三角猫の生態

楽しく貧乏に暮らすための工夫とか節約術とかを書いています。

楽しい貧乏な家電:壊れた家電を自分で直して節約するんだ

 


朝ごはんでも作ろうかと思って台所の電気コンロをつけたらブレーカーが落ちて、起動中のパソコンがいきなり電源が切れたせいで壊れた。これはもう数年に一度レベルの大損害である。というわけでコンロとパソコンを自分で修理することにした。

電気コンロは夜中に水を飲んだ時にコンロに水をこぼしたのに気づかなかったせいで漏電してブレーカーが落ちたようである。水にぬれて漏電した電気コンロはアイロンを置いて数十分加熱して回路についた水分を蒸発させるやり方を試してみたら直った。ネットでは業者に頼んで修理費数万円とられた人もいたようなので、自分で直せてだいぶ節約になった。

さてパソコンは電源ボタンを入れてもうんともすんとも言わない。デスクトップPCはノートパソコンと違ってバッテリーを積んでいないので、起動中に停電が起きて壊れる事故がときどき起きる。無停電電源装置があれば防げたのだけれど、そもそも無停電電源装置は貧乏人には高くて買えないのである。というわけで直すことにしたのだけれど、パソコンの初心者の役に立つかもしれないので、どうやって修理したか書いておくことにする。私はパソコンの自作レベルは中級者くらいで、WindowsXPの頃から自作していたので一通り組み立てたりマザーボードの膨らんだコンデンサを交換して修理したりはできる。

●デスクトップパソコンの修理に必要なもの

・ビープスピーカーとスイッチ

私が使っているasrockのマザーボードにはビープスピーカーがついていなくてそのままだとビープ音が鳴らないので、ビープスピーカーとスイッチセットを買った。

マザーボードのマニュアル

マニュアルはマザーボードのメーカーのウェブサイトからダウンロードできる。マニュアルが見つからない場合は、配線をいじるまえに写真を撮っておいて元通りに配線できるようにすればよい。

●最小構成でBios画面がでるところまでもっていく

最小構成というのはマザーボードにCPUとCPUファン、メモリ1枚、電源ユニット、キーボードをつなげてD-SUVVGA)でモニタに出力する状態である。これにビープスピーカを追加した状態で起動させてみてどういうビープ音が鳴るかによってどのパーツに問題があるのかわかるようになる。というわけでいったんマザーボードからメモリやSSDDVD-RWとかの余計な部品やケーブルを外す。

・電源の生死を確かめる

電源ユニットはパソコンの部品の中でもよく壊れるので、まずは電源を疑ってみる。電源のコネクタの上の段の3-4番目の穴にクリップを刺して通電したらファンが回ったので電源は問題なさそうに見える。というわけで電源をマザーボードにつないで起動させてみる。

・長いビープ音が3回鳴った

これはメモリに問題があるということである。横着してマザーボードをケースに入れたままメモリを付け直したのが原因のようで、マザーボードをスペーサーにねじ止めした状態でメモリを押し込んでもマザーボードがたわんでちゃんとメモリがはまらないらしい。私はマザーボードを壊すのが怖いのでメモリをはめるのが一番苦手なのだ。いったんマザーボードをはずして平らなところでメモリを押し込んだらうまくメモリがはまった。奥まで刺さってるか、メモリのわきのへこみのところを目視で確認するのが大事である。というわけでもう一度起動させてみる。(*写真は最小構成でなくて修理後にメモリを2枚刺した状態のやつ)

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・ビープ音が鳴らなくて、CPUファンは回るけどBios画面が出ない

ビープ音が鳴らないのはマザーボードの故障なのかと原因を考えていたら、24ピンの主電源だけつないで4ピンの補助電源をつなぎ忘れていた。てへぺろ

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補助電源をつないで起動したらBios画面がでて、メモリも認識していた。ここまでくればもう大丈夫なので、マザーボードをケースに入れてSSDを配線しようとしたら、SSDのL字のコネクタの土台が根本からもげるという変な壊れ方をしていた。マザーボードを外したりSATAコネクタをはずしたりするときにぶつけたのかもしれないけれど、もげるのは反則である。システム用には使えないけれど、外付けでなら認識するようなので、後でGearbestで500円くらいの安い外付けケースを買うことにする。

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こんなこともあろうかとシステムのクローンディスクを用意していたので、クローンのSSDをつないだら無事起動した。というわけで、パソコンが起動しなくなった原因はよくわからなかったものの直すことには成功した。ちなみにCPUを外してグリスを塗りなおしたときにピンが曲がっているのにも気が付いた。中古の自作パソコンをフリマで買ったので前の持ち主がCPUを取り付けるときにピンを曲げたのかもしれないけれど、動けば問題ないので見なかったことにした。

パソコン業者に修理を丸投げすればサポート代金やらパーツ代やらで数万円かかるけれど、パーツ交換程度なら数千円の修理費用で済むので、パソコンが壊れても自分で直せるようになるとだいぶ節約できる。パソコンの修理は面倒くさいけれど技術的に難しいわけではないので、貧乏な人はパソコンが壊れた時は自分で直せるようになるとよいですよ。

