない。巨大ヒラメやクエなどの高級魚を魚屋に売ったり、YouTubeで釣りチャンネルを開設したりして副業になるので、釣りがうまい貧乏人は泳がせ釣りで大物を狙うのを最終目標にするとよい。釣り系YouTuberの大物が釣れた動画は数百万回も再生されていて、動画の広告料だけで何十万円も稼げたり、釣り具メーカーがスポンサーについたりするようである。

簡単さ  :★☆☆☆☆
安さ   :★☆☆☆☆
魚の大きさ:★★★★★
魚の量  :★☆☆☆☆

 

●海に安全な場所はないことに注意

海では2-3時間に一度のタイミングで急に大波がくることがあるので、波が穏やかだからといって波打ち際や海面すれすれの岩場で釣りをするのは危ない。特に外洋と接しているところだと引き波で沖に流されたら救助が難しいし、波けしブロックの隙間に落ちたら自力で這い上がるのは無理だったりするので、自己責任で最大限に注意を払わないといけない。釣りの経験が浅い人や親の釣りについてきた子供とかが波にさらわれたり海に落ちたりするので、上級者が釣りに夢中になって同行した初心者を放っておくのも危ない。オニカサゴカツオノエボシヒョウモンダコやウミヘビなどの猛毒をもつ生物もいる。おかずを調達するためにけがをしたり死んだりしたら割に合わないので、釣りをするときには自分の身を守る準備をして、スマホを防水ケースに入れたり、ライフジャケットを着たり、海岸に漂着したゴミを踏んで怪我して破傷風になるを防ぐための消毒液やバンドエイドを携帯したり、満潮と干潮の時間を調べたり、波や風が強かったら潔く釣りを切り上げて帰ったりして、安全を最優先でやるとよいですよ。

↓釣りの初心者向けの漫画もあるよ

楽しい貧乏な買い物:貧乏人には靴が何足必要なのか考える

よくテレビ番組で金持ちの部屋を訪問したりするけれど、金持ちはたいてい靴をたくさん持っている。スニーカーをコレクションしていたりもする。しかし靴というのは厄介なもので、服が重ね着できるのに対して靴は重ね履きできないので、何足も持っていてもそんなに履かないし、服と違って折りたためないので保管するのも場所を取る。おまけにソールの接着剤が劣化したり、スニーカーのウレタンが加水分解したり、革にカビが生えたりするので、履かない靴をたくさん持っていてもしょうがない。
しかし靴は衣類の中でも一番消耗が早くて壊れやすいし、ジャケットや帽子がなくても外出できるけれど靴がないと外出できないので、靴が少なすぎるのも困る。では貧乏人は靴が何足必要なのか考えることにした。

●貧乏人に必要な靴

・仕事用の靴が2足必要

サラリーマンなら革靴、現場作業なら安全靴、立ち仕事ならクッション性がよい靴が2足必要である。仕事用の靴は毎日使うものなので、値段よりも機能性や履き心地を重視して選ぶほうがよい。2足を交互に履くことで靴の寿命が延びるし、雨で靴が濡れたときに2足目があると仕事に支障がでなくなる。新しい靴を買ったときも、交互に履いて少しずつ足に慣らしていくと足の負担が減って靴擦れができにくい。

・買い物や散歩などの普段履きの靴が1足必要

これは安い合成皮革のスニーカーでよい。本革よりも合成皮革のほうが雨や汚れに強いので、小雨程度ならレインブーツなしでもしのげる。仕事用の靴でも代用できるけれど、普段履きの靴は安いものにして仕事に使う高い靴の消耗をなるべく減らしたほうが節約になる。

・レインブーツ(スノーブーツ)が1足必要

大雨の日でも外出しないといけないシチュエーションは少なからずあるので、靴底が滑らないレインブーツは1足は必要である。特に雪国だとくるぶしが出るような靴だと靴の中が雪まみれになって足が濡れて冷たいので、ブーツがないとまともに生活ができない。地震の時にがれきの中や液状化した道路を歩いて避難したりするときは頑丈なブーツが1足あると役に立つので、すっぽ抜けやすいゴム長靴よりもひもで結べる頑丈なブーツのほうが使いまわしができる。

・趣味用の靴が1足必要

趣味用の靴は仕事用の靴や普段履きの靴で代用できればそれにこしたことはないけれど、代用できない場合は専用の靴が必要になる。庭仕事なら着脱が便利で水やりで濡れてもいいサンダル、釣りをするなら磯靴やマリンシューズ、山登りをするならトレッキングシューズ、スポーツをするならジョギングシューズ、バイクに乗るならブーツなど、機能性がある靴が1足あると趣味を楽しめる。仕事用の靴と違って靴が壊れた時にすぐに予備が必要になるわけでもないので、1足で十分である。アウトドア系の趣味がない人は趣味用の靴はいらない。

・冠婚葬祭用の靴が1足必要

これは黒い地味な革靴が1足あれば足りる。普段仕事で革靴を履く人なら仕事用と兼用でよい。冠婚葬祭には出ない主義の人は冠婚葬祭用の靴はいらない。

というわけで、貧乏人には靴が6足あると便利だという結論に達した。貧乏なのにたくさん靴を持っている人はあまり履いていない靴がないか、無駄遣いしていないか見直してみるとよいですよ。

