三角猫の生態

楽しく貧乏に暮らすための工夫とか節約術とかを書いています。

楽しい貧乏な買い物:貧乏でも福袋を買うんだ

福袋というのは恐ろしいものである。いいものを安く買って喜んでいる人がいる反面、はずれがつまったゴミ袋を買った人の阿鼻叫喚がこだまする。いくら定価が高かろうが、自分に似合わなくて着ないような服や、使い道のない雑貨を買ってもしょうがないのである。
定価より安く買って得をしたいけど、はずれをつかんで損をしたくないという欲望がせめぎあって、新年早々煩悩まみれになる。はずれをつかんでも運試し的な面白さがあるし、正月休み明けの会話のネタになるけれど、はずれを楽しめないほど貧乏なら福袋は買わないほうがよい。


●下着の福袋は買うべし

私は貧乏なので何が入っているかわからないうえに高い袋なんて怖くて買えないし、寒い中で何時間も並んでまで福袋を買おうとは思わないのだけれど、それでも私が毎年必ず買う福袋がブランド下着の福袋である。下着の福袋には以下のようなメリットがある。

・下着は一年中使う消耗品なので無駄にならないし、買いだめしてもあまりかさばらない。

・アウターと違って下着や靴下は人に見せるものでないので、コーディネートを気にしなくてよいし、柄が好みでなくてもあまり気にならない。

・ファッション系福袋は福袋用に質を落とした服を作ったりデザインや柄が奇抜すぎて売れ残ったものが入っていたりして当たりはずれがあるものの、下着は縫製が単純で品質が安定しているし、色や柄は似たり寄ったりなのではずれがない。

・たいていの店は高いアウターが入った数千円~数万円の福袋を目玉商品として用意していて、下着の福袋を優先的に買う人はあまりいないので福袋争奪戦に巻き込まれにくいし、初売りの開店待ちの列に長時間並ばなくてもゲットしやすい。

・服屋だけでなくスーパーやホームセンターの衣料品売り場でも下着の福袋を売っているので買うチャンスが何度かある。

つまりはファッション系福袋にありがちなデメリットがなくなって、ブランド物の品質が良い下着が割安で買えるというメリットだけになる。たとえばHanesのボクサーブリーフ5枚セットはドン・キホーテで1890円で売っているものの、しまむらの福袋だと5枚で1000円である。パンツ1枚200円は最安値レベルで、これ以上安くなることはほとんどない。これは買うしかないではないか。

●お菓子の福袋はそれなりに得する

食品系福袋はファッション系福袋よりははずれが少ないものの、好みが合わないときついので、普段買わない店の福袋にうかつに手を出すわけにもいかない。それゆえにスターバックスやカルディのようなファンがいるような食品系福袋は行列ができて、福袋争奪戦はかなりの激戦になる。
私は食べ物にはほとんどお金をかけないので食品系福袋は贅沢品としてスルーしているけれど、スーパーで売っているお菓子の福袋なら私のような貧乏人でもゲットできる。
私の近所のスーパーでは3000円相当のお菓子の福袋が1000円で売っている。実売価格より定価が高いお菓子が入っていると思うので3000円分の価値はないものの、1000円以上の価値はあるのでそれなりにお得である。普段なら買わないようなお菓子が入っていたりするので、好奇心を満たすという点では満足度が高い。
貧乏人にとってお菓子は栄養にならない贅沢な食べ物だけれど、3か月分のおやつで1ヶ月あたり333円と考えれば無駄遣いというほどの贅沢でもない。

●フリマやオークションで服を安く買うコツ

ファッション系福袋でデザインが気に入らなかったり、他の服と柄がかぶったりした服を現地で交換している様子が初売りの定番のニュースになるけれど、こういう服はフリマやオークションにも大量に放出される。しかし貧乏人はこういう福袋くずれの服はフリマで買ってはいけない。値札つきの新品が定価より安く売っているとお得だと錯覚しがちだけれど、福袋を買うよりも単品で買うほうがむしろ割高の場合があるし、売る側も福袋の元をとろうとして強気の値段をつけている。最初からバラ売り目的で福袋を買うテンバイヤーもいる。

