三角猫の生態

楽しく貧乏に暮らすための工夫とか節約術とかを書いています。

楽しい貧乏な家電:格安SIMの低速無制限通信でできることとできないこと

大手キャリアがぼったくり料金体系で搾取を続ける中で颯爽と登場したMVNO格安SIMは貧乏人の救世主である。低速無制限でデータを送受信できるか否かで貧乏人の生活の質が左右されるといっても過言ではない。私は自宅には仕事に使う光回線があるものの、実家の両親はインターネットなんかいらんといってテレビと新聞とラジオで昭和の生活スタイルを続けている情報弱者なので、実家に帰省する際には楽天モバイルのベーシックプランの低速無制限通信のテザリング頼みになる。
低速無制限通信といってもMVNO業者や通信エリアや時間帯次第で通信速度が変わるので、何ができて何ができないとは一概には言えないものの、私の環境で楽天モバイルの低速無制限通信でいろいろ試してみた。

●低速無制限通信でもできること

・ウェブブラウジング
画像が多いページだと読み込みに若干時間がかかるものの、テキストメインのページの閲覧なら青空文庫の文章量が多い小説とかでも問題なく使える。

・メールやチャット
メールの送受信やLINEのチャットは問題なく使えた。ただし写真の送信や表示には若干時間がかかる。

・地図
地図アプリで現在地の地図データを取得するまでに若干時間がかかるものの、いったん地図データを取得してしまえば普通に使える。Googleマップに写真を追加するのも数分時間がかかるものの問題なかった。私は超絶な方向音痴だったのでガラケーを使っていたときは知らない場所に行くのが不安でしょうがなかったものの、格安SIMで地図を使えるようになってから行動範囲が広がって周囲のスーパーを開拓できるようになった。今までは買い物に行くときにいつもとちょっと違う道を通ってみようとして道に迷って自宅付近をぐるぐる歩き回って家に帰れなくなっていたりしたけれど、地図があると安心して道に迷うことができるのである。私は「おさんぽまっぷ」というアプリを使って、初めての場所に行くときには移動ルートを記録している。地図を見ながら移動するより、まずは地図を見ずに道路標識や太陽の方向を頼りに歩いてみて、後から自分の方向感覚と地図上で実際に歩いたルートをすり合わせたほうが方向音痴が改善されるような気がする。

インターネットラジオ
radikoでのラジオのストリーミング再生は数秒バッファのために再生が止まることがあるものの、概ね途切れずにストリーミング再生できて特に問題なかった。私はラジオNIKKEI第1で株価の情報を聞くのに使っている。

●低速無制限通信でもできるけれどけっこう時間がかかること

・アプリのダウンロードやアップデート
両親に安いスマホあげたのだけれど、アプリをダウンロードしたりアップデートしたりするのにだいぶ時間がかかる。半年に一度帰省するたびにアプリを全部アップデートすると300MBくらいの通信量になって一時間くらいかかるものの、かといってアップデートしないままだといずれアプリが使えなくなるのでアップデートをしないというわけにもいかない。アプリのダウンロードやアップデートの際は低速無制限通信を使うよりは7SPOTとかの無料WiFiスポットを使うほうが手っ取り早い。

・漫画サイトの表示
少年ジャンプ+のような画像メインのページだと1話分の画像を全部ダウンロードするまで数分かかるので快適には見れない。ダウンロードをしている間はほかの作業をするなりして、待ち時間でストレスを感じないように何かしら工夫をする必要がある。

