三角猫の生態

楽しく貧乏に暮らすための工夫とか節約術とかを書いています。

楽しい貧乏な食事:料理の初心者が自炊を始めるときのコツ

さて大学の入学シーズンなのである。私は家庭科の授業で数回料理をしたことがある程度で、特に料理の知識もないまま大学で一人暮らしをして自炊するようになった。はじめは失敗が多くてなかなか大変だったけれど、いまではありあわせの安い食材で自炊できるようになったので、一人暮らしで自炊を始めた料理の初心者向けに自炊を始めるときのコツを紹介することにする。

●最初は調理器具が少なくてもよい

どうせ自炊するならうまいものがいいと本格的なチャーハンを作ろうとして中華なべを買ってしまうのは男子がやってしまいがちな失敗である。私は最初に住んだアパートがガスコンロだったので重い中華なべでチャーハンを作っていたのだけれど、引っ越したアパートが電気コンロで中華なべが使えなくなったので結局中華鍋は捨てた。中華なべは料理がうまくなって立派な家に住めるようになってから買えばよいので、初心者にはお勧めしない。結局はテフロン加工のフライパンのほうが焦げ付きにくくて、ガスコンロでもIHでも使いまわしできて便利である。

最初に用意する調理器具は、三徳包丁、まな板、菜箸、キッチンばさみ、おたま、フライパン、鍋があればたいていの料理が作れる。いきなり本格的な調理器具をそろえても使わないと無駄になるので、最初は最低限の調理器具だけ用意して、足りなくなったら買い足したり、料理がうまくなって凝ったものを作れるようになったら相応の調理器具を買うとよい。私が使っているのはNyammyの包丁セットと、和平フレイズの重ね鍋フライパンセットと、実家で余っていた鍋やフライパンである。

 

私はお好み焼きやホットケーキを作るときはフライパンを振って空中で回転させてひっくり返しているのでフライ返しをあまり使わないし、ほとんどの野菜を皮ごと食べるのでピーラーも使わないし、目分量で味付けするので軽量カップやさじも使わない。アルミの行平鍋は煮物が焦げ付きやすいし、一人暮らしの自炊で吸い物系を作ることもあまりないので使わなくなった。和平フレイズの鍋はテフロン加工でカレーやシチューが焦げ付きにくくて一人分の料理を作るのにちょうどよいサイズなので気に入っている。

●IHのほうが料理が簡単

私は何度か引っ越してガスコンロ、電気コンロ、IHクッキングヒーターを使ったことがあるけれど、一番扱いやすいのがIHで、一番扱いづらいのがガスコンロだった。IHは火力が何段階も分かれていて細かく調節できるうえにやけどや火事のリスクもすくないので、自炊初心者はIHで料理をするのがおすすめである。電気コンロは独特の癖があって、スイッチを入れても温まるまで時間がかかってなかなか高温にならないので炒め物には向かないけれど、コンロに余熱が残るので煮物は作りやすい。ガスコンロはフライパンや鍋のサイズによって必要な火力や温まるまでの時間が違うので初心者にとっては弱火とか中火とかの火力調整が難しくて食材が焦げやすいし、コンロの掃除も大変だし、火事やガス漏れの危険もあるので初心者にはおすすめしないけれど、ガスコンロだと焼き魚やチャーハンがおいしく作れる。

●料理を覚える順番

・炒め物は難しいので後回しにする

炒め物を作るときには、油の量+火力+食材のきり方+食材の火の通りやすさ+味付けと、5つのことに気をつけないといけないけれど、どれを失敗しても料理がだめになる。まずはフライパンに油をひいて十分に加熱しないといけないけれど、料理の初心者にはこの加減が難しい。油が少ないと食材がこげつくし、油が多すぎても体に悪いし油の無駄遣いである。肉を炒めるときに火力が強すぎると表面がこげて中に火が通らないし、肉が生焼けだと食中毒になりかねない。さらには味付けの失敗は挽回しにくくて、塩コショウを振りすぎて味付けが濃くなった場合に薄める手段がない。というわけで難しい炒め物を覚えるのは後回しである。

・まずは生で食べられる食材を知る

生で食べられるものは料理の必要がないので、どんな料理下手でもとりあえず生で食べておけば飢え死にすることはない。キャベツ、レタス、きゅうり、トマト、たまねぎ、アボカドとかの野菜を適当に切ってマヨネーズやドレッシングをかければサラダになるし、パンにはさめばサンドイッチになる。生でも食べられる食材を適当に切ることでまずは包丁に慣れることができる。

・生で食べられないものは茹でることからはじめる

生で食べられないものは料理する必要があるけれど、まずは茹でることからはじめるとよい。炒め物は火加減がわかりにくいけれどお湯は沸騰したら誰でもわかるし、肉を炒めるときは下からしか熱を加えられないけれど、肉を茹でると全方位から熱を加えられるので食中毒になりにくい。食材に火が通っているかどうかも目視できるし、茹で方が足りなければ鍋に戻してさらに茹でればよいだけなので失敗しにくい。茹でたものを食べると素材そのものの味がよくわかるのでちょうどいい味付けの目安ができるし、どの程度食材を加熱すればおいしく食べられるようになるのかを知ることができるようになる。
しゃぶしゃぶ風にして茹でてタレにつけるだけで簡単なので、料理初心者でも失敗しないし肉も野菜もたくさん食べられる。下ごしらえは豚バラ肉や葉物野菜を適当な大きさに切ればよいだけだし、コンロも一つしか使わずに済んで台所が狭いアパートでも作りやすい。白菜やチンゲン菜や水菜などの葉物野菜は火が通りやすくて食材の切り方やサイズは適当でよいので、面倒くさがりな人にも向いている。
茹で終わったら味付けのタレは市販のポン酢やめんつゆを使えば、塩コショウと違って味付けが濃すぎたり薄すぎたりすることもなく、安定して同じ味付けにできる。薬味に大根おろしやねぎのみじん切りを加えてもよい。私は酸っぱいのが嫌いなので、ポン酢に大根おろしを入れて酸っぱさを中和して食べるのが気に入っている。忙しいときの手抜き料理としても便利である。