福袋に入っていた新品のブランド服を狙うのでなく、ブランド福袋を買って一気に服が増えた人がタンスに入りきらなくなった服を整理して放出された古着が狙い目である。福袋を買って服がタンスからあふれるような人はたくさん服を持っているので、たとえ古着でも個々の服はあまり袖を通してなくて状態が良いことが多いし、邪魔になったりトレンドからはずれたりした服を早く処分しようとして安く値段をつけたり、まとめて売っていて送料がお得になったりする。そういうタイプの出品者を見つけてちょくちょく出品をチェックすると、貧乏人でもよい服を安く買えるのである。

楽しい貧乏な買い物:GearBestでAndroid TV BOX W95を買ってみた

海外通販はPayPalの登録が面倒くさかったので敬遠していたものの、Android TV BOXというものがほしくなって、Amazonだと5000-6000円くらいで売っているスペックのものと同じ程度のやつがGearBestだと3000ー4000円程度で買えて、送料を入れてもだいぶ安くなるのでGearBestを使ってみることにした。

●GearBestを使ってみた

 

他のサイトを参考にしてPayPalで英語の住所登録をして海外通販でクレジットカード決済をできるようにして、GearBestでユーザー登録をして、買い物の準備が完了する。
そんでパソコン周辺機器はAmazonより安いので変換ケーブル類やUSB機器などを中心に物色する。色をコントロールできるスマートLED電球が面白そうだったけれど、これは輸送中に壊れそうだったのでスルー。楽器も物色してみたけれど以外なことにDJ機器は売っていなかった。服も売っていて派手な柄のトレーナーは中国独特のダサい感じで面白い。検索はちゃんと機能していなくて検索漏れが多いので、カテゴリの一覧から探すほうがよい。
注意点としては中国倉庫や香港倉庫の商品は買えるけれど、EU倉庫の商品は発送不可能で買えないようである。GearBestで買ったものの箱は基本的につぶれるものだと聞いていたので、ぶん投げても壊れないようなものを買うことにして、最初の買い物はちゃんと届くか不安なので様子見のためにあまり買い物しないようにした。
そんで発送はpriority lineにしたら、注文から一週間くらいで発送通知が来て、それから4日で佐川が配達してきた。梱包はプチプチ付きの袋に商品をごちゃまぜにしてぶっこんだだけで、箱系のものはだいたいつぶれていた。到着までちょっと時間がかかったものの、頻繁にセールをやっていて送料を差し引いてもAmazonより安いので、他にほしいものがあればまたGearBestで買い物をしてもよいかなと思う。

 

▼私が買ったもの▼

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Android TV BOX W95を使ってみた

 

ドラゴンクエストライバルズをやりたいのだけれど、スマホ(priori3)の小さい画面でゲームすると目が疲れて肩がこるしすぐ充電がなくなる。パソコンのAndroidエミュレーターを試してみたもののライバルズが動作しない。というわけでゲーム機代わりとしてAndroid TV BOXがほしかったのである。

GearBestにはいろいろAndroid TV BOXの種類があったけれど、初めて買うのでどれほど使えるか不明なので高くて高スペックなものはいらないので、RAM2Gの中から適当に安くてAndroid7.1のやつを選んでW95を3300円で買った。プラグの種類をEU、UK、USから選べるけれど、USプラグは日本のコンセントでも使えるやつなのでUSプラグである。ワイヤレスキーボードを繋げて、手持ちの15インチモニタと18.5インチモニタにDVI変換でつなげてみると、[out of range]が表示されて使えない。デフォルトの解像度が高すぎるようなので、別の17インチモニタにD-SUB変換で接続したら画面が表示されて、設定で解像度を1080pから720pに下げたら18.5インチモニタのほうでもD-SUB変換で使えるようになったけれど、15インチモニタのDVI変換だと相変わらず使えなかった。画面が大きいぶんには問題ないようだけれど小さい画面だと使えないようなわがままぶりである。そんでW95はWiFiの5Gに対応してないし、これ系の機器はWiFiが弱いと聞きかじっていたのでWiFiを使わずにイーサネットで接続した。設定から言語を日本語にするとUIが停止したけれど再起動したら直って、あとは時刻を日本に合わせてGoogle日本語入力をインストールすれば基本設定完了である。