●個人的なスニーカーのブランドの感想

・プーマ

デザインと品質は良いものの、靴の形が足に合わないのでサイズ選びが難しい。FUTURE SLIPSTREAM LITE 2 NYLというやつをアウトレットで2000円で買って普段履きにしたら、横幅が狭くて足になじむまで数日かかった。いったん足になじめば履き心地はよいものの、靴底の溝が浅いので雨の日に滑りやすい。履き始めてから3年目に突入していて、ちょっとほつれてきたもののなかなか長く使えているので安く買えればコスパはよい。プーマのロゴがあまりかわいくないので、ねこにすればいいのに。

アディダス

たまに安く売っていてデザインもよいものの、耐久性がない。neo yummy loというやつを2000円で買って普段履きにしたら、軽いのはよいもののソールがやわらかくてかかとがごりごり削れていってあまり長持ちしなさそう。アッパーのデザインに凝ってもソールがやわくて耐久性がないのでは靴としてはダメである。

ニューバランス

アウトレットで1000円の合皮のテニスシューズを買ったら、頑丈で履き心地もよかった。1年くらい履いてから実家用にして年に数回履いているのだけれど、買ってから10年たっても合皮が経年劣化する様子もなくてまだ普通に履ける。ちなみに私はテニスはしなくて、履ければ何でもいいのである。Nのロゴがあまりかわいくないので、ねこバランスにすればいいのに。

・ケースイス

スニーカーの中では安くて頑丈で気にっていたのだが、日本でのライセンス契約が終了したようで、今はあまり安く売っていない。本革のクラシックスニーカーを3000円で買ったらソールはクッション性は低いもののそのぶん硬くて頑丈で、靴底がすり減ってつるつるになるまで4年くらい履けたのでコスパがよい。

コンバース

ソールが薄くてクッション性がなさすぎて歩くと足が痛くなるし、靴底がすべって歩きにくいし、生地がキャンバスだと雨にも弱いし、かかとも薄くて耐久性がないのでコスパは悪いし履き心地も悪い。悪い所しかなかったので、コンバースのキャンバススニーカーみたいなアッパーとソールが薄くて防御力が低い靴はもう買わないことにした。

リーボック

CLASSIC RB906というエナメルのハイカットスニーカーのお古をもらったのだが、足首まわりがふかふかして冬は暖かくて履き心地がよかった。しかし履き古したやつをもらったので耐久性やコスパは不明。

・ノーブランド

スーパーの衣料品売り場で1000円で売っているスニーカーみたいに最初から安く売るために作られた靴は品質も悪い。靴は店頭に並んだ時にできたてほやほやというわけでもなくて何年在庫として保管されてセールに回されたのかわからないし、ソールを接着剤でくっつけただけのスニーカーは経年劣化でソールが剥げて使い物にならなくなるので、ぱっと見は安くても結局は長く履けなくて履き捨てることになるのでコスパもそれほど良くない。ノーブランドでもソールを縫いつけてあるスニーカーはそれなりに長く使える。

というわけで1000円~3000円程度のいろいろなブランドのスニーカーを履いた結果、安くて頑丈で履き心地がよかったのがケースイスとニューバランスで、ノーブランドの靴でも製法やソールの材質を吟味すれば下手なアディダスよりも当たりがあった。ソール自体のクッション性が低くてもインソールにふかふかしたやつを使えばそれなりに履き心地がよくなるので、ソールはある程度硬くて頑丈なほうが私は好きである。ナイキとか他のブランドのスニーカーは高いので買ったことがない。


THE MAKING(315)キャンバススニーカーができるまで

上の動画でスニーカーを作っているムーンスターはケースイスのライセンス契約をしてスニーカーを作っていたようなので、ケースイスと同じタイプのスニーカーを安く作ってくれないかなあと思う。

●履き古した靴をいつ処分するか

かかとの内側の生地が破れた程度なら革のハギレを張り付ければ簡単に補修できるので、その程度ならまだ捨てない。ソールの溝がすり減って雨の日に滑るようになって危ないと感じたり、接着剤の経年劣化でソールが剥がれたり、経年劣化でウレタンソールが加水分解したりした場合は、修理するよりは買い替えたほうが安いので靴の寿命と考えて処分している。
かかとの片側だけがすり減りすぎて◤←こんな感じにえぐれている靴を履いている人をたまに見かけるけれど、骨格がゆがんだり膝を傷めたりする原因になるし、数千円の靴代をケチったあげくに数万円の医療費がかかることになったら馬鹿らしいので、靴を長く履けばそのぶん節約になるというものでもない。靴は消耗品と割り切ってデザインよりも実用性を重視して、靴底が削れて実用性が落ちてきたら買い替えたほうがよい。

 

楽しい貧乏な防災:詐欺に騙されないように気を付けるんだ

詐欺師は金持ちだけを狙うとは限らなくて、貧乏人でも詐欺の被害にあうことがある。特に進学や就職で都会に上京してきた人生経験が乏しい田舎者を狙う悪い詐欺師が都会にはうようよいる。学校で詐欺の対処の仕方を教えたほうがよいのに学校では教師自体が世間知らずで詐欺対策の啓蒙活動をやらないので、自分でなんとかしないといけない。私が知っている限りの詐欺のパターンと対策をまとめておいたので、貧乏な田舎者は大都会に上京する前に詐欺対策をするとよいですよ。

