三角猫の生態

楽しく貧乏に暮らすための工夫とか節約術とかを書いています。

楽しい貧乏な家電:格安SIMの低速無制限通信でできることとできないこと

大手キャリアがぼったくり料金体系で搾取を続ける中で颯爽と登場したMVNO格安SIMは貧乏人の救世主である。低速無制限でデータを送受信できるか否かで貧乏人の生活の質が左右されるといっても過言ではない。私は自宅には仕事に使う光回線があるものの、実家の両親はインターネットなんかいらんといってテレビと新聞とラジオで昭和の生活スタイルを続けている情報弱者なので、実家に帰省する際には楽天モバイルのベーシックプランの低速無制限通信のテザリング頼みになる。
低速無制限通信といってもMVNO業者や通信エリアや時間帯次第で通信速度が変わるので、何ができて何ができないとは一概には言えないものの、私の環境で楽天モバイルの低速無制限通信でいろいろ試してみた。

●低速無制限通信でもできること

・ウェブブラウジング
画像が多いページだと読み込みに若干時間がかかるものの、テキストメインのページの閲覧なら青空文庫の文章量が多い小説とかでも問題なく使える。

・メールやチャット
メールの送受信やLINEのチャットは問題なく使えた。ただし写真の送信や表示には若干時間がかかる。

・地図
地図アプリで現在地の地図データを取得するまでに若干時間がかかるものの、いったん地図データを取得してしまえば普通に使える。Googleマップに写真を追加するのも数分時間がかかるものの問題なかった。私は超絶な方向音痴だったのでガラケーを使っていたときは知らない場所に行くのが不安でしょうがなかったものの、格安SIMで地図を使えるようになってから行動範囲が広がって周囲のスーパーを開拓できるようになった。今までは買い物に行くときにいつもとちょっと違う道を通ってみようとして道に迷って自宅付近をぐるぐる歩き回って家に帰れなくなっていたりしたけれど、地図があると安心して道に迷うことができるのである。私は「おさんぽまっぷ」というアプリを使って、初めての場所に行くときには移動ルートを記録している。地図を見ながら移動するより、まずは地図を見ずに道路標識や太陽の方向を頼りに歩いてみて、後から自分の方向感覚と地図上で実際に歩いたルートをすり合わせたほうが方向音痴が改善されるような気がする。

インターネットラジオ
radikoでのラジオのストリーミング再生は数秒バッファのために再生が止まることがあるものの、概ね途切れずにストリーミング再生できて特に問題なかった。私はラジオNIKKEI第1で株価の情報を聞くのに使っている。

●低速無制限通信でもできるけれどけっこう時間がかかること

・アプリのダウンロードやアップデート
両親に安いスマホあげたのだけれど、アプリをダウンロードしたりアップデートしたりするのにだいぶ時間がかかる。半年に一度帰省するたびにアプリを全部アップデートすると300MBくらいの通信量になって一時間くらいかかるものの、かといってアップデートしないままだといずれアプリが使えなくなるのでアップデートをしないというわけにもいかない。アプリのダウンロードやアップデートの際は低速無制限通信を使うよりは7SPOTとかの無料WiFiスポットを使うほうが手っ取り早い。

・漫画サイトの表示
少年ジャンプ+のような画像メインのページだと1話分の画像を全部ダウンロードするまで数分かかるので快適には見れない。ダウンロードをしている間はほかの作業をするなりして、待ち時間でストレスを感じないように何かしら工夫をする必要がある。

●低速無制限通信だとできないかもしれないこと

・パソコン用のブラウザゲーム
テザリングしてパソコンでFlashブラウザゲームをやろうにも、データ量が多いと低速無制限通信ではデータを受信しきれずに通信エラーが起きるので、やれるゲームには制限がある。インペリアルサガは初回起動の際にデータのダウンロードに2時間かかったものの、ロードの長ささえ我慢すれば遊べた。パソコン版アメーバピグはサーバーとの接続が切れたとメッセージが表示されてページを更新しないといけないし、運よくゲームをロードできても自分の部屋を表示するだけで数分かかってあちこち場所を移動するのは無理で、自分の部屋でパズルで遊ぶことだけはできた。ドラゴンクエストモンスターパレードは通信エラーでファイルが読み込めないとメッセージがでて高確率でゲームを始めることができなくて、通信速度がましな時間帯に運よくゲームをロードしてログインボーナスをもらうことはできても、あちこち移動したり敵と戦ったりするとそのたびに長いロードが発生して一度でもエラーが起きるとまたログイン画面からやりなおさなければならなくてまともに遊べなかった。
村ゲーのような通信量の少ないブラウザゲームなら問題なく遊べるかもしれないけれど、ダウンロードするデータ量が多かったり頻繁に通信したりする凝ったブラウザゲームは基本的に通常通りに遊べないと思ったほうがよい。

 ・SNSアプリの無料通話
私が楽天モバイルの低速無制限通信で、相手側がLINEモバイルのデータSIMでLINE用に高速通信を使えるという状況で、データ通信でLINEの無料通話をしようと思っても通話がつながるときとつながらないときがあった。時間帯によって通信速度が早いときにたまたま運よくつながっただけで、普段はデータ速度が安定しなくてまともに無料通話できないものと思ったほうがよいかもしれない。

・動画のストリーミング再生
abemaTVは5秒おきに動画が止まってまともに見れない。GYAO!は動画のバッファに時間がかかりすぎてまともに見れない。BloombergのライブTVは動画の再生さえ始まらなかった。自分で画質を選べない動画サイトでストリーミング再生するのはほぼ無理なようである。
YouTubeは最低画質の144pにすると時間帯によっては一度も途切れずに見れるものの、昼の回線が込み合って遅い時間帯は頻繁に動画が止まるのでバッファを貯めてからでないとまともに見れない。しかしたとえ画質が荒くても動画が見れるのと、まったく動画が見れないのでは大きな差があるので、見れるだけましである。画質は粗くても音質が悪くなるわけではないので、音楽のPVとかを聴くぶんには問題なく、低速無制限通信で動画を途切れずに見るならYouTubeしか選択肢がなかった。

・Windows10のアップデート
低速無制限通信のテザリングで数十時間かけて数GBのアップデートファイルをダウンロードするのは現実的でないし、もしダウンロードしたファイルが不完全でエラーが起きるとパソコンが壊れることもありうるので、不安定な低速無制限通信でアップデートファイルをダウンロードするのはやめたほうがよい。

●まとめ
遅いと評判の楽天モバイルの低速無制限通信でも用途次第でそれなりに役に立つ。低速無制限通信でできることとできないことを把握しておけば高速通信の大容量プランで無駄に通信費用をかけずに済むので、貧乏人は賢く契約プランを選んでいきたい。アプリのアップデートなどで通信量が多い場合には無料のWiFiスポットも併用すれば低速無制限通信でもなんとかなるので、貧乏人は低速無制限通信を活用したほうが通信費用を節約できる。