これでドラゴンクエストライバルズを充電を気にせずに遊べるぞと思ってインストールしたら、最初のチュートリアルでバルカドの塔での戦闘画面に入ろうとするときにゲームが落ちてしまってまったく遊べなかった。しょうがないので実況パワフルプロ野球をやろうと思ったら画面が右に90度回転して横向きに表示されるうえに通信エラーが出てゲームを開始できない。ツムツムは画面が回転する上にルート化検知したぞこの野郎と警告がでる。じゃあ中華アプリなら遊べるんじゃないかと思って荒野行動をダウンロードしようとしたら、お使いの端末には対応してませんと来たもんでネタにもならない。Android TV BOXの商品説明にはゲームができると書いてあるけれど、これではゲーム機がわりにするのは無理である。スペック云々以前に横長モニタだとアプリによっては画面が強制的に回転して遊べないし、スマホと違ってマウスで操作するのでアクションゲームは遊びにくいし、私が遊びたいゲームでエラーが起きてまともに遊べるものがなかった。もっと探せばちゃんと動くゲームもあるかもしれないものの、遊びたいゲームが動作しない時点でゲーム機としての価値はないも同然である。がんばった自分へのごほうびに年末年始はゲーム三昧しようと思ったのにあてがはずれた。ぐぬぬ

じゃあパソコン代わりに文書作成に使えるかというと、10.1インチ以下のスマホタブレットだと無料でoffice mobileが使えるけれど、Android TV BOXだとoffice mobileが無料で使えないので文章作成にもあまり役に立たない。ぐぬぬ

じゃあAndroid TV BOXの本来の使い方としてメディアプレイヤーにしようと思ったら、SpotifyRadikoTVerのアプリは画面が回転してしまうのでブラウザ版を使うしかない。YouTubeとAbemaTVはアプリがちゃんと動作した。スマホと違って充電を気にせずに音楽を垂れ流しできるというのはスマホしかもってない人にとってはメリットになるけれど、私はメディアプレイヤーならパソコンで足りるのでAndroid TV BOXの出番がない。ぐぬぬ

iSPEEDをダウンロードしてガジェットの株価チャートをホーム画面に表示して株情報専用端末にすることも思いついたけれど、ホームランチャーを変えないとガジェットをホーム画面に置けないし、株情報専用端末はAndroidエミュレーターでも代用できるのでわざわざAndroid TV BOXでやらなくてもいいやと思ったので試してない。スマホやパソコンじゃなくてAndroid TV BOXだからこそできることは他に何かないかと考えてみたものの思いつかなかった。これでは私がAndroid TV BOXを買った意味がないではないか。ぐぬぬ

というわけで初めてAndroid TV BOXというものを使ってみたけれど、使えないアプリが多いうえにホームランチャーが独特でAndroid機としての使い勝手は最悪で、ブラウザを使って動画や音楽をストリーミング再生するか、手持ちの音楽・動画・写真ファイルを再生するくらいしか使い道がない。イーサネット接続すればWiFiよりはストリーミングが途切れにくいしスマホと違って充電を気にせず使えるというメリットがあるのでブラウジングやメディアプレイヤーの用途でしか使わないという人にはこれで十分だけれど、Androidのアプリをいろいろ使いたい人はAndroid TV BOXを買うくらいならもうちょっとお金を出してスペックがいい中華スマホタブレットを買って、アンドロイドミラーリングケーブルやミラキャストとかでモニタやテレビに出力するなりするほうがよい。いくらAndroid TV BOXが安いとはいえ、これほどまでに役に立たないとは予想外だった。

W95以外は満足がいく買い物だったけれど、私の年末年始ゲーム三昧プランがつぶれたので、無駄遣いしたぶんがんばって仕事することにする……。

 

2017/12/18追記

W95はroot化された状態で出荷されているのだけれど、root化されているとゲームが動かなくなるのだと小耳に挟んだ。じゃあSuperSUでunrootできればゲームができるようになるんじゃないかと思いついたので、どうせこのままだと役に立たないのだから壊れるのを覚悟で試してみようとSuperSUをインストールして再起動したら"Please wait..."でぐるぐるしていくら待っても先に進まなくなった。調べてみたらW95ではSuperSUは使えないと英語の掲示板に書いてあって、W95の背面のリセットボタンを押してもブート画面が出なくて初期化ができなくて本格的なゴミになった。ぎゃふん。

今回の教訓は、Androidがroot化されていると遊べないゲームが多い→GearBestで売っていたAndroid TV BOXはたいていroot化されている→SuperSUでunrootすることもできないかもしれない→Android TV BOXはゲーム機代わりにはならない、ということだった。3000円は貧乏人には高い勉強代である。