・茹でるのに慣れたら汁物を作る

汁物は日持ちしなくて作りおきができなくて夏はすぐに傷むので、一人暮らしの場合は一食分だけ作ることからはじめるとよい。食材を切って茹でてダシ入りの味噌をちょっと加えれば味噌汁が簡単に作れるし、味噌汁が嫌いな人はかつおだしを入れれば吸い物が作れる。豆腐やワカメやネギや油揚げやキノコとかの火が通りやすいものを中心に汁物のアレンジを増やしていくとよい。

・汁物に慣れたら煮物を作る

煮物は汁物と違って作りおきができるので食事のバリエーションが広がる。葉物野菜は煮物に向かないので、煮物に使うのは根菜が中心になる。根菜は皮に栄養があるのでにんじんやごぼうは皮をむかなくてもよい。カレーやシチューはわざわざ食材を炒めなくても肉や野菜をまとめて茹でてルーを入れるだけで簡単に作れる。

煮物は汁物とは違う注意点がある。まず煮物は冷めるときに味がしみていくので、やたらとぐつぐつ煮込むのはガス代や電気代の無駄である。食材にある程度火が通ったらふたをして余熱で完成させれば食べるときには少し冷めていてやけどをすることもないし、少しずつ味も染み込んでいる。
それから煮物は汁物よりも水分が少ない分、味付けが濃くなりすぎないように注意しないといけない。煮詰まって食材に味が染み込み過ぎて濃くなったのを薄めることは難しいので、煮詰める前に味付けを調整しないとけない。味付けを無駄に濃くするのは調味料の無駄だし健康にも悪いので、まずは薄味からはじめて徐々に濃くして好みの味に調節していくほうがよい。
それから煮物を再加熱するときに火力を強くしすぎて鍋の底を焦がしたのは私がよくやった失敗で、カレーで底が焦げると鍋が全部コゲの味になって台無しになるので、再加熱するときは鍋を離れずに弱火でコトコトやってかき混ぜたりして底が焦げないようにするとよい。

・また炒め物に挑戦する

これまでをおさらいすると、生で食べられる食材の切り方を覚えて、茹でることで食材をどの程度加熱するか覚えて、煮ることで味付けを覚えた。最後に炒め物で覚えるは火加減で、これが自炊の最難関ポイントである。

まずは卵焼きで炒め物を練習するのが私のお勧めである。というのも、卵は1個10円で安いし、失敗してもごちゃごちゃかき混ぜてスクランブルエッグにすれば見た目が悪くてもおいしく食べられるし、食材を卵一種類に絞ることで味付けの塩コショウやしょうゆの量が多いか少ないかも判断しやすくなる。卵を焼く料理なら目玉焼きのほうが簡単に作れるけれど、それだと簡単すぎて炒め物の練習にならない。卵焼きというのはシンプルに見えて難しくて、炒め物の油の量と火加減を覚える練習にはちょうどよいのである。油が少なかったり火加減が弱かったり手際が悪かったりするとフライパンに卵がくっつきやすくなるので、油をまんべんなくひいてフライパンを十分に加熱させて、溶いた卵をフライパンに流し込んだらまずは固まる前にちゃちゃっとかき混ぜてふっくらさせて、火が通って固まってきたら端のほうから折りたたんで卵焼きの形に整えていく。中心のほうが半熟にならないように弱火で中まで火を通せるようになったらOKである。卵焼きをマスターすれば、野菜炒めとか焼きそばとかパスタとかチャーハンとか貧乏自炊の定番料理はたいていおいしく作れるようになる。

炒め物の上達のコツは、五感を使って見た目と音と匂いに注意することである。フライパンを熱したときに油の匂いや手をかざしたときの暖かさでフライパンが十分に温まったかどうかわかるし、フライパンに食材を入れるときにジュージューいう音でフライパンの温度が高いか低いかがわかるし、炒めているときに肉に赤みが残っていたらまだ加熱不足で、食材の水分が蒸発して湯気が出てほんのり焼き色がついていい匂いがしたら食べごろで、黒っぽくなって焦げた匂いがして食材がしなびていたら加熱しすぎである。レシピを広げたりタイマーで測ったりしなくても五感でちょうどよい食べごろがわかる。

・揚げ物は作らない

揚げ物は貧乏人の料理としてはコスパが悪い。まず大量の油が必要だし、油を高温に加熱するのに火力が必要だし、使い終わった油を処分するのにも固めるテンプルとかが必要でお金がかかる。それに油がはねるので台所の掃除が大変になるし、ちゃんと油を掃除しないとゴキブリが寄ってくるし、火事のリスクも高くなる。家族全員分のおかずをたくさん作るならまだしも、一人暮らしで一人分の揚げ物を作るのはリスクとリターンが割に合わない。どうしても揚げ物が食べたかったらスーパーの惣菜を買うとよい。

●自炊して事故を起こさないための注意点

・疲れているときの自炊に注意する

私が自炊を始めたばかりのころ、お湯が沸くまでちょいと休憩できるやんけと思って横になったらそのままうたたねしてしまって鍋が空焚きになったことがあった。カレーを煮込む間にうたたねしてカレーが焦げて台無しになったこともあった。
一人暮らしを始めたばかりのときはいろいろな手続きだとかやることが多くて新しい環境に慣れるまでが大変で、特に夕飯を作るときは一日の用事を済ませてかなり疲れている状態なので、ちょっと休憩のつもりで横になると意識がとんでしまって危ない。疲れて寝てしまいそうなときは煮物、蒸し物、揚げ物などの長時間火を使う料理は避けて、すぐに作れるもので夕飯を済ませたほうが火事を避けやすくなる。ちゃんと休憩してからご飯を作るか、ご飯を食べてから休憩するようにして、調理中にキッチンを離れて休憩するのはやめたほうがよい。