・当たり屋に気を付ける

当たり屋というのは自分から車に当たりに行って怪我をしただの物が壊れただのと損害賠償を迫る連中である。ドライブレコーダーがあれば自分から車に当たりに来る姿が映るので当たり屋を撃退しやすくなる。
車だけでなく歩行者に当たり屋をするパターンもあって、歩きスマホをして前をよく見ていない人をターゲットにして当たりに行ってスマホを落として壊れたといって最初から壊れたスマホを用意しておいて弁償を迫ってきたり、本屋とかの狭い店内ですれ違いざまにぶつかってきて肩が痛いと言い出して慰謝料を出させようとしたりする。
駅や空港のベンチなどに座ろうとする瞬間に隣に座っていた人がスッとスマホや眼鏡を尻の下に差し込んできて壊れたと言いがかりをつけてくるパターンもあって、電車や飛行機の出発が近づいているのでトラブルに巻き込まれて時間をとられたくない人がすぐに金を払うのを目当てにしている。
スマホを使うときは交通の邪魔にならないところで立ち止まって使ったり、知らない人が近寄ってきたら避けたり、ベンチでは隣の人とは距離を置いたりすることでこうした詐欺を避けることができる。相手が金をよこせと言ってきたら恐喝として警察に通報するとよい。プロの当たり屋は警察に通報されないようにするために金を寄こせと直接言わずに誠意を見せろという言い方で脅したりするけれど、脅しに屈して自分から補償を申し出てはいけない。

・落とし物の財布に気を付ける

財布が落ちているのを見つけて落とし主が困っているだろうと思って警察に届けると、落とし主が中身が〇万円減っている、お前が盗んだんだろう、弁償しろと言いがかりをつけてくる場合がある。あるいは落とした財布が誰かに拾われるところを見張っていて、その場で財布を盗んだ犯人扱いしてきて恐喝してくる可能性もある。
落とし物の財布を拾っても一割もらえるどころか事件に巻き込まれかねないし、警察で中身を確認したりするのに時間もとられるので、怪しいと思ったら変に親切心を出さずにスルーしたほうがよい。会社の業務などで落とし物の財布を触らないといけない場合は、盗んだと言いがかりをつけられたときに潔白を証明するために財布に指紋を付けないようにビニールで包んだりして中身を触らないで会社の担当部署に届けるまでの様子を第三者スマホで録画してもらうとよい。

街頭募金詐欺に気を付ける

〇〇を救う会だのと架空の団体を名乗って、詐欺師が堂々と募金を募っている場合がある。難病の手術費やら動物保護費用やらフィリピンの貧困支援やら同情に訴えかけて募金を募るものの、団体のホームページがなくて使途を公開していなかったり団体の責任者がいなくて連絡先が不明だったりする場合は街頭募金詐欺である。サクラが募金したふりをして凝った騙し方をする。
どんな団体がどんな目的でいくらを目標額にしていて使途がどうなっているかをちゃんと確認するつもりもないなら、そもそもその募金に興味を持っていないはずなので、本来は募金しなくてもよいはずである。目先の同情にほだされて良い人ぶろうとして募金してはいけない。

・キャッチセールスに気を付ける

キャッチセールスはフットインザドアというテクニックを使って、最初はちょっとお話いいですか、アンケートいいですかと歩行者を呼び止めて些細な話を聞いて、そこからしつこくセールスにつなげてようとする。
割引券いりますかと言ってあたかもタダでお得なクーポンを配るような話をしておきながら、割引券が一枚いくらだから払え、もうハンコを押して使い物にならないから買い取ってもらう必要があるといって支払いを迫るやり方もある。
若い女性が人通りが多い駅とかでもてなさそうな青年に声をかけてどこかのビルに連れ込んで何十万円もする絵画や宝石を買わせようと軟禁して脅迫したりするデート商法もある。
飲食店の客引きは暇な時間帯に店員がすぐ案内できますよーと店先で呼び込みをする程度ならまだましだけれど、客引き規制の条例違反をしてまで外部のキャッチを雇わないと客が入らないような店はろくな店ではないし、たいていぼったくりである。

・訪問販売に気を付ける

訪問販売は布団やシロアリ駆除やリフォームなど判断力が弱い高齢者を狙って高額の契約をさせようとする場合が多い。みすぼらしい老婆が花や果物が売れるまで帰れないと言って同情を誘って物を売ろうとするパターンもある。あるいは会社のオフィスに押し掛けてきて高級寿司と言って中身が見えないチープな弁当を売るすしすし詐欺というのもある。押し売りだけでなく、貴金属を無理やり安値で買い取ろうとして家に居座る押し買いもある。
訪問販売もキャッチセールスと同様にフットインザドアというテクニックを使って、世間話に返事をしたら脈ありと考えてどんどん話をして個人情報を引き出そうとするので、話さずに無視すればよい。
訪問販売だとたいてい玄関先まで呼び出そうとするけれど、そもそもインターホン越しに要件を話せないような連中に関わっているほど暇ではないので、私は玄関先まで来いというやつは今忙しいと言って断る。NHK拡張団はバカの一つ覚えみたいに時間帯を変えて何度もやってきたけれど、今忙しいを繰り返したら来なくなった。
新聞拡張団の態度が悪いのは良く知られているけれど、私がインターホンがないボロアパートに住んでいた時に遭遇したのは某球団の新聞の勧誘で、「おたく新聞も買えないほど貧乏なの?」と玄関前でうんこ座りして煽ってくる茶髪のチンピラや、「今ならビール券も付きます」と無理やりビール券を押し付けて手に握らせて、契約しないというとじゃあ券を返せと怒り出して券を取り返す変な奴もいた。後者のほうは近隣住民からクレームが殺到したのか、後日責任者が一言謝りに来て、それ以来一切新聞の勧誘が来なくなった。