楽しい貧乏な家電:格安SIMの低速無制限通信でできることとできないこと

大手キャリアがぼったくり料金体系で搾取を続ける中で颯爽と登場したMVNO格安SIMは貧乏人の救世主である。低速無制限でデータを送受信できるか否かで貧乏人の生活の質が左右されるといっても過言ではない。私は自宅には仕事に使う光回線があるものの、実家の両親はインターネットなんかいらんといってテレビと新聞とラジオで昭和の生活スタイルを続けている情報弱者なので、実家に帰省する際には楽天モバイルのベーシックプランの低速無制限通信のテザリング頼みになる。
低速無制限通信といってもMVNO業者や通信エリアや時間帯次第で通信速度が変わるので、何ができて何ができないとは一概には言えないものの、私の環境で楽天モバイルの低速無制限通信でいろいろ試してみた。

●低速無制限通信でもできること

・ウェブブラウジング
画像が多いページだと読み込みに若干時間がかかるものの、テキストメインのページの閲覧なら青空文庫の文章量が多い小説とかでも問題なく使える。

・メールやチャット
メールの送受信やLINEのチャットは問題なく使えた。ただし写真の送信や表示には若干時間がかかる。

・地図
地図アプリで現在地の地図データを取得するまでに若干時間がかかるものの、いったん地図データを取得してしまえば普通に使える。Googleマップに写真を追加するのも数分時間がかかるものの問題なかった。私は超絶な方向音痴だったのでガラケーを使っていたときは知らない場所に行くのが不安でしょうがなかったものの、格安SIMで地図を使えるようになってから行動範囲が広がって周囲のスーパーを開拓できるようになった。今までは買い物に行くときにいつもとちょっと違う道を通ってみようとして道に迷って自宅付近をぐるぐる歩き回って家に帰れなくなっていたりしたけれど、地図があると安心して道に迷うことができるのである。私は「おさんぽまっぷ」というアプリを使って、初めての場所に行くときには移動ルートを記録している。地図を見ながら移動するより、まずは地図を見ずに道路標識や太陽の方向を頼りに歩いてみて、後から自分の方向感覚と地図上で実際に歩いたルートをすり合わせたほうが方向音痴が改善されるような気がする。

インターネットラジオ
radikoでのラジオのストリーミング再生は数秒バッファのために再生が止まることがあるものの、概ね途切れずにストリーミング再生できて特に問題なかった。私はラジオNIKKEI第1で株価の情報を聞くのに使っている。

●低速無制限通信でもできるけれどけっこう時間がかかること

・アプリのダウンロードやアップデート
両親に安いスマホあげたのだけれど、アプリをダウンロードしたりアップデートしたりするのにだいぶ時間がかかる。半年に一度帰省するたびにアプリを全部アップデートすると300MBくらいの通信量になって一時間くらいかかるものの、かといってアップデートしないままだといずれアプリが使えなくなるのでアップデートをしないというわけにもいかない。アプリのダウンロードやアップデートの際は低速無制限通信を使うよりは7SPOTとかの無料WiFiスポットを使うほうが手っ取り早い。

・漫画サイトの表示
少年ジャンプ+のような画像メインのページだと1話分の画像を全部ダウンロードするまで数分かかるので快適には見れない。ダウンロードをしている間はほかの作業をするなりして、待ち時間でストレスを感じないように何かしら工夫をする必要がある。

●低速無制限通信だとできないかもしれないこと

・パソコン用のブラウザゲーム
テザリングしてパソコンでFlashブラウザゲームをやろうにも、データ量が多いと低速無制限通信ではデータを受信しきれずに通信エラーが起きるので、やれるゲームには制限がある。インペリアルサガは初回起動の際にデータのダウンロードに2時間かかったものの、ロードの長ささえ我慢すれば遊べた。パソコン版アメーバピグはサーバーとの接続が切れたとメッセージが表示されてページを更新しないといけないし、運よくゲームをロードできても自分の部屋を表示するだけで数分かかってあちこち場所を移動するのは無理で、自分の部屋でパズルで遊ぶことだけはできた。ドラゴンクエストモンスターパレードは通信エラーでファイルが読み込めないとメッセージがでて高確率でゲームを始めることができなくて、通信速度がましな時間帯に運よくゲームをロードしてログインボーナスをもらうことはできても、あちこち移動したり敵と戦ったりするとそのたびに長いロードが発生して一度でもエラーが起きるとまたログイン画面からやりなおさなければならなくてまともに遊べなかった。
村ゲーのような通信量の少ないブラウザゲームなら問題なく遊べるかもしれないけれど、ダウンロードするデータ量が多かったり頻繁に通信したりする凝ったブラウザゲームは基本的に通常通りに遊べないと思ったほうがよい。