●低速無制限通信だとできないかもしれないこと

・パソコン用のブラウザゲーム
テザリングしてパソコンでFlashブラウザゲームをやろうにも、データ量が多いと低速無制限通信ではデータを受信しきれずに通信エラーが起きるので、やれるゲームには制限がある。インペリアルサガは初回起動の際にデータのダウンロードに2時間かかったものの、ロードの長ささえ我慢すれば遊べた。パソコン版アメーバピグはサーバーとの接続が切れたとメッセージが表示されてページを更新しないといけないし、運よくゲームをロードできても自分の部屋を表示するだけで数分かかってあちこち場所を移動するのは無理で、自分の部屋でパズルで遊ぶことだけはできた。ドラゴンクエストモンスターパレードは通信エラーでファイルが読み込めないとメッセージがでて高確率でゲームを始めることができなくて、通信速度がましな時間帯に運よくゲームをロードしてログインボーナスをもらうことはできても、あちこち移動したり敵と戦ったりするとそのたびに長いロードが発生して一度でもエラーが起きるとまたログイン画面からやりなおさなければならなくてまともに遊べなかった。
村ゲーのような通信量の少ないブラウザゲームなら問題なく遊べるかもしれないけれど、ダウンロードするデータ量が多かったり頻繁に通信したりする凝ったブラウザゲームは基本的に通常通りに遊べないと思ったほうがよい。

 ・SNSアプリの無料通話
私が楽天モバイルの低速無制限通信で、相手側がLINEモバイルのデータSIMでLINE用に高速通信を使えるという状況で、データ通信でLINEの無料通話をしようと思っても通話がつながるときとつながらないときがあった。時間帯によって通信速度が早いときにたまたま運よくつながっただけで、普段はデータ速度が安定しなくてまともに無料通話できないものと思ったほうがよいかもしれない。

・動画のストリーミング再生
abemaTVは5秒おきに動画が止まってまともに見れない。GYAO!は動画のバッファに時間がかかりすぎてまともに見れない。BloombergのライブTVは動画の再生さえ始まらなかった。自分で画質を選べない動画サイトでストリーミング再生するのはほぼ無理なようである。
YouTubeは最低画質の144pにすると時間帯によっては一度も途切れずに見れるものの、昼の回線が込み合って遅い時間帯は頻繁に動画が止まるのでバッファを貯めてからでないとまともに見れない。しかしたとえ画質が荒くても動画が見れるのと、まったく動画が見れないのでは大きな差があるので、見れるだけましである。画質は粗くても音質が悪くなるわけではないので、音楽のPVとかを聴くぶんには問題なく、低速無制限通信で動画を途切れずに見るならYouTubeしか選択肢がなかった。

・Windows10のアップデート
低速無制限通信のテザリングで数十時間かけて数GBのアップデートファイルをダウンロードするのは現実的でないし、もしダウンロードしたファイルが不完全でエラーが起きるとパソコンが壊れることもありうるので、不安定な低速無制限通信でアップデートファイルをダウンロードするのはやめたほうがよい。

●まとめ
遅いと評判の楽天モバイルの低速無制限通信でも用途次第でそれなりに役に立つ。低速無制限通信でできることとできないことを把握しておけば高速通信の大容量プランで無駄に通信費用をかけずに済むので、貧乏人は賢く契約プランを選んでいきたい。アプリのアップデートなどで通信量が多い場合には無料のWiFiスポットも併用すれば低速無制限通信でもなんとかなるので、貧乏人は低速無制限通信を活用したほうが通信費用を節約できる。

楽しい貧乏な勉強:情報弱者の親に数年がかりでスマホの使い方を教えた話

デジタルネイティブ世代にデジタル機器の使い方を教えるのは大変である。しかし大変だからといってほうっておくと情報弱者になってしまう。私の両親はイノベーター理論でいうところのラガードで、スマホなんかいらないと言っていて新聞とテレビを情報源にしていてパソコンどころかガラケーさえ持っていなかったものの、母は元同僚に「LINE知らんのか。遅れてるぅー」と言われてしまう有様で、このままでは世間知らずの情弱老人になってイケてる老人に馬鹿にされてしまうので、私は両親にスマホをあげて使い方を教えることにしたのだった。