・家電は正しく使うように注意する

私が自炊を始めたばかりのころ、オーブントースターの受け皿がないほうが早く加熱できるやんけと思って受け皿をはずしてパンを焼いたりから揚げを暖めたりしていたら、オーブントースターの底に油や食べ物のカスがたまって火がついたことがあった。幸い火事にはならなかったものの、うたたねして鍋を空焚きしたとき以来の危機だった。今はちゃんとオーブントースターの受け皿を使って、底も定期的に掃除するようにしている。

カセットコンロを並べて使ったりしてガス缶が加熱されて爆発する事故もときどきニュースになっているので、カセットコンロを使う場合は気をつけないといけない。

真空パックの食品でもレンジで袋ごと加熱してよいものとか、袋に空気穴をあけてから加熱するものとか、袋から出してから加熱するものとかいろいろあるので、注意書きをよく読まないといけない。

・燃えるものをキッチンに置かないように注意する

コンロの周りに燃えるものを直接置く人はあまりいないだろうけれど、台所の窓にカーテンをつけていると火が出たときに燃え移る可能性があるので危ない。
貧乏な一人暮らしだと狭いキッチンに電気ポットとか電子レンジとかの調理家電を置かないといけないけれど、もし家電から発火しても周囲に燃え広がらないように、ちゃんと整理整頓しておくほうがよい。
揚げ物をしたあとの天かすから発火したり、揚げ物の油を拭いた新聞紙から発火したりすることもあるので、揚げ物には特に注意が必要である。

・沸騰に注意する

普通に沸騰するときは吹きこぼれに注意する程度でよいけれど、突沸にはもっと注意が必要である。冷めた味噌汁を再加熱するときにちゃんとかき混ぜないで急激に加熱すると、底のほうだけ温度が上がって突沸して派手に吹きこぼれることがあって危ない。そもそも汁物は作り置きせずにすぐ食べる分だけ作ればよいのである。

・皿洗いに注意する

私が自炊を始めたばかりのころ、手荒れがひどくて指がつるつるになって指紋がなくなりかけた。洗剤の適量の加減がわからずに洗剤が多すぎたのが原因のようである。皿洗いをするときには洗剤をスポンジに数滴たらしてあわ立てる程度で十分汚れがとれる。
それから皿洗いをしているときは手が滑って食器を落としやすくなるので、皿を割ったり包丁を落としたりして怪我をしないように注意が必要である。まな板を足の甲に落としたときはかなり痛かった。

●というわけで自炊がんばえー

自炊すると食材の旬や保存に関する知識もついて節約しやすくなるし、料理や掃除をすることで女子力も高くなるし、もはやメリットしかない。私は女子力が高くなりすぎて一家に一匹(召使として)欲しいと女子に言われるけれど、せめて主夫にしてほしいもんである。
自炊を始めたばかりのころは献立を考えるのが大変なものの、一週間分のローテーションが出来上がると毎日自分好みの味付けの食事を食べられるので気分的にだいぶ楽になる。他人に食べさせるものに手を抜くのは気が引けるけれど、自分で食べるものなら手抜きでもよいのである。私は三食芋煮とか三食カレーとか三食やきそばとかでもへっちゃらである。空腹を満たして栄養を取れれば献立はなんでもいいのである。
外食で外れを引くまいとして千円以下のランチでさえ必死に食べログをチェックしてうろうろする人もいるけれど、そこまで悩むのは時間の無駄なので自炊して弁当を作るほうがましである。自炊できるようになるとランチのしがらみからも開放される。
自炊、自炊、さっさと自炊!がんばえー!

楽しい貧乏な投資:貧乏でも仮想通貨には手を出さないんだ

最近巷では良くも悪くも仮想通貨が話題である。トマ・ピケティが『21世紀の資本』で財産の成長率が賃金の成長率よりも常に高くなるということを説明したけれど、貧乏人は投資をしないと貧乏を抜け出せない。というわけで億万長者になりたくて仮想通貨投資にのめり込む人が多いようである。
しかし私は貧乏だけれど一攫千金を夢見て仮想通貨に投資する気はない。私は投資自体はやっていて、株と日経平均先物だけ投資対象にして資産運用しているけれど、理由はいくつかある。
・株は特別口座で確定申告を省ける。
先物は確定申告で損失を繰り越せる。
前場後場、ナイトセッションで取引時間が限られているので、一日中相場を気にする必要がない。決算発表やFOMCや選挙結果などで株価が大きく動くタイミングも予想できるので、ポジション解消してリスク回避しやすい。
・売買手数料が安い。
・投資の根拠となる会社の業績が確認できる。
・配当金や株主優待があるので優良銘柄の現物株を長期保有して、キャピタルゲインインカムゲインの両方が狙える。
現物取引信用取引先物取引を使い分けてリスクヘッジできる。

株式会社は資本主義の根幹部分なので、歴史があるだけに法整備もできていて投資をしやすいのである。私が仮想通貨に手を出さない理由もいくつかあるけれど、それはたいてい私が株に投資する理由と逆である。