・営業電話に気を付ける

営業電話は個人を対象にしたものと法人を対象にしたものの両方あるので、家にいる時も会社で電話に出る時も気を付けないといけない。
個人を対象にしたものだと、先物投資や金投資の勧誘、光回線の勧誘、マンションの勧誘、カニや果物や米や健康食品の販売なんかがある。近所の畳屋だけど畳いりますかと電話がかかってきたこともあって、フローリングだから要らないと言ったらガチャ切りされた。よほど切羽詰まった倒産寸前の畳屋だったのかもしれないけれど、名乗らない上に会社の評判を悪くするような言動をするのは営業として論外である。最低限のビジネスマナーも知らないような失礼な奴なんて相手にするだけ時間の無駄なので、相手にする必要はない。相手を人間だと思わずに、詐欺のマニュアルを読み上げる装置だと思ってさっさと電話を切ればよい。
法人を対象にしたものだと、相手はとりあえず代表の方に取り次いでくれと言ってくるので、名前と用件を聞くと取引先なのか無関係な営業電話なのかがわかる。横浜の山田だけど〇〇社長いる?とか、以前〇〇社長にお世話になった佐藤ですがとか、いかにも社長の知り合いのふりをして電話をかけてきて用件を言わないで事務員に取り次がせようとする奴もいる。元アナウンサーが社長を取材したいと丁寧な口調で言ってきて、誰も読まない社史を出版させようとするというビジネスもある。
こいういうのはたいてい電話する相手を知らないままリストを見て片っ端から電話をかけているので、いったん営業を断ったら当分は同じ業者からは電話はかかってこない。

・知らない人から差し出されるもの気を付ける

日本だと街頭でティッシュを配っていたり、試供品を配っていたりするけれど、受け取らないほうがよいものもある。ティッシュは広告が入っているうえに単価が安いから無料で配れるけれど、広告なしで無料で価値があるものを配るビジネスは基本的に成立しないので、無料のものを押し売りしようとしてくる連中には裏があると思って避けるほうがよい。
ヨーロッパだと駅でジプシーが観光客に花を差し出してきて、受け取った人を危機感のないカモ認定してたかりや窃盗のターゲットにする。
日用品をタダであげると言って商店街の空き店舗に高齢者や主婦を集めて、配ったもの以上に高いものを売る催眠商法もある。物をもらったらそのお返しをしようとする返報性の原理を利用して判断力が弱い相手を騙している。
渋谷や原宿だとナイジェリア人が通行人に手を差し出してきて、握手するとそのままがっちり手を握って服屋に連れて行って何か買うまで店から出そうとしない強引なキャッチをする。店に売っているものも偽ブランド品や割高な中国製の無名ブランドだったりする。
物だけでなくサービスを差し出す場合もあって、手相の勉強をしているから無料で手相を見させてくれと言ってくるのが宗教の勧誘だったり、マッサージの無料体験と言って個室に連れ込んで帰りづらくしてカウンセリングと称して個人情報を聞き出したりしつこく化粧品を売りつけてきたりする。

・代引きに気を付ける

頼んでいない商品を代引きで勝手に送り付けてきて、家族の誰かが注文したのだろうと思って金を払わせる代引き詐欺というのがある。一人暮らしなら身に覚えのない代引きは受け取りを拒否すればよい。複数人で暮らしている場合は、同居人に受け取りを依頼されているとき以外は勝手に金を払わないようして、本人に再配達依頼させれば詐欺を防げる。

・元同級生に気を付ける

新卒が証券会社とか保険会社とかのブラック企業に就職して営業をさせられると、たいてい売り上げが上がらなくて追い込まれて、卒業名簿を使って〇〇君の同級生なのですが同窓会のために連絡先を教えてもらえませんかと実家の固定電話に電話をかけてきたりする。このとき電話に出た親が子供の交友関係を把握していなくてうっかり子供の個人情報を漏らしてしまうと、営業のターゲットになったり振り込め詐欺のターゲットになったりする。自称同級生を語る相手には連絡先だけ聞いておいて、子供に確認して本人に折り返し連絡させるようにすると詐欺を防げる。

・匿名の相手に気を付ける

「メールアドレス変えました。返信してください」と名乗らずにメールを送り付けて個人情報を収集するパターンや、フェイスブックで会ったこともない美女が友達申請をしてくるパターンがある。流出した個人情報はどこでどう使われるのかわからないので、匿名の相手から連絡が来ても無視するほうがよい。
例えばフェイスブックで旅行中に写真をアップロードしたらその間に自宅に泥棒が入ったり、フェイスブックの交友関係を把握して詐欺の下調べをしたり、住所やメールアドレスを使って勝手に変なサービスに登録したりするかもしれない。