●情弱に段階的にスマホの使い方を教える方法

・ステップ1:スマホの電源の入れ方と電源の消し方を覚えさせる
情弱は電子機器がよくわからなくて怖いものだと思っているので、まずはカメラやゲームでスマホに慣れさせることにした。両親に壊れてもいいような古いスマホをあげて、オフラインでゲームや写真撮影用として使わせてまずは電源のオンオフを覚えさせた。

・ステップ2:電話のかけ方を覚えさせる
電源のオンオフができるようになったら、少しずつスマホとしての便利な機能を教えることにして、格安通話SIMを契約して、知人の連絡先を登録して電話のかけ方と切り方を教えた。電話アイコンは情弱でもわかりやすいのか、電話のかけ方はすぐに覚えた。ちなみに料金は私持ちである。

・ステップ3:文字入力の仕方を覚えさせる
文字入力の仕方を覚えさせれば、チャットアプリを使ったり、自分でgoogleで調べることができるようになる。しかし情弱はフリック入力の指先だけ見ていて、実際に入力している文字を見ていないので、文字入力は難しいらしい。私は親にフリック入力練習アプリで文字を入力する練習をさせたり、LINEでどうでもいいチャットをやり取りしたりして、文字入力の方法を覚えさせた。

・ステップ4:アイコンの意味を教える
情弱は基本的にアイコンの意味をまったくしらない。「三」がメニューを開くアイコンだったり、「⇒」が送信ボタンだったり、オーバーレイ広告の上の「×」アイコンで広告を削除できるのを知らないので、アイコンの意味を全部教えてやる必要がある。

・ステップ5:インターネットという概念を覚えさせる
母はインターネットという概念を理解しないままインターネットを使っていた。私がインストールしてやったアプリだけ使っていて、Googleで検索したりアプリをダウンロードしたりできるということさえ知らなかった。
情弱は電話番号がないから通話できないと思い込んでいるので、インターネット回線と電話回線と違うもので、電話回線を契約しなくてもインターネット回線でLINEやSkypeで無料通話ができるのだと教えてやる必要がある。
父はデータ通信(LTE)とWiFiの違いを知らなかったので、無線の通信方式の種類が違うので、データ通信だと契約した通信容量しか使えないので、WiFiで使い放題の回線を使ったほうがよいと教えた。Bluetoothは今のところ使わないし、使わないものについて教えてもかえって混乱するといけないので教えていない。

●情弱がよくやってしまうことや注意点

・わからないときにでたらめに画面をポチポチ押してしまう
情弱はよくわからないときにどれかのアイコンを押せばなんとかなると思ってアイコンの意味もわからないままあちこちポチポチ押しまくってさらによくわからなくなるという悪循環を起こしやすい。画面をよく見ながら操作して、わからないアイコンは押さず、何か間違えたらそこでいったん操作をとめて、ひとつ前の操作に戻ってやり直すということを教えないといけない。

・広告をポチポチ押してしまう
情弱はウェブページの本文と広告の区別がつかずに、いちいち広告に反応してなんだコレととりあえずポチポチ押してしまう。クリックベイトは情弱ホイホイである。あらかじめセーフサーチ機能をオンにしておいて、変な広告をクリックして変なサイトに誘導されないように予防しておくほうがよい。広告が多いアプリも入れないほうがよい。
いきなりGoogleであちこちのウェブサイトを検索するより、最初はホーム画面に広告が少ない安全なサイトのショートカットを置いておいて、そのサイトを使わせてブラウジングに慣れさせるほうがよい。

・ホーム画面のショートカットアイコンを移動したり削除したりしてしまう
アイコンを短くチョンとタップするだけでアプリを起動できるのに、情弱はべたっと画面に指を押し付けて長押ししてしまう。そしてアプリが起動できないからと何度もベタベタぐりぐり押してしまう。そういう癖がある場合は情弱が操作に慣れるまではNova Launcherなどのアイコンのロック機能があるランチャーを使うほうがよいかもしれない。
ランチャーによってはショートカットアイコンの長押しでメニューの選択肢にショートカットの削除がでて、うっかりタップしてしまってショートカットが消えたので直してほしいと何度か親に言われたので、そういうランチャーは情弱の教育用には向かないので変えたほうがよい。