●私が仮想通貨に手出ししない理由

1.株と比べて投資環境が悪い

・取引所との相対取引を信用できない。マウントゴックスやコインチェック以前にもFXでアルファFXの夜逃げとかがあったけれど、取引所が破産して資産を引き出せなくなったら丸損なので、長期的にポジションを持つのにリスクがある。
・売買手数料が高い。仮想通貨は値動きが激しいので、短期売買で利鞘を稼ごうとするとそのぶん手数料が高くつく。
・利益が雑所得扱いなので税金が高い。先物も雑所得だけれど、仮想通貨は先物と違って損失を繰り越せない。
金融商品でないので金融商品取引法の投資家保護がない。
・いつ暴騰、暴落するかわからないので、ポジションを持ったら24時間気が抜けない。
・外国の仮想通貨規制に反応して値動きするので、世界中から情報を集める必要があって最新情報をフォローするのが大変。

2.仮想通貨自体がいかがわしい

・投資対象として理解できない
投資は自己責任だからこそ、自分が理解できないものには投資しないというのが投資の基本である。私はITオンチでフィンテックも良く知らないのでそもそもマイニングの設備投資や電気代の採算があうか、長期的に維持可能なシステムかどうか理解できないし、投資対象としても理解できない。たとえば仮想通貨での決済が今後の主流になるので発行元の会社の株を買うとかマイニングに参加するというのなら理解できるけれど、仮想通貨自体が直接売買の対象になるのがよくわからない。
コインの発行数が有限→コインの希少価値が高まる→コインの値段が上がる→決済手数料が高すぎて決済には使えないというふうになった時点で仮想通貨としては実用性がなくなって本末転倒で、加熱感は明らかである。それに決済に使うつもりがない人が値上がり期待で買っていて、使わずにホールドするのでは結局は通貨として意味がなくなっている。さらにはビットコインの分裂をコントロールできないので、コインが有限といいつつ無限に分裂できて価値が希薄化するんじゃないの?という技術的なところもよくわからない。

・仮想通貨の必要性を感じない
キャッシュレス化が進んで現金離れしているとはいえ、仮想通貨が必要かというと別にいらない。手数料が安くて世界中で自由に譲渡できるのが仮想通貨のメリットらしいけれど、世界中で自由に仮想通貨を譲渡する必要がある人や企業がどれだけいて、実需がどれだけあるのか不明である。
日本人が国内で買い物するなら電子マネーで足りる。外国で買い物するときならクレジットカードでよいし手数料もそんなに高いわけではない。貿易とかの企業間の決済でも為替予約とかで為替の変動にある程度対応できるし、数時間で価値が乱高下する仮想通貨では決済のタイミング次第で大損しかねなくて業績予測ができないので決済に使えない。
中国では国外への資本流出を食い止めるために外貨規制があって人民元を自由に外貨に換えることができないので、中国人が資産を海外に移転させるために仮想通貨を仲介して外貨に変える需要があるのはわかる。しかし日本人は中国人と違って自由に円を外貨に換えられるし、どうしても決済に仮想通貨を使いたいという場面が想像できないので、わざわざ現金を仮想通貨に換える理由がない。

・法整備されていない
IT業界が法整備が追いついていないグレーゾーンのうちに荒稼ぎするパターンはよくあるし、早めに新しいビジネスに目をつけて投資すれば大儲けできる可能性もある。その一方で、規制されたらビジネスが終わるリスクもある。
DeNAやグリーやメルカリがいくら儲かろうが、私は射幸心を煽るガチャ商法やパクリキュレーションビジネスやDQNご用達フリマアプリは嫌いなので、違法な可能性があるグレーゾーンで稼ぐ企業を投資対象にするつもりはない。仮想通貨もグレーゾーンで、税務署が仮想通貨の個人間の譲渡をどれだけ把握できるのか不明で、マネーロンダリングとか賄賂とか脱税とかに使われる可能性があるし、北朝鮮やテロ組織の資金源になる可能性もあるし、仮想通貨がもたらす利便性よりも違法に使われた場合のほうが社会に影響が大きいと私は思っているので、仮想通貨関連の法整備がされずにグレーであるうちは私の基準では投資対象にしない。

・素人が手出ししている
インチェックで出川のCMが話題になっているけれど、仮想通貨の取引所はCMを打って仮想通貨をよく知らない層を呼び込んでいる。テレビでは億り人を特集して、芸能人が仮想通貨投資をネタにして、一攫千金を狙った人が仮想通貨投資になだれ込んできた。靴磨きの少年理論で、ITの専門知識もない投資の初心者が大勢仮想通貨投資に参入して物知り顔で儲かったと話題にしてさらに欲を出して倍プッシュしているときがカモの狩場で、相場の終わりである。
仮想通貨ブームに乗り遅れたら儲けそこねるとばかりに素人が群がって仮想通貨を買ったので、2017年にビットコインは10万円台だったのが12月には20倍以上になって最高値を記録したものの、仮想通貨の規制観測やらコインチェックのNEM盗難事件やらで1ヶ月あまりで最高値の半値まで落ちて100万円を割った。蜘蛛の糸に群がる罪人がまとめて地獄に落ちるようなチャートになっていて、傍から見ている分にはバブルのフラグがビンビン立っていたのだけれど、欲に目がくらんだ人は死亡フラグに気づかないもんで、買って寝かせておくだけで儲かった投資の素人ならなおさら相場の転換点にドテン売りする判断はできないだろう。急騰急落のボラティリティを利用して百戦錬磨の玄人やギャンブラーが遊ぶような相場で、利確損切りの判断が遅い素人が手出しするような相場ではない。