・偽Googleの詐欺に気を付ける

ネットサーフィンをしていると、「おめでとうございます!Googleをお使いのあなた!本日の無料iPhone XiPad Air 2、Samsung Galaxy S6のいずれかの当選者に選ばれました」というページが急に表示されることがあるけれど、これはアポイントメント商法が形を変えたもので、お得感を煽ってクレジットカード番号を盗もうとする詐欺である。
「あなたのシステムは4つのウイルスによってひどく損なわれています」等のGoogleを騙ったページが表示されることがあるけれど、これは実際はウイルスではないので無視してブラウザを閉じるだけでよい。変なアプリをダウンロードするとかえってランサムウェアの詐欺にあいかねないので、Googly Play以外のサイトからはアプリをダウンロードしないほうがよい。

ワンクリック詐欺に気を付ける

アダルトサイトとかだといきなり「登録完了しました。登録料〇万円を払ってください」という画面が表示されることがある。これは法的になんの効力もないので払う義務はないし、律儀に相手に連絡して解約しようとするとカモ認定される。自分から個人情報を漏らさない限り相手から自分の住所や電話番号を突き止める手段はないので、無視すればよい。
アダルトサイトは外国にドメインがあってウイルスも仕込まれやすいので、リンクをたどってあちこち巡回せずに有名なアダルトサイトだけに絞ったほうがよい。

振り込め詐欺に気を付ける

これはたいてい高齢者がターゲットになる。用意周到なパターンだとターゲットの家族構成や個人情報を調べて、最初に携帯電話の番号が変わったと連絡して子供に成りすまして信用させてから、会社の仕事でしくじったとか痴漢で捕まったとか事故を起こしたとか妊娠させたとかの演劇を始めて、相手が驚いて判断力が鈍った隙をついてすぐに大金が必要だと言って金を振り込ませる詐欺である。
振り込め詐欺の対策がされて高齢者が高額の振り込みをするときには銀行や郵便局の窓口で確認するようになったので、銀行振り込みをさせずにどこかに呼び出して受け渡したり、現金を宅急便で送らせたり、プリペイドカードを買わせて番号を連絡させたりするパターンもある。
相手はグループで行動しているプロ詐欺師なので、個人で対応しようとせずに警察に相談するとよい。

架空請求に気を付ける

架空請求は裁判所を装ったハガキを送って連絡がなければ差し押さえるだのなんだのと脅し文句をならべて相手に連絡してくるように仕向ける詐欺である。債権回収代行業者と名乗ってアダルトサイトの料金が未納だから払えとメールを送るパターンもある。何かの間違いじゃないかと思って連絡してしまうと相手の思うつぼで、ブラックリストから削除するのに手数料が何万円かかるとかと言い出して延々と金を引き出そうとするので、無視するとよい。
基本的に知らない相手からハガキやメールが来たときは、差出人の名前、住所、電話番号、メールアドレスなどを調べるくせをつけておくとよい。Googleマップで住所を調べてストリートビューを見てどんな建物かまで調べると、実体のない会社の場合はシェアオフィスを使っていたり、無関係な民家だったりする。

取り込み詐欺に気を付ける

取り込み詐欺というのは最初は少額の取引をして信用を作ってから、大口の取引をもちかけて商品代金を払わないで商品を持ち逃げする詐欺である。儲かっていない個人事業主が売上を上げたかったり早く在庫を処分したかったりして欲を出して与信管理をおろそかにすると取り込み詐欺にあってしまう。
派遣会社とか工事現場とかの人の入れ替わりが多い職場だと、同僚に借金を申し込んで最初は数千円を借りたり返したりを繰り返して信用を作ってから、20万貸してといきなり桁を上げて金を借りたままとんずらするパターンもある。

・寸借詐欺に気を付ける

寸借詐欺は道を尋ねたり電車賃を貸してほしい等と言って、困っていることを強調して同情心を誘って、少額だから断りにくくするという詐欺である。駅の券売機付近で寸借詐欺をする乞食もいる。
私は大学から家に帰る途中で寸借詐欺のおっさんに話しかけられたことがあったのだけれど、おっさんは車に財布と携帯電話を入れたまま置いていかれたので電車賃を貸してくれないかと言って、怪しい者じゃないよと免許証をちらっと見せてきた。財布がないのに免許証はちゃんと持っているというのがなんとも怪しいし、駅から遠くてオフィスもないような住宅街で車に置いていかれたという説明も謎だし、交番で電話借りて車の運転手や家族に連絡すればいいだけじゃんとツッコミどころ満載だったけれど、私は置いていかれた経緯は質問しないでおっさんに交番の場所を教えてさっさと家に帰った。交番に言及したのはあんたの顔を覚えたし何かあったら警察に連絡するよというほのめかしでもある。同情を誘うためにあえて貧相なおっさんやみすぼらしい老人を話しかける役にさせて、近くの車にいかつい仲間が大勢控えていてぞろぞろ出てくる場合もあるので、相手が弱そうなおっさん一人だからといって侮ってはいけない。