・間違えることを怖がって、よくわからないからもういいやとあきらめる
情弱はスマホの便利さよりも新しいことを覚える面倒くささのほうが勝って、別にスマホなんかいらないと言い出す。スマホが使えるようになるともっと生活が便利になると動機付けをして、一度にいろいろな操作をやらせようとせず、ひとつずつできることを増やしていって、スマホの利便性を体感できるようにしたほうがよい。最初は壊してもいいような安いSIMフリースマホをあげて、まずは使わせてスマホは怖くないのだと慣れさせるほうがよい。

・説明書をほしがる
昔のガラケーには分厚い説明書がついていたものの、安いSIMフリースマホには説明書はついていないので、情弱がGoogleで自分でわからないことを調べられるようになるまでは説明書代わりになって使い方を教えてやらないといけない。

・アップデートという概念を理解していない
情弱はアプリを定期的にアップデートしないといずれ使えなくなるということを理解していなくて一度アプリをインストールしたらほったらかしなので、いきなり使えなくなったと言い出す。すぐにアップデートが必要だという場合はあまりなくて無駄にデータを使うだけなので、私は数ヶ月に一度帰省したときに両親のスマホのアプリをアップデートしてやっている。

●教育の結果
私はスマホなんていらんという情弱の両親に無理やりスマホを持たせて、3年くらいかけて使い方を教えた。私は1年に2-3回帰省する際に情弱の親にちょろっと使い方を教えることしかできなかったのでだいぶ時間がかかったものの、同居している親に使い方を教える場合ならもっと早く使い方を覚えられると思う。
父にはgooのg05と0simをあげたら株価を見るのと電子書籍を読むのと電話をするのに使っていて、0simの500MBのデータでは足りないと言い出して母のスマホテザリングしてWiFi接続して低速無制限通信を使うことも覚えた。母は電話はいらないというのでZTE BLADE V580とLINEモバイルのデータSIMをあげたら、ゲームアプリで遊んだり写真を撮ったりLINEを使ったりradikoを聴いたり近所のスーパーのネットチラシを見たりできるようになった。Googleで自分で情報を調べたり自分で好きなアプリをインストールしたりはできないものの、とりあえず日常生活を便利にする程度にスマホを使えるようになったようである。
親にインターネットの便利さを教えてあわよくば実家で光回線を使えるようにしたかったものの、そっちは交渉に失敗したので帰省したときは低速無制限の回線で我慢しなければならない。プロバイダーは光回線を普及させたかったらもっと値段を下げてほしいもんである。

楽しい貧乏な食事:さつまいもをおいしく食べる方法

さつまいもがおいしい季節である。
私の親戚はさつまいもを栽培していて、毎年秋になると出荷しないような小さくて細いさつまいもをおすそわけでどっちゃりもらう。しかしさつまいもは食材としてはちょっと使いにくい。甘みがあるせいでご飯のおかずにしにくいし、主食にするには飽きるし、おやつにするには甘さが足りない。どうにも食材として中途半端なので、さつまいもをおいしく食べる方法を考えることにした。
さつまいもには焼き芋用とか干し芋用とかいろいろ品種があるので、その品種向けの調理をしたほうがおいしく食べられる。私の親戚が作っているのはホクホク系で甘さ控えめのやつなので、ふかしたり天ぷらにしたりするのに向いている。ちなみに私はさつまいもをよく洗って砂を落として皮ごと食べている。じゃがいもと違って皮や芽に毒がないので皮をむかなくてもよい。あと端っこのほうから傷んでくるので、端っこがしなびていたら切り落として、そのとき切り口が黒や緑に変色するようなのはカビが回っているけれど、一部かびているだけならカビた部分を取れば食べられる。