3.拝金主義者が嫌い

これはまったく個人的な理由だけれど、私は理念も社会貢献もなく他人を踏み台にしてでも金儲けを優先するような拝金主義者が嫌いなのである。仮想通貨を紹介して口座開設するアフィリエイトで金がもらえるようで、仮想通貨を勧める人たちは儲かることだけを強調してリスクを説明しない。仮想通貨への投資を煽っている人ですぐれた人格者を見たことがないし、仮想通貨で儲けたので慈善事業を始めたという億り人の話も聞かない。そういう人たちがいくら儲かろうが結局は社会に貢献するつもりがなくて、他人を踏み台にしてでも自分ひとりが幸せならそれでいいという人たちで、いくら稼いだかを自慢してもその金で何をやりたいかを語れずにただ贅沢したいだけで、社会にいてもいなくてもどうでもよい人たちである。個人的な話だと、私の知人で金儲けに熱心なうさんくさいやつがITの知識もないのに仮想通貨にはまって周りに紹介しまくっていて、彼が手を出すならろくなもんじゃないなと思って私は仮想通貨には手出ししないことにした。
ゼロサムゲームの参加者同士でババ抜きして買った負けたを競っても社会の発展につながらないので、時間の無駄だと私は思う。単なる数値の上下のギャンブルより、競馬や競輪とかの娯楽やスポーツとして楽しめるギャンブルのほうが雇用や文化の発展につながるのでましである。

●貧乏人は投資に気をつけるべき

金持ちは余力で投資しているので、高いリスクをとってベンチャー企業に投資したり、新しい技術に投資したりして先行者利益を得てますます金持ちになっている。余力が乏しい貧乏人が金持ちの真似をしても一度の失敗で再起不能な損をしかねないので、リスクが高い投資には慎重になるべきである。

・確実に儲かる話はない

投資には儲かるリスクと損するリスクが両方あるけれど、儲けに目がくらむと損するリスクを軽視するようになる。FXが出始めたころは株よりもFXのほうがレバレッジをかけられるぶん儲かるとFXに手を出す人が多かったけれど、私は断末魔スレをリアルタイムで見ていたので、欲に目がくらんでハイレバで勝負して失敗した人が大勢いるのを知っている。短期で儲けようとする人は長期で物事の推移を観察する冷静さをなくしてしまう。儲けたぶんを隔離せずに投資に上乗せしてさらに稼ごうとして、損したら頭を冷やす間をおかずにすぐに取り返そうとしてレバレッジをかけて無理なポジションをとって、一度の判断ミスで全財産をなくしたり借金を抱えたりして泣き喚いたりする。さらにはハイレバで短期に稼げることを覚えた人は、いったん資産をなくすとまた低賃金で働いてコツコツ貯金する意欲を失って、社会不適合者になったり自殺したりしかねない。

・貧乏人特有の行動パターンは危ない

貧乏人は特有のさもしい行動パターンがある。他人が得をするとずるいと考えて、他人が得をしている一方で自分が儲け損ねるのが我慢できず、バーゲンで他の人を押しのけて争奪戦をしたり、スーパーの弁当に半額シールを貼ってもらうために籠にキープしたり、西友の偽装肉返金事件のように儲けるために集団でゴネたり、オイルショックでトイレットペーパーが品薄だと聞くと買いだめしようとスーパーに群がったり、地震が起きると水や乾電池を不必要に買いだめしたりする。このように周りを見ずに儲け話に飛びついたり、みんなが買っているからとよく考えずに買い物に参加したり、品薄なものを必要でないのに買いたがったりする行動パターンを投資でやると危ない。
仮想通貨はコインが有限で品薄だから買い手が多いほど急激に値段が釣りあがる構図になっていて、今買いそびれるともっと高くなるからすぐに買わないと儲けそこねるという貧乏人ホイホイのパターンである。赤信号をみんなで渡ると怖くなくなるようなもので、みんなやっているから、みんな儲けているから、と周りを見て安心して、投資は自己責任だという基本的な危機感をなくして浮かれた貧乏人たちが仮想通貨の急落でごっそり刈り取られることになった。

・私が投資で気をつけていること

私は他人がどういう投資で儲けたかにはあまり関心がない。資産選手権で他の人と競争しているわけでもないし、仮想通貨で億万長者になった人が大勢いるから自分も仮想通貨に投資しようという発想で投資はしない。私は投資は金持ちになる手段というより資本主義社会を生き抜くためのサバイバル術のようなものだと思って自分の投資ルールを守ることを心がけていて、自分とは生存戦略が違う人がうまく生きているからといってその人のように生きようとは思わない。猫が鳥のまねをして空を飛ぼうとしても高いところから落ちるだけだし、鯨のまねをして海を泳ごうとしてもおぼれるだけなので、猫は猫としての生存戦略をみつけないといけない。自分がどう生きるか、何のために投資するのかが重要で、貧乏しながらやりたいことをやりつつ金策する人もいるし、バリバリ働いてガンガン投資して金を稼いでリタイアした後にやりたいことをやる人もいる。私は仕事の他にやりたいことがあってそっちで人生をかけたリスクをとっているので、投資でさらにリスクをとるつもりはなく、投資は金策の手段のうちの一つとして利用している。
私は貧乏なのでなけなしの金をかき集めて保守的な資産運用をしていて、長期ポジションを持つこと自体もリスクだと思っているので、あまりポジションを持たない。石橋を叩いても渡らないで、ノーポジで冷静に相場を観察して勉強するのも私の選択肢である。勝てる確率が半々の丁半博打はやらない。6-7割くらいで勝てる確信が十分にもてないならまだ様子見する。8割くらい自信があるときはエントリーする。8割自信あるときがどういうときかというと、北朝鮮関連のリスクで有事の円買いで円高になって日経平均が値下がりしたときの押し目買いとかで、たいていは戦争リスクが杞憂になって値を戻すけれど、ミサイルがうっかり日本に落ちてアメリカと北朝鮮が戦争になって全面安になるシナリオも2割くらい考慮して、全ツッパリはやらないで危ないときはベタオリする準備もしておく。
ジェシー・リバモアもヴィクター・ニーダーフォッファーも伝説的な投資家として成功しながらも大損して退場しているし、いくら稼ごうがリスク管理をおろそかにして最終的に財産を失ったら意味がない。私は政治経済の知識が未熟で投資経験が浅いゴミ投資家だということを自覚して、生き残ることを優先して臆病で保守的な資産運用をしているので大儲けはできなかったものの、リーマンショック東日本大震災もなんとか致命傷を避けてのりこえて、まだ死なずにすんでいる。投資の知識と経験を積んで備えておけば投資のチャンスは数年置きにやってくるので、短期勝負で危険な賭けをせず、長期スパンで投資アンテナを張りつつ自分の得意な投資手法で儲けるチャンスをつかむまで死なないのが大事である。
韓国で仮想通貨で損をした学生が自殺したけれど、早めに利確や損切りをして学習して次の投資に活かせるように余力を残していれば死ぬほど追い詰められることもなかっただろう。金はあくまで他のものやサービスと交換するための道具に過ぎないので、道具を使わずに道具に翻弄されるのでは本末転倒だし、金儲けのために奔走して中身のない人生を送るのではどんなに金持ちになろうが人生の無駄遣いだし、ましてや投資で損したから死ぬというのでは何のために生きてきたのかわからない。
一番堅実な投資は自分が知識と技術と経験と人格を身に着けて、社会の役に立つ人間になることである。私はそういう立派な貧乏人になりたい。いや、できれば貧乏でないほうがよいけれども。