・偽ショッピングサイトの詐欺に気を付ける

海外ドメイン(.comなど)のショッピングサイトは偽ショッピングサイトの可能性がある。支払い方法がクレジットカードか銀行振り込みの二種類しかなくて発送がEMSで海外発送になっているのが特徴で、クレジットカード番号を盗んで悪用したり、金を振り込ませてから偽の発送番号を通知して商品を送らなかったり、粗悪品を送ったりする。楽天とかのショッピングサイトのサイトデザインや店舗情報を丸パクリしている場合もあるものの、URLを見れば偽店舗だとすぐわかる。ブランド品が不自然に安かったり、他では売り切れになっている限定品を売っていたりするもの、結局はまともに商品を発送するつもりがないので怪しいショッピングサイトで買い物をしてはいけない。

・フリマやオークションの詐欺に気を付ける

誰でも商品を売買できるアプリだと、出品と購入の両方で詐欺にあう可能性がある。
出品する場合、購入者が商品が壊れていたと難癖をつけてきて代金の返還を要求するものの商品を送り返そうとしなかったり、あるいはパソコンのパーツを抜いたり性能が劣るパーツに入れ替えたりして返品する場合がある。出品する際には商品状態を証明できる写真や動画などの証拠をちゃんと残しておくのが大事である。
購入する場合、出品者が商品説明と違う商品を送ってきて返金に応じなかったり、福袋を未開封といっておきながら中身を一部抜き取って出品したりする場合がある。

・先払いに気を付ける

黒い金を紙幣に戻す薬品の金を貸してくれたら10倍にして返すというブラックマネー詐欺は後で儲かるというお得感を餌にして先払いさせるパターンで、騙しやすい少人数のカモから搾り取れるだけ金を引き出すやり方の詐欺である。手数料を払ったら還付金をもらえるという還付金詐欺や、振込手数料を払ったら金持の遺産が何億円もらえるという詐欺もこのパターンである。
有料アプリをダウンロードしたらお得な特典がもらえると宣伝して、特典で釣って先に金を払わせておいて特典は実際には送らないという詐欺もあって、これは大勢から少額づつ引き出すやり方の詐欺で、被害が少額だから被害者が泣き寝入りするのを狙っている。
商品券やポイントや年会費も一種の先払いで、特定の会社でしか使えない商品券やポイントはその会社が倒産したら価値がゼロになるし、年会費を払っていてもサービスを受けられなくなったりする。例えば一万円で二万円分の商品券を買えるというのは一見してお得に見えるけれど、倒産寸前の企業が資金繰りをするために計画的に詐欺する場合もあるので、ポイントや商品券は貯めないでさっさと使うほうがよい。てるみくらぶは先払いした客に航空券が発行されないまま倒産したけれど、大金を先払いする場合は会社の業績や信用度をちゃんと調べるのが大事である。
クラウドファンディングも先払いで、特典をつけることで出資者を募っているけれど、この特典を送らない場合がある。西野亮廣クラウドファンディングのやり方が批判されているけれど、クリエイター系やスポーツ系は会社勤めをしたことがなくて一般常識がなくて金の管理がずさんな人や法律に疎い人がけっこういるので気を付けたほうがよい。

・高配当の投資に気を付ける

高配当の和牛のオーナーを募った安愚楽牧場や、家賃保証をしてオーナーにゴミ物件を買わせるかぼちゃの馬車や、高配当を謳って投資を募るみんなのクレジットなど、低リスク高配当を売りにして金を集めようとする投資はたいてい事業が行き詰って配当が払えなくなって失敗する。
あるいは投資の達人ぶって儲かったことを吹聴して近所の人から出資を募る詐欺師もたまにいるけれど、これは出資法違反だし、たいていは集めた金を自分の贅沢のために使って出資金を返さなくてトラブルになる。
基本的に高配当は高リスクである。発展途上国の債権の利回りが高かったりするけれど、利回りを高くしないと誰も買わないほど信用がないということである。儲かる話は個人投資家にはまわってこないと思っておいたほうがよい。そんなに儲かるなら個人でなく企業が投資するし、企業や銀行から融資を受けられずに個人の投資をあてにする企業なんてろくなものではない。