 ・SNSアプリの無料通話
私が楽天モバイルの低速無制限通信で、相手側がLINEモバイルのデータSIMでLINE用に高速通信を使えるという状況で、データ通信でLINEの無料通話をしようと思っても通話がつながるときとつながらないときがあった。時間帯によって通信速度が早いときにたまたま運よくつながっただけで、普段はデータ速度が安定しなくてまともに無料通話できないものと思ったほうがよいかもしれない。

・動画のストリーミング再生
abemaTVは5秒おきに動画が止まってまともに見れない。GYAO!は動画のバッファに時間がかかりすぎてまともに見れない。BloombergのライブTVは動画の再生さえ始まらなかった。自分で画質を選べない動画サイトでストリーミング再生するのはほぼ無理なようである。
YouTubeは最低画質の144pにすると時間帯によっては一度も途切れずに見れるものの、昼の回線が込み合って遅い時間帯は頻繁に動画が止まるのでバッファを貯めてからでないとまともに見れない。しかしたとえ画質が荒くても動画が見れるのと、まったく動画が見れないのでは大きな差があるので、見れるだけましである。画質は粗くても音質が悪くなるわけではないので、音楽のPVとかを聴くぶんには問題なく、低速無制限通信で動画を途切れずに見るならYouTubeしか選択肢がなかった。

・Windows10のアップデート
低速無制限通信のテザリングで数十時間かけて数GBのアップデートファイルをダウンロードするのは現実的でないし、もしダウンロードしたファイルが不完全でエラーが起きるとパソコンが壊れることもありうるので、不安定な低速無制限通信でアップデートファイルをダウンロードするのはやめたほうがよい。

●まとめ
遅いと評判の楽天モバイルの低速無制限通信でも用途次第でそれなりに役に立つ。低速無制限通信でできることとできないことを把握しておけば高速通信の大容量プランで無駄に通信費用をかけずに済むので、貧乏人は賢く契約プランを選んでいきたい。アプリのアップデートなどで通信量が多い場合には無料のWiFiスポットも併用すれば低速無制限通信でもなんとかなるので、貧乏人は低速無制限通信を活用したほうが通信費用を節約できる。

楽しい貧乏な勉強:情報弱者の親に数年がかりでスマホの使い方を教えた話

デジタルネイティブ世代にデジタル機器の使い方を教えるのは大変である。しかし大変だからといってほうっておくと情報弱者になってしまう。私の両親はイノベーター理論でいうところのラガードで、スマホなんかいらないと言っていて新聞とテレビを情報源にしていてパソコンどころかガラケーさえ持っていなかったものの、母は元同僚に「LINE知らんのか。遅れてるぅー」と言われてしまう有様で、このままでは世間知らずの情弱老人になってイケてる老人に馬鹿にされてしまうので、私は両親にスマホをあげて使い方を教えることにしたのだった。

●情弱に段階的にスマホの使い方を教える方法

・ステップ1:スマホの電源の入れ方と電源の消し方を覚えさせる
情弱は電子機器がよくわからなくて怖いものだと思っているので、まずはカメラやゲームでスマホに慣れさせることにした。両親に壊れてもいいような古いスマホをあげて、オフラインでゲームや写真撮影用として使わせてまずは電源のオンオフを覚えさせた。

・ステップ2:電話のかけ方を覚えさせる
電源のオンオフができるようになったら、少しずつスマホとしての便利な機能を教えることにして、格安通話SIMを契約して、知人の連絡先を登録して電話のかけ方と切り方を教えた。電話アイコンは情弱でもわかりやすいのか、電話のかけ方はすぐに覚えた。ちなみに料金は私持ちである。

・ステップ3:文字入力の仕方を覚えさせる
文字入力の仕方を覚えさせれば、チャットアプリを使ったり、自分でgoogleで調べることができるようになる。しかし情弱はフリック入力の指先だけ見ていて、実際に入力している文字を見ていないので、文字入力は難しいらしい。私は親にフリック入力練習アプリで文字を入力する練習をさせたり、LINEでどうでもいいチャットをやり取りしたりして、文字入力の方法を覚えさせた。