 

バモアの伝記は読み物として面白いので興味がある人は読んでみるとよいよ。

楽しい貧乏な節約:寒波でも暖房費用を節約するんだ

今期最強の寒波が来て東京は48年ぶりの冷え込みらしい。しかし貧乏人は寒いからといって無尽蔵に暖房を使うわけにはいかないのである。というわけで私がやっている暖房費用の節約術を紹介する。

●暖房を使わずに温まって暖房費用を節約する

・厚着して温まる

私の部屋は室温10-13度くらいで、部屋着は長袖Tシャツ、長袖フリース、パーカーだけれど、これだけだとけっこう寒い。そこでダウンベストを着て、指なし手袋をして、ネックウォーマーをつけるとあまり寒く感じなくなる。耳が寒いときはパーカーのフードをかぶればよい。ダウンベストよりダウンジャケットのほうが暖かいものの、ダウンジャケットだとさすがにかさばって動きにくいし、ずっと着ていると肩がこるので、腕がちょっと寒くてもダウンベストのほうが部屋着としては楽である。

・暖かいご飯を食べて温まる

ご飯を食べると吸収された栄養素が分解されて体温が上がる現象を食事誘発性熱産生というそうな。私は筋肉質なほうでご飯を食べるとすぐ体が温まる。しかしお菓子とかでは体が温まらないので、ちゃんと暖かいご飯を食べるようにしている。
朝起きて布団から出たときが一番寒いので、私は暖かいコーヒーを飲んで一息ついてから暖かい朝ごはんを食べるようにしている。

・運動して温まる

厚着して保温性を高めたうえで運動すれば体が温かくなる。冬は寒くて動きたくなくなりがちなので、私はコーヒーを入れたりトイレにいったりする合間にスクワットをしたりストレッチしたり変な踊りをしたりしてこまめに運動するようにしている。

・風呂に入って温まる

私のアパートは追い炊きができないタイプのユニットバスで30分もするとお湯がぬるくなってしまうので、風呂には長居できないものの、それでも十分体が温まる。風呂で体が温まったら、体が冷えないうちに布団に入ってしまうと気分よく眠れる。

・布団で温まる

私は羽毛布団が最強の暖房だと思っている。羽毛布団から出なければ室温が何度だろうがぜんぜん寒くない。冬は羽毛布団にくるまって寝ている間が一番幸福である。

●暖房の範囲を最小限にして暖房費用を節約する

一人暮らしなら暖房をがんがんつかって部屋全体を暖めるより、ダウンベストを着て自分ひとりが温まるほうが効率がいいし安上がりである。しかしそれだと足が寒いので、足だけは暖房器具に頼ることにする。
私が使っている暖房器具は40Wの一人用のミニホットマットだけである。中古で500円で買って型番の印刷も削れて読めないくらい古いものだけれど、ちゃんと暖かくなる。40Wだと電気代は1時間あたり0.54円なので、1日中つけっぱなしにしていても13円、1ヶ月つけっぱなしにしていても400円しかかからない。毛布で足をくるんで下にホットマットを置けばぬくぬくである。ちなみに私は冬でも家の中では靴下を履かない。個人的に靴下の締め付けが嫌いだし、締め付けがゆるかったらゆるいで邪魔な感じがして脱ぎたくなるので、外出するときにしか靴下は履かない。


いちおうセラミックファンヒーターも持っているものの、来客のときにしか使わない。部屋にエアコンがついているものの、暖房としてはあまり役に立たないので冬はまったく使わない。

●暖房器具が壊れたら、買い換えるより代用して節約する

・暖房器具はすぐ壊れるのであてにしない

私は前は普通にこたつや赤外線ストーブとかの暖房器具に頼っていたのだけれど、こたつのヒーターが2年で壊れて、代わりにミニこたつを買ったらこのヒーターも1シーズン使っただけで壊れた。赤外線ストーブも2年で壊れた。あまりに壊れまくって頭にきたので赤外線ヒーター系の暖房器具はもう買わないことにした。