・セコケチやDQNに気を付ける

連休やお盆などの新幹線の自由席が混雑するときには指定席に勝手に座って席を強奪しようとしたり、子供に席をゆずれと言いがかりをつけたりするセコケチが出没する。座席にチケットホルダーがついているタイプの新幹線もあるものの、セコケチにチケットを盗まれると領収書がない場合は自分のチケットだと証明できなくなるので、チケットホルダーはなるべく使わないほうがよいし、チケットを買うときはちゃんと領収書をもらうほうがよい。旅行の時は現金を多めに持っている場合があるので新幹線や飛行機でサイフを盗むプロ泥棒も出没するので、トイレに行くときは手荷物を座席に置いていってはいけない。
レストランだとセコケチは店員に子供が欲しがってるからもらってやってもいいと言って食べ物を強奪しようとしたり、無関係な人に清算を押し付けて食い逃げしようとしたりする。回転寿司で酔っぱらった客がトイレに立った隙にこっそり皿を押し付けるセコケチもいる。
四日市ジャスコ誤認逮捕死亡事件のように泥棒をしようとして失敗すると被害者を犯人だと訴えて自分が被害者ぶろうとしたり、止まっている車に追突事故を起こしたら相手がバックしてきたと相手に罪を擦り付けようとしたりするのがセコケチの行動パターンである。特に女性のセコケチの場合は、女性が被害を訴えると無条件で女性の味方をする間抜けなフェミニストがいるし、経験値が足りない警察官は中立に判断しようとせずに先に被害を訴えたほうに味方するので、とりあえず被害者ぶる行動が有利だと学習してこういう行動パターンになるようである。スーパーのサッカー台で他人の清算済みの商品を強奪しようとして失敗すると自分のものだと言い出すセコケチもいるけれど、これはレシートで確認できるしレジ係も数分前の客の事は覚えているのですぐに撃退できる。
セコケチはどこにでも出没して普通の詐欺と違う予想外の行動をしてくるので対処が難しいものの、行動が場当たり的でその場しのぎの嘘をつくので、監視カメラやドライブレコーダーやレシートなどを意識しながら潔白を証明すると撃退できる。第三者の正義マンがしゃしゃり出てきてセコケチの味方をしたり、間抜けな警察官がセコケチの嘘を鵜呑みにして被害者の話を聞こうとしない場合もあるので、多勢に無勢で犯人扱いされた場合は感情的にならずに会話をスマホで録画しておいてセコケチの言い分の矛盾点を見つけて論破するとよい。セコケチは仲間を呼んで復讐しに来るので、撃退しても気を抜いてはいけない。

●まとめ

詐欺というのはたいてい人間の心理の隙をついて判断を狂わせるようにできている。慌てているところを狙ったり、罪悪感を狙ったり、同情を狙ったり、人助けを狙ったり、お得感を狙ったり、若者や高齢者や頭が弱い人を狙ったり、集団で威圧して気が弱い人を狙ったりする。
なんの努力もせずに誰でも儲かるうまい儲け話なんかないと認識していれば投資絡みの詐欺は見抜けるし、金銭に関わる出来事には録画やレシートなどの第三者が検証できる証拠を残しておけば詐欺師を撃退しやすくなるし、知らない人から話しかけられても相手をしないようにしたり身分証を確認したりすれば詐欺のターゲットになりにくくなるし、詐欺師と自分で話をつけようとせずに第三者や警察に相談すれば詐欺被害を防げる。貧乏だからこそ自分の財産はちゃんと自分で守るように気を付けないといけない。

楽しい貧乏な防災:貧乏でも停電対策をするんだ

先日北海道で地震が起きて北海道全域が停電したけれど、地震発電所が停止したり大型台風で電線があちこち断線したりして長期間の停電が起きる可能性があるので、停電対策をしておくにこしたことはない。
お金がある人は車から充電したり、ACコンセントが使える大容量のアウトドア用バッテリーとか車載用ポータブル冷蔵庫とかを買っておけば困らないだろうけれど、そういう本格的な防災用品やキャンプ用品を一式そろえると十万円以上かかる。しかし貧乏人は車を持っていないし、高い防災用品を買う余裕なんかないので、貧乏人がお金をかけずにとれる停電対策を考えることにする。

●停電になると困ること

・夏は冷蔵庫の生鮮食品や冷凍食品が全滅する。

・電気コンロや電子レンジが使えなくなる。

・パソコンやWiFiが使えないので仕事ができない。

・暗くて夜間の活動が制限される。

・冷暖房が使えない。

・エレベーターや電動シャッターが使えない。

・高層マンションやビルは電力で動くポンプで水を供給していて停電時に断水する。

・携帯電話の基地局のバッテリーが24時間程度しかもたないので、それ以降は復旧するまで携帯電話で通話ができなくなる。

・たいていの店が営業を停止する。自動販売機も使えなくなる。ガソリンスタンドが休業すると車に給油できなくなるし、営業中のガソリンスタンドに客が集中して渋滞が起きる。

・停電時に営業している店でもレジが動かないので電卓で会計をしていて会計に時間がかかる。買い物に電子マネーやクレジットカードが使えないし、ATMが動いていなくて現金が引き落とせないので、現金を持っていないと詰む。

・信号が消えて警察が手信号で交通整理するので、車の速度がゆっくりになって渋滞する。

●貧乏な停電対策

・モバイルバッテリーと、モバイルバッテリーを充電する手段を用意する。ソーラーパネル付きのモバイルバッテリーもあるけれど、ソーラーパネルは曇りの日や夜は充電できないという欠点があるので、手回し式のやつがひとつあると心強い。バッテリーと発電機を合計5千円程度で買えるし、停電していないときでも日常生活で使えるので買っておいても無駄にはならない。


私は↑みたいなちゃんとしたやつがほしかったけれど貧乏なので下の手回し式のUSB発電機をGearBestで500円くらいで買って、ちゃちいけれど使い勝手には満足している。手回し発電機系の商品は電圧が不安定なのでiPhoneとかスマホの機種によっては直接スマホを充電できないことがあるけれど、その場合はいったん手回し発電機でモバイルバッテリーを充電して、モバイルバッテリーからスマホに給電するようにすると電圧が安定してうまくいくらしい。
・夜中に行動できるように光源を用意する。夕飯を作ったり、風呂に入ったり、トイレに行ったりするときに真っ暗というのは不便なので、懐中電灯みたいに前方の一か所を照らすのでなく周囲を照らすランタンがあると便利である。スマホのライトでもよいけれど、災害時の貴重な連絡手段であるスマホの電池をライト用に消費するのはもったいないので、ライトはスマホとは別に用意するほうがよい。
ちなみに消防庁はろうそくは火災の恐れがあるので停電したときに室内で使わないように呼び掛けている。じゃあいつろうそくを使うんだろうと考えてみたら、ベランダとか周りに燃えるものがないところでするめをあぶるのに使えばよいのかもしれない。