・ステップ4:アイコンの意味を教える
情弱は基本的にアイコンの意味をまったくしらない。「三」がメニューを開くアイコンだったり、「⇒」が送信ボタンだったり、オーバーレイ広告の上の「×」アイコンで広告を削除できるのを知らないので、アイコンの意味を全部教えてやる必要がある。

・ステップ5:インターネットという概念を覚えさせる
母はインターネットという概念を理解しないままインターネットを使っていた。私がインストールしてやったアプリだけ使っていて、Googleで検索したりアプリをダウンロードしたりできるということさえ知らなかった。
情弱は電話番号がないから通話できないと思い込んでいるので、インターネット回線と電話回線と違うもので、電話回線を契約しなくてもインターネット回線でLINEやSkypeで無料通話ができるのだと教えてやる必要がある。
父はデータ通信(LTE)とWiFiの違いを知らなかったので、無線の通信方式の種類が違うので、データ通信だと契約した通信容量しか使えないので、WiFiで使い放題の回線を使ったほうがよいと教えた。Bluetoothは今のところ使わないし、使わないものについて教えてもかえって混乱するといけないので教えていない。

●情弱がよくやってしまうことや注意点

・わからないときにでたらめに画面をポチポチ押してしまう
情弱はよくわからないときにどれかのアイコンを押せばなんとかなると思ってアイコンの意味もわからないままあちこちポチポチ押しまくってさらによくわからなくなるという悪循環を起こしやすい。画面をよく見ながら操作して、わからないアイコンは押さず、何か間違えたらそこでいったん操作をとめて、ひとつ前の操作に戻ってやり直すということを教えないといけない。

・広告をポチポチ押してしまう
情弱はウェブページの本文と広告の区別がつかずに、いちいち広告に反応してなんだコレととりあえずポチポチ押してしまう。クリックベイトは情弱ホイホイである。あらかじめセーフサーチ機能をオンにしておいて、変な広告をクリックして変なサイトに誘導されないように予防しておくほうがよい。広告が多いアプリも入れないほうがよい。
いきなりGoogleであちこちのウェブサイトを検索するより、最初はホーム画面に広告が少ない安全なサイトのショートカットを置いておいて、そのサイトを使わせてブラウジングに慣れさせるほうがよい。

・ホーム画面のショートカットアイコンを移動したり削除したりしてしまう
アイコンを短くチョンとタップするだけでアプリを起動できるのに、情弱はべたっと画面に指を押し付けて長押ししてしまう。そしてアプリが起動できないからと何度もベタベタぐりぐり押してしまう。そういう癖がある場合は情弱が操作に慣れるまではNova Launcherなどのアイコンのロック機能があるランチャーを使うほうがよいかもしれない。
ランチャーによってはショートカットアイコンの長押しでメニューの選択肢にショートカットの削除がでて、うっかりタップしてしまってショートカットが消えたので直してほしいと何度か親に言われたので、そういうランチャーは情弱の教育用には向かないので変えたほうがよい。

・間違えることを怖がって、よくわからないからもういいやとあきらめる
情弱はスマホの便利さよりも新しいことを覚える面倒くささのほうが勝って、別にスマホなんかいらないと言い出す。スマホが使えるようになるともっと生活が便利になると動機付けをして、一度にいろいろな操作をやらせようとせず、ひとつずつできることを増やしていって、スマホの利便性を体感できるようにしたほうがよい。最初は壊してもいいような安いSIMフリースマホをあげて、まずは使わせてスマホは怖くないのだと慣れさせるほうがよい。

・説明書をほしがる
昔のガラケーには分厚い説明書がついていたものの、安いSIMフリースマホには説明書はついていないので、情弱がGoogleで自分でわからないことを調べられるようになるまでは説明書代わりになって使い方を教えてやらないといけない。

・アップデートという概念を理解していない
情弱はアプリを定期的にアップデートしないといずれ使えなくなるということを理解していなくて一度アプリをインストールしたらほったらかしなので、いきなり使えなくなったと言い出す。すぐにアップデートが必要だという場合はあまりなくて無駄にデータを使うだけなので、私は数ヶ月に一度帰省したときに両親のスマホのアプリをアップデートしてやっている。

●教育の結果
私はスマホなんていらんという情弱の両親に無理やりスマホを持たせて、3年くらいかけて使い方を教えた。私は1年に2-3回帰省する際に情弱の親にちょろっと使い方を教えることしかできなかったのでだいぶ時間がかかったものの、同居している親に使い方を教える場合ならもっと早く使い方を覚えられると思う。
父にはgooのg05と0simをあげたら株価を見るのと電子書籍を読むのと電話をするのに使っていて、0simの500MBのデータでは足りないと言い出して母のスマホテザリングしてWiFi接続して低速無制限通信を使うことも覚えた。母は電話はいらないというのでZTE BLADE V580とLINEモバイルのデータSIMをあげたら、ゲームアプリで遊んだり写真を撮ったりLINEを使ったりradikoを聴いたり近所のスーパーのネットチラシを見たりできるようになった。Googleで自分で情報を調べたり自分で好きなアプリをインストールしたりはできないものの、とりあえず日常生活を便利にする程度にスマホを使えるようになったようである。
親にインターネットの便利さを教えてあわよくば実家で光回線を使えるようにしたかったものの、そっちは交渉に失敗したので帰省したときは低速無制限の回線で我慢しなければならない。プロバイダーは光回線を普及させたかったらもっと値段を下げてほしいもんである。

楽しい貧乏な食事:さつまいもをおいしく食べる方法

さつまいもがおいしい季節である。
私の親戚はさつまいもを栽培していて、毎年秋になると出荷しないような小さくて細いさつまいもをおすそわけでどっちゃりもらう。しかしさつまいもは食材としてはちょっと使いにくい。甘みがあるせいでご飯のおかずにしにくいし、主食にするには飽きるし、おやつにするには甘さが足りない。どうにも食材として中途半端なので、さつまいもをおいしく食べる方法を考えることにした。
さつまいもには焼き芋用とか干し芋用とかいろいろ品種があるので、その品種向けの調理をしたほうがおいしく食べられる。私の親戚が作っているのはホクホク系で甘さ控えめのやつなので、ふかしたり天ぷらにしたりするのに向いている。ちなみに私はさつまいもをよく洗って砂を落として皮ごと食べている。じゃがいもと違って皮や芽に毒がないので皮をむかなくてもよい。あと端っこのほうから傷んでくるので、端っこがしなびていたら切り落として、そのとき切り口が黒や緑に変色するようなのはカビが回っているけれど、一部かびているだけならカビた部分を取れば食べられる。

・ふかす
そのままふかして食べるのが手軽でよい。あと塩じゃがというのがあるように、芋と塩は相性が良いので甘いさつまいもにあえて塩を振ることで、口の中にさわやかな塩味が広がって甘さをリフレッシュしながらふかしたさつまいもを飽きずに食べられるようになる。一番手間をかけずにすむ調理方法なので気に入っている。

・さつまいもご飯
小さく切ったさつまいもを米と一緒に炊くだけで作れるものの、さつまいもの種類や切る大きさや水加減によってはとけてべちゃべちゃになって失敗する。炭水化物+炭水化物のコンボというのもあまりよくないし、栗ご飯の廉価版という感じが否めない。

・ポテトサラダ
ジャガイモの代わりにさつまいもを使ってマヨネーズと混ぜてポテトサラダを作ると、ほんのり甘いポテトサラダになる。マヨネーズの酸味と合わさることで、さつまいも単品で食べるよりも飽きにくくてよい。

・オーブンで焼く
小さくて細いさつまいもはすぐに蒸しあがるけれど、ある程度太いさつまいもをふかすのは時間がかかって大変である。さつまいもをちょうどいい具合にふかすのには熟練のテクニックが必要で、ふかし足りないと硬くて食べられないし、ふかし過ぎると水気が多くてべちゃっとした感じになってさつまいもの魅力のほくほく感がなくなってしまう。そんなときにはさつまいもを1.5cm-2cmくらいの厚さにスライスしてオーブントースターで焼くとよい。スライスしてオーブンで焼くと均一に火が通って出来上がりが安定するので、さつまいも初心者にはおすすめである。はちみつを垂らしたりチョコを乗せたりバニラアイスを添えたりしてアレンジもしやすい。何分焼くかはオーブンの温度によって違うけれど、最初に焼くときに表面が焦げないように注意して見て、こげる前に取り出せばだいたい何分で中まで火が通るか把握できる。さつまいもを厚く切りすぎると表面だけ焦げて中に火が通らなくなるので、そのへんはオーブンの性能に合わせて調整するとよい。
トースターでなくて本格的な大きいオーブンがあるおうちならアルミホイルにつつんで丸ごと焼き芋にするとねっとりした蜜のような甘さが引き出せるようになる。焼き芋用の品種はすごく甘いので焼き芋単品でおやつになる。あまり甘くないさつまいもはビターチョコをのせて溶かすとちょうどよい甘さとほろ苦さになっておいしい。

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・シチュー
さつまいもをかぼちゃやとうもろこしやたまねぎと一緒に煮ると、野菜の甘みを活かした甘いシチューになる。だいぶ甘いのでご飯には合わないものの、さつまいもを多く入れれば単品で主食にもなる。鶏ムネ肉は味が薄いので肉料理のメインディッシュとしては人気がないものの、甘いシチューだと肉の主張が弱いほうがかえってシチューの調和を乱さなくて食べやすいので、安い鶏ムネ肉でも活躍できて貧乏人向けである。私はさつまいもの味噌汁のような甘い味噌汁は嫌いだけれど、甘いシチューは好きである。さつまいもと枝豆のシチューを作ったら腸内細菌が活性化しすぎてエンドレスおならになったので、人前にでるときは食べすぎないほうがよいかもしれない。

・天ぷら
さつまいもがおかずとして堂々と胸をはれるのが天ぷらである。さくさくの衣とほくほくの芋の夢の競演である。銀座の「てんぷら 近藤」だと大きなさつまいもの天ぷらが有名なようだけれど、一般家庭ではそんなでっかい天ぷらは作れないので、火が通りやすいようにスライスして揚げるとよい。

・コロッケ
じゃがいもの代わりにさつまいもでコロッケを作るとあまいコロッケになる。しかし蒸してつぶしてから揚げるのがめんどくさいし、天ぷらのほうが簡単である。

・芋チップス
芋チップスは揚げたてはさくさくしておいしいものの、市販のポテチと違って時間がたつとべちゃっとする。薄さを均一にしないと揚げ具合がそろわないし、手間がかかる割りに市販のポテチよりものすごくうまいというわけでもないので、わざわざ芋チップスを作るより他の揚げ物を作るついでに作るくらいでよいかもしれない。

・いもけんぴ
フライドポテトみたいで食べやすくて、大学芋よりは作りやすい。私は好きだけれど、自作するくらいなら市販のいもけんぴを買うほうが手っ取り早い。

・きんぴらいも
ごぼうと一緒にきんぴらにすると甘さがそんなに気にならなくなるので、ご飯のおかずになる。作り置きできて冷めてもおいしく食べられるのがよい。

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・大学芋
大学芋はさつまいものおかしの定番で、甘いもの好きな人にはよい。しかし揚げるのに手間がかかるし、焦がさずにちょうどいい具合に蜜にからめるのがけっこう難しいので、よほど料理好きな人でないと自分のおやつにわざわざ大学芋をつくらないかもしれない。

・スイートポテト
さつまいもを蒸したりゆでたりした後、つぶして牛乳や卵黄や砂糖やバターなんかを混ぜて焼くとスイートポテトになる。手間がかかる割りに栄養が増えるわけでもないし、劇的においしくなるわけでもない。というかさつまいもの英語名がスイートポテトなのに、そのままお菓子の名前にして形まで芋に似せるというのが安直で、芋を芋の形に加工して何がしたいんだと思ってしまう。ケーキ屋の華々しいケースの隅っこにスイートポテトがあると大学デビューに失敗した田舎者を見ているようでいたたまれなくなる。田舎くさい地味な芋が洋菓子になれる晴れ舞台なんだから、モンブランみたいにもっとおしゃれな形にしてクリーム盛ったりチョコ飾ったりして洋菓子ライフを満喫すればいいじゃんよー。

干し芋
買ってきたさつまいもでわざわざ干し芋を作る人はいないかもしれないけれど、芋掘りのおすそわけなんかで食べきれないほどのさつまいもをもらったときは干し芋にして保存するとよい。冬にストーブであぶって食べると大人向けの渋いおやつになる。

 

というわけでさつまいも料理を検討してみたところ、シンプルにふかすか焼いて素材の味を生かしたおやつにするが手軽で、ポテトサラダやシチューだとおかずに組み込めてよい。揚げ物が得意な人は天ぷらだけでなくおやつ用のいもけんぴや大学芋に挑戦してみるとよいかもしれない。