・偽コタツは安あがり

偽コタツというのはこたつの中にヒーターがなくて毛布があるだけの状態で、毛布の中に外部から熱を入れて暖めるのである。
15年前のセラミックファンヒーターは赤外線ヒーターと違っていまだに壊れずにいて使い勝手がよい。セラミックファンヒーターは部屋全体を暖めたり直接温風にあたって温まったりするには非力すぎるけれど、こたつホースを使ったりして毛布の下に温風を送って偽コタツとして使えば十分暖かい。
布団乾燥機は使わなくなる人が多いせいかしばしばフリマやオークションで安く売られていたりするけれど、偽コタツのヒーター代わりとしては役立つので、こたつのヒーター部分が壊れた場合はコタツ用ヒーターを買い換えるよりもファンヒーターとか布団乾燥機とか温風が出るもので熱源を代用するほうが安上がりになるかもしれない。

・非常時用のゆたんぽ

私はゆたんぽも持っている。停電しても風呂場のガスは使えるので、ゆたんぽにお湯を入れれば緊急時でも暖をとれる。冬にノロウイルスっぽいのに感染したときは全身から大量の冷や汗がでて服が汗を搾れるくらいにびちゃびちゃになって、セラミックファンヒーターだと体が温まらなくて寒くて凍え死ぬかと思ったくらい大変だったけれど、ゆたんぽを抱いておなかを直接暖められるのがかなり助かった。ゆたんぽは普段使うのにはかさばって邪魔だけれど、非常時にはたのもしいやつである。

・災害時用のホッカイロ

3月のまだ寒いときに東日本大震災が起きたけれど、インフラが破壊されて電気もガスも使えなくなったら寒さをしのぐのが厳しくなる。そんなときはホッカイロがあれば数時間は寒さをしのげる。貧乏人がホッカイロを常用するのはぜいたくだけれど、災害用の備蓄として何個かもっておきたい。

ちなみに外出している時に吹雪に巻き込まれて立ち往生したり車がエンストしたりしたときは自販機の暖かい飲み物をホッカイロ代わりにして暖をとるのに使える。自販機は死に掛けたときのライフラインになるので、外出するときは自販機で飲み物を買える程度の小銭を持っているほうがよい。

●寒さに慣れれば寒くないかもしれない

私は寝起きで布団から出るときは寒く感じるものの、いったん起きてご飯をちゃんと食べて体内で熱を作っていればあまり寒くない。皿洗いとかの水仕事はつらいものの、ちゃっちゃと済ませて冷たくなった手を手袋で暖めればよい。
私の部屋は日当たりが悪いので、風がなくて晴れている日は家の中よりも外のほうが日光が当たって暖かいくらいで、寒さに用心してダウンジャケットを着て外出しようものなら暑くて汗だくになったりする。
というわけで私は寒さに慣れたせいか、最強の寒波が来ている割には普段どおりの生活で平気だった。私の実家は雪国で朝の室温は7度くらいで体が震える寒さなので、それに比べれば東京の寒波はへっちゃらである。

楽しい貧乏な食事:たまねぎで野菜の高騰を乗り切るんだ

冬になると野菜の価格が急騰する。冬野菜の定番の白菜でさえ今年は高くて買いにくい。貧乏人は食費を増やすことができないので、野菜が高騰すればそのぶん野菜を食べる量が減って、栄養不足になったり病気になったりしてしまう。そんな恐ろしい野菜の高騰を乗り切る方法がある。たまねぎである。

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●たまねぎは万能食材

たまねぎはLサイズ1玉25-30円程度で一年中価格が安定していて品切れになることもほとんどないし、スーパーで定期的にセールになっている。しかも常温で2-3ヶ月保存できるので、安いときに買いだめできる。
たまねぎの利点はコスパだけではない。煮ても焼いても生でも食べられるという万能食材で、味の主張も薄くて脇役の引き立て役に徹するので、他の食材と組み合わせやすくて、たまねぎを中心にこんだてを組み立てても飽きない。そのうえ血液がさらさらになる。まさに貧乏人の救世主ともいうべき野菜である。

●たまねぎを使った貧乏料理

たまねぎと他の安い食材を使った貧乏料理を紹介するので、貧乏な人は作ってみるとよいでしょう。

・親子丼
たまねぎ1/2個(13円)+とり胸肉50g(23円)+卵1個(10円)+ごはん適量で、1食100円程度で親子丼ができる。とり胸肉と卵は貧乏人のたんぱく質補給源になる定番食材である。

・きのこパスタ
たまねぎ1/2個(13円)+きのこ適量(30円)+ベーコン30g(30円)+ケチャップ少々+パスタ100g(20円)で、1食100円程度できのこパスタができる。きのこは冷凍保存ができるので、安いときに買いだめしておけば炒め物でも煮物でも使えて便利である。

・やきそば
たまねぎ1/2個(13円)+もやし100g(10円)+とり胸肉50g(23円)+やきそば1食(30円)で、1食100円程度でやきそばができる。にんじんやごぼうの千切りを加えてもよい。冬は根菜は葉物野菜より安くてにんじんやごぼうは1袋100円程度で買えて、煮物や炒め物のちょい足し食材として使うと便利である。だいこんを煮物にするときに剥いた皮を捨てずに千切りにしてやきそばに加えてもざくざくした食感があっておいしい。

・お好み焼き
たまねぎ1/2個(13円)+もやし100g(10円)+卵1個(10円)+豚こま50g(50円)+小麦粉少々で、1食100円程度でお好み焼きができる。冬はきゃべつが高いので、きゃべつがないのはしょうがない。

・トマトカレー
たまねぎ1個(25円)+とり胸肉200g(90円)+トマト缶1個(90円)+カレールー2片(25円)で、3-4食分230円程度でトマトカレーができる。トマト缶は1年中手に入るし価格が安定しているので、野菜高騰の際のビタミン補給に便利である。ナスやオクラなどの夏野菜とも合うので夏にもお勧め。辛口のカレールーのほうがトマトの酸味と合うと思う。
カレーのルーの代わりにシチューのルーを使えばトマトシチューになるけれど、ホワイトシチューはお勧めしない。トマトのすっぱさとホワイトシチューのルーの甘さが混じって、ピンクのゲロみたいな味と見た目になって劇的にまずくなる。