●余談:フリマで売っている中古パソコンには気をつけたほうがいい

パソコンの修理中にパソコンが直せなかった時のことも考えてフリマで中古パソコンを物色していたらぼったくり出品がたくさんあった。ゲーミングPCと称してcore i3 540の古いパソコンをぼったくりの値段で売っている出品者がいたり、買うほうも無知で子供が「マインクラフトできますか」と質問してスペック不明なぼったくりゲーミングPCを買っていたりする。デジタルネイティブ世代はスマホで育ったせいでパソコンスキルはおっさんより低いらしいけれど、それにしてもひどいもんである。というわけで、フリマでぼったくり中古パソコンを買って損をしないための注意点を書いておく。

信用できるパソコンの出品者の見分け方

・メーカーや型番をちゃんと書いている。

これは一番大事で、パソコンのパーツは世代や型番によって性能が全然違うし、当然値段も違う。CPUは世代による性能の違いが大きいし、メモリもDDR3とDDR4だとDDR4のほうが新しくて性能がよい。型番が分かれば製造年月日や中古での相場もわかるので、出品者がぼったくろうとしているのか、不用品を相場相応の値段で処分しようとしているのか判断しやすくなる。型番を書いていない出品者はパソコンの知識がなくてメンテナンスができていない可能性があるし、パソコンの知識があるけれどあえて情報を隠してぼったくろうとしている可能性もあるので信用できない。

・OSやオフィスソフトのライセンスをちゃんと書いている。

たとえばWindows10だとhomeとproで機能が違うし、DSP版だと特定のパーツと一緒に使わないといけないという制限がある。Windows7Windows8からアップデートしたWindows10の場合、メンテナンスの時にOSをクリーンインストールしたりライセンス認証したりする手順がややこしくなるのでちゃんと記述するべきである。この辺の情報をごまかしたり質問に答えようとしない出品者は最悪の場合は海賊版でライセンス認証をごまかしているかもしれない。

・パソコン内部の写真を撮っていて、配線がわかるようになっている。

きれいに裏配線してあれば自作の知識がある人が組み立てたのだとわかるので信頼できるし、パーツが商品情報と違っているという詐欺の可能性も低くなる。パソコンケース内部の写真があると商品情報から漏れがちなケースファンが確認できるし、拡張性や手入れのしやすさも判断しやすくなる。
それに対して内部の写真がない場合、パソコンの手入れの仕方をしらない出品者が一度も掃除をしていなくて中が埃まみれになっている可能性がある。さらにタバコを吸う出品者の場合、埃にヤニがついてねちょねちょしてかなり掃除しづらくなる。タバコを吸うか、ペットを飼っているかという情報をちゃんと出している出品者は信用できる。

・パソコンの使用時間を把握している。

ちゃんとパソコンをメンテナンスしている出品者はCrystalDiskInfoとかのソフトを使ってHDDの起動時間や不良セクタの有無を把握していて、それを隠さずに商品情報に記載している。HDDに当たりはずれがあるとはいえ、使用時間が長いほど壊れる確率が高くなるので、使用時間が長いほど安くなるべきである。モニターも使用時間が長いとバックライトが切れる可能性が高くなる。長時間使用して寿命ぎりぎりだということを隠して値下げもせずに売る出品者は信用できないし、商品状態を把握していない出品者はぼったくり転売ヤーの可能性がある。型番を調べて製造年月日が古くて使い込まれている中古パソコンはたとえ動作品でも買ってあまり使わないうちに寿命を迎えることもありうるので、表面上のスペックだけでなくて使用時間と劣化具合と値段が釣り合っているか確認するほうがよい。

・付属品の有無をちゃんと書いている。

パソコン本体は売るけれど電源コードは付属しないとか、リカバリディスクは有料で別売りだとか、変なところでケチる出品者がいてトラブルの元になる。付属品の有無をちゃんと書いている出品者は信用できる。

・動作確認の期限をつけて返品を受け入れている。

もし動作しなければ返品を受け入れるという出品者は出品前にちゃんと動作確認をしているので信用できる。悪い出品者は動作確認をしないまま出品したり、ジャンクだと明記しないまま不良品を出品したりしていて、返品にも応じなかったりする。

・キーワードの詰込みをしていない

キーワードの詰込みというのは例えばcore i3のパソコンを出品しているのに"i7 i5 i3 pentium"という関係ないキーワードを列挙して自分の出品が検索にひっかかるようにするもので、これはブラックハットSEOと呼ばれる一昔前のSEOテクニックで、検索妨害になるのでまともなサイトではキーワード詰込みは禁止されている。しかしフリマ出品者はいまだにこのキーワード詰込みをやっている人がいて、フリマサイトの利用規約を読んでいない可能性が高い。利用規約を守っていない人と取引をするとトラブルになる可能性があるので避けたほうがよい。