・ふかす
そのままふかして食べるのが手軽でよい。あと塩じゃがというのがあるように、芋と塩は相性が良いので甘いさつまいもにあえて塩を振ることで、口の中にさわやかな塩味が広がって甘さをリフレッシュしながらふかしたさつまいもを飽きずに食べられるようになる。一番手間をかけずにすむ調理方法なので気に入っている。

・さつまいもご飯
小さく切ったさつまいもを米と一緒に炊くだけで作れるものの、さつまいもの種類や切る大きさや水加減によってはとけてべちゃべちゃになって失敗する。炭水化物+炭水化物のコンボというのもあまりよくないし、栗ご飯の廉価版という感じが否めない。

・ポテトサラダ
ジャガイモの代わりにさつまいもを使ってマヨネーズと混ぜてポテトサラダを作ると、ほんのり甘いポテトサラダになる。マヨネーズの酸味と合わさることで、さつまいも単品で食べるよりも飽きにくくてよい。

・オーブンで焼く
小さくて細いさつまいもはすぐに蒸しあがるけれど、ある程度太いさつまいもをふかすのは時間がかかって大変である。さつまいもをちょうどいい具合にふかすのには熟練のテクニックが必要で、ふかし足りないと硬くて食べられないし、ふかし過ぎると水気が多くてべちゃっとした感じになってさつまいもの魅力のほくほく感がなくなってしまう。そんなときにはさつまいもを1.5cm-2cmくらいの厚さにスライスしてオーブントースターで焼くとよい。スライスしてオーブンで焼くと均一に火が通って出来上がりが安定するので、さつまいも初心者にはおすすめである。はちみつを垂らしたりチョコを乗せたりバニラアイスを添えたりしてアレンジもしやすい。何分焼くかはオーブンの温度によって違うけれど、最初に焼くときに表面が焦げないように注意して見て、こげる前に取り出せばだいたい何分で中まで火が通るか把握できる。さつまいもを厚く切りすぎると表面だけ焦げて中に火が通らなくなるので、そのへんはオーブンの性能に合わせて調整するとよい。
トースターでなくて本格的な大きいオーブンがあるおうちならアルミホイルにつつんで丸ごと焼き芋にするとねっとりした蜜のような甘さが引き出せるようになる。焼き芋用の品種はすごく甘いので焼き芋単品でおやつになる。あまり甘くないさつまいもはビターチョコをのせて溶かすとちょうどよい甘さとほろ苦さになっておいしい。

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・シチュー
さつまいもをかぼちゃやとうもろこしやたまねぎと一緒に煮ると、野菜の甘みを活かした甘いシチューになる。だいぶ甘いのでご飯には合わないものの、さつまいもを多く入れれば単品で主食にもなる。鶏ムネ肉は味が薄いので肉料理のメインディッシュとしては人気がないものの、甘いシチューだと肉の主張が弱いほうがかえってシチューの調和を乱さなくて食べやすいので、安い鶏ムネ肉でも活躍できて貧乏人向けである。私はさつまいもの味噌汁のような甘い味噌汁は嫌いだけれど、甘いシチューは好きである。さつまいもと枝豆のシチューを作ったら腸内細菌が活性化しすぎてエンドレスおならになったので、人前にでるときは食べすぎないほうがよいかもしれない。

・天ぷら
さつまいもがおかずとして堂々と胸をはれるのが天ぷらである。さくさくの衣とほくほくの芋の夢の競演である。銀座の「てんぷら 近藤」だと大きなさつまいもの天ぷらが有名なようだけれど、一般家庭ではそんなでっかい天ぷらは作れないので、火が通りやすいようにスライスして揚げるとよい。

・コロッケ
じゃがいもの代わりにさつまいもでコロッケを作るとあまいコロッケになる。しかし蒸してつぶしてから揚げるのがめんどくさいし、天ぷらのほうが簡単である。

・芋チップス
芋チップスは揚げたてはさくさくしておいