楽しい貧乏な家電:ムスカフォンの作り方
ムスカというのはスタジオジブリの『天空の城ラピュタ』に出てくるムスカ大佐で、ラピュタの王家の血筋をひくやんごとなき人である。貧乏でも王族の気分を味わいたいという人は、スマートフォンをカスタマイズしてムスカフォンを作るとよい。
ちなみに映画からセリフを録音しても、個人で使う分には私的複製なので著作権には違反しない。『天空の城ラピュタ』は定期的に金曜ロードショーで放送するので、録画機能つきのテレビやDVDレコーダーを持っている人はDVDを買わなくても音源を用意しやすい。
●背景画像をムスカの画像にする
これはムスカの画像を検索して、好きな画像を保存してスマートフォンの背景画像にすればよい。パソコンでDVDが再生できる人は、好きな場面でスクリーンショットを取って画像を保存してそれをスマホサイズに小さく加工すればよい。
●着信音をムスカのセリフにする
着信音は天空の城のラピュタのテーマソングにするのが無難だけれど、それではムスカ感が乏しい。
冒頭でムスカが飛行船でモールス信号を打っているタタタタータタタターという音は着信音にちょうどよい。他人に着信音を聞かれてもオタク感がせず、さりげなくムスカを主張できる。
もっとムスカを前面に出して攻めたい人は、ロボットが暴れて通信回路を切り替えたときの「私はムスカ大佐だ。ロボットにより通信回路が破壊された。緊急事態につき、私が臨時に指揮をとる」がよい。
コミュ障で電話に出たくない人は、ムスカがラピュタの雷を落とす前の「さあ、何をためらうのです」を着信音にするとためらわずに電話に出られるようになるかもしれない。
女友達からの着信音には個別着信音を設定して、ラピュタでパズーがムスカの側近に銃撃されてムスカがシータを捕まえた時の「これはこれは、王女様ではないか」がちょうどよい。
上司や先輩の着信音はムスカがラピュタの雷を落とす前の「言葉を慎みたまえ、君はラピュタ王の前にいるのだ」にすると、電話に出ても言葉を慎めるようになるかもしれない。
五味さんが知り合いにいる人は、「ゴミのようだ」の名台詞を着信音にしてほしい。
●アラーム音をムスカのセリフにする
アラーム音にはバルス直前の「時間だ」がぴったりで、幅広い用途に使える。
目覚ましのためにアラームを使う人には、ムスカがシータの部屋に行ったときの「よく眠れたかな」がちょうどよい。二度寝したい人にはバルス前の「三分間待ってやる」をスヌーズにするのもよい。
遅刻防止にアラームを使っている人には、ロボットが動いてシータが塔の上に行って飛行石が光をさした後の「まだか、早くしろ」がよい。
●通知音をムスカのセリフにする
通知音にはシータに巨神兵を見せに行く時の「ぜひ見てもらいたいものがある」や、巨神兵の胸の紋章を指さした時の「ここを見てくれ」や、王族しか入れない聖域に木の根がはっていた時の「なんだこれは」がおすすめである。あの高慢ちきなムスカ大佐が執事のようにかいがいしく通知を教えてくれるなんて贅沢である。
充電が完了したらLEDランプが光るタイプのスマホを使っている人はシータが呪文で飛行石を起動させたときの「古文書にあった通りだ。この光こそ聖なる光だ」や、ロボットが動いてシータが塔の上に行って飛行石が光をさしたときの「あの光が差す方向にラピュタがあるのだ」がちょうどよい。
ムスカがラピュタで木の根に覆われた巨大飛行石を見つけた時の「これこそラピュタの力の根源なのだ」というのもよい。
●録音と音の設定方法
私はパソコンでAudacityというフリーソフトを使って録音したmp3ファイルをスマートフォンに転送して使っている。パソコンを持っていない人はスマホの録音アプリで録音するとよい。
Androidのバージョンによって着信音の設定方法が違っていて、Android7.1だと歯車アイコンの設定アプリで着信音、デフォルトの通知音、デフォルトのアラーム着信音が設定できる。しかし私は個別の電話着信音も分けて設定したいので、ヤマハの着信音設定アプリを使って個別の着信音やGmailの着信音を設定している。
充電通知音はそのままだと設定できないようなので、私は充電通知アプリを使って充電通知音を変えている。
●他のテーマにも応用できるよ
スマートフォンをカスタマイズしたいけどムスカはあまり好きじゃないという人は、同じやり方でドラえもフォンとかアンパンマフォンとか好きなテーマでカスタマイズすると他の人とは違う面白フォンになるので、お金をかけなくても日常生活を楽しくすることができるよ。
子供にスマートフォンを持たせたいという親は、デフォルトの設定のまま子供に渡すよりも、子供が好きなテーマにカスタマイズしてあげると喜ばれるかもしれないのでやってみるとよいよ。