・ノートパソコンやタブレットPCスマホなどのバッテリーで動くデバイスで仕事をできる体制を作っておく。普段デスクトップPCを使っている人は外付けHDDやUSBメモリに作業中のファイルのバックアップをとっておいたり、スマホテザリングでネットが使えるように設定しておくと、ノートパソコンやタブレットPCにデータを移してすぐに作業を再開できるし、バッテリーが持つ間は作業ができる。

・貯金箱に小銭をためておく。買い物をしたときに店におつりがない可能性があるので、1万円札よりも小銭のほうが使い勝手がよい。停電時で携帯電話がつながらないときでも硬貨があれば公衆電話から通話ができて災害用伝言ダイヤル(171)で安否確認できるので、100円玉や10円玉もある程度持っておいたほうがよい。北海道の地震だとNTTが公衆電話を無料で使えるようにしたそうだけれど、災害が起きるたびに毎回無料にしてくれるかどうかはわからないので一応小銭は用意しておくほうがよい。

・常温保存できて調理せずに食べられるものを備蓄しておく。停電してから慌てて買い出しに行って好きでもない残り物をとりあえず買ってレジ待ちの行列に並ぶのは時間と金の無駄なので、最初から好きなものを備蓄しておいたほうがましである。
備蓄するのは缶詰や乾物だけでなくおかしでもよい。私はカルビーフルーツグラノーラの800gのやつを1袋備蓄していて、賞味期限が近くなったら食べて買い替えている。ピーナツは長期保存できて栄養があって殻や実を焚火の燃料としても使えるので、アウトドア派の人におすすめである。停電していて電気コンロが使えなくてもガスが使えれば蛇口からお湯が出るので、カップラーメンやレトルト系も多少あると食事のバリエーションが増える。

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・停電が原因の断水に備えて飲み物を備蓄しておく。1人1日3リットルの水分が必要で、災害後には給水車による給水が始まるものの、僻地に住んでいる人は大災害で道路が壊れて孤立した場合を考えて多めに備蓄しておくほうがよい。
私が住んでいるアパートはたぶん停電しても断水はしないと思うし給水塔も歩いて行けるところにあるのであまり飲み物の備蓄はしていないものの、いちおう水6リットルとスポーツドリンク2リットルを備蓄している。私は冬にノロっぽいのになって全身から水分がだばだば絞り出されたときにスポーツドリンクがあったおかげで脱水症状にならずにすんだことがあったので、夏以外の季節でもスポーツドリンクを備蓄している。
豆乳は未開封なら常温保存できて賞味期限もけっこう長いので、停電時でもちゃんと栄養補給したいという人は豆乳も備蓄しておくとよい。豆乳はグラノーラとの相性も良いので一緒に備蓄するのがおすすめである。

・買い物用リュックを用意する。街中のエレベーターやエスカレーターが動かなくなると階段を使わざるをえなくなって食料を買い出しに行くのも重労働になるので、エコバッグよりもリュックのほうが肩への重さを分散できて疲れにくくなる。キャスター付きのリュックなら水とか重いものを運ぶのに便利だし、旅行にも使える。防災用リュックと兼用でもよい。

・夏は大量の保冷剤を冷凍庫で凍らせておいて、停電時には保冷剤の力で耐える。釣り用のクーラーボックスに保冷剤を入れて涼しい床下とかに置いて臨時冷蔵庫にしてもよい。あるいは水中の温度は気温より低いので、海や川や田んぼの側に住んでいる人なら食べ物をジップロックで密閉して釣り用のスカリに入れて海や川や用水路に沈めておけば多少は食料が長持ちする。あるいは塩が大量にあるなら、肉や魚を塩漬けしておけば常温でもある程度保存できる。

・冬は電気を使わずに暖を取る手段を用意する。雪国だと冬の停電は死活問題なので、たいていはこたつと石油ストーブを併用していて燃料の灯油が備蓄してある。私は普段から電気代を節約して最低限の暖房器具で冬の寒さをしのいでいるので、ダウンジャケットと手袋とニット帽を着て羽毛布団にくるまっていればなんとかなる。

・むやみに外出しない。停電して街灯がなくて真っ暗になると交通事後が起きやすくなるし、街の監視カメラが止まっている隙を狙って犯罪をする輩がいるので、明るいうちに用事を済ませて夕方以降の不要な外出は控えたほうがよい。

●まとめ

遠くで起きた災害を他人事と思わずに、自分だったらどうするだろうか、何が必要だろうかとシミュレーションして普段から対策しておくのが大事である。お金をかけて万全に防災対策するに越したことはないけれど、あまりお金をかけなくても防災対策できることがあるので、やらないよりはやっておいたほうがよいよ。