・かぼちゃカレー/かぼちゃシチュー
たまねぎ1個(25円)+とり胸肉200g(90円)+メキシコ産かぼちゃ1/8個(45円)+ルー2片(25円)で、3-4食分200円程度でかぼちゃカレーかシチューができる。にんじん、きのこ、はくさいを入れてもおいしい。

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・たまねぎスライス
薄くスライスしたたまねぎを生で食べると辛味があるので、サラダのトッピングや薬味として使える。私は茹でた豚肉でたまねぎスライスをくるんでポン酢につけて食べたり、とり胸肉についている皮をパリパリに焼いてそれだけだと脂っこくなるのでたまねぎスライスを添えて食べたりする。

・たまねぎ茶
たまねぎの皮を洗って煮るとたまねぎ茶になる。私はコーヒー派でたまねぎ茶は好みでないので飲まないけれど、お茶代を節約したい人にはよいかもしれない。

楽しい貧乏な買い物:貧乏でも福袋を買うんだ

福袋というのは恐ろしいものである。いいものを安く買って喜んでいる人がいる反面、はずれがつまったゴミ袋を買った人の阿鼻叫喚がこだまする。いくら定価が高かろうが、自分に似合わなくて着ないような服や、使い道のない雑貨を買ってもしょうがないのである。
定価より安く買って得をしたいけど、はずれをつかんで損をしたくないという欲望がせめぎあって、新年早々煩悩まみれになる。はずれをつかんでも運試し的な面白さがあるし、正月休み明けの会話のネタになるけれど、はずれを楽しめないほど貧乏なら福袋は買わないほうがよい。


●下着の福袋は買うべし

私は貧乏なので何が入っているかわからないうえに高い袋なんて怖くて買えないし、寒い中で何時間も並んでまで福袋を買おうとは思わないのだけれど、それでも私が毎年必ず買う福袋がブランド下着の福袋である。下着の福袋には以下のようなメリットがある。

・下着は一年中使う消耗品なので無駄にならないし、買いだめしてもあまりかさばらない。

・アウターと違って下着や靴下は人に見せるものでないので、コーディネートを気にしなくてよいし、柄が好みでなくてもあまり気にならない。

・ファッション系福袋は福袋用に質を落とした服を作ったりデザインや柄が奇抜すぎて売れ残ったものが入っていたりして当たりはずれがあるものの、下着は縫製が単純で品質が安定しているし、色や柄は似たり寄ったりなのではずれがない。

・たいていの店は高いアウターが入った数千円~数万円の福袋を目玉商品として用意していて、下着の福袋を優先的に買う人はあまりいないので福袋争奪戦に巻き込まれにくいし、初売りの開店待ちの列に長時間並ばなくてもゲットしやすい。

・服屋だけでなくスーパーやホームセンターの衣料品売り場でも下着の福袋を売っているので買うチャンスが何度かある。

つまりはファッション系福袋にありがちなデメリットがなくなって、ブランド物の品質が良い下着が割安で買えるというメリットだけになる。たとえばHanesのボクサーブリーフ5枚セットはドン・キホーテで1890円で売っているものの、しまむらの福袋だと5枚で1000円である。パンツ1枚200円は最安値レベルで、これ以上安くなることはほとんどない。これは買うしかないではないか。

●お菓子の福袋はそれなりに得する

食品系福袋はファッション系福袋よりははずれが少ないものの、好みが合わないときついので、普段買わない店の福袋にうかつに手を出すわけにもいかない。それゆえにスターバックスやカルディのようなファンがいるような食品系福袋は行列ができて、福袋争奪戦はかなりの激戦になる。
私は食べ物にはほとんどお金をかけないので食品系福袋は贅沢品としてスルーしているけれど、スーパーで売っているお菓子の福袋なら私のような貧乏人でもゲットできる。
私の近所のスーパーでは3000円相当のお菓子の福袋が1000円で売っている。実売価格より定価が高いお菓子が入っていると思うので3000円分の価値はないものの、1000円以上の価値はあるのでそれなりにお得である。普段なら買わないようなお菓子が入っていたりするので、好奇心を満たすという点では満足度が高い。
貧乏人にとってお菓子は栄養にならない贅沢な食べ物だけれど、3か月分のおやつで1ヶ月あたり333円と考えれば無駄遣いというほどの贅沢でもない。

●フリマやオークションで服を安く買うコツ

ファッション系福袋でデザインが気に入らなかったり、他の服と柄がかぶったりした服を現地で交換している様子が初売りの定番のニュースになるけれど、こういう服はフリマやオークションにも大量に放出される。しかし貧乏人はこういう福袋くずれの服はフリマで買ってはいけない。値札つきの新品が定価より安く売っているとお得だと錯覚しがちだけれど、福袋を買うよりも単品で買うほうがむしろ割高の場合があるし、売る側も福袋の元をとろうとして強気の値段をつけている。最初からバラ売り目的で福袋を買うテンバイヤーもいる。

福袋に入っていた新品のブランド服を狙うのでなく、ブランド福袋を買って一気に服が増えた人がタンスに入りきらなくなった服を整理して放出された古着が狙い目である。福袋を買って服がタンスからあふれるような人はたくさん服を持っているので、たとえ古着でも個々の服はあまり袖を通してなくて状態が良いことが多いし、邪魔になったりトレンドからはずれたりした服を早く処分しようとして安く値段をつけたり、まとめて売っていて送料がお得になったりする。そういうタイプの出品者を見つけてちょくちょく出品をチェックすると、貧乏人でもよい服を安く買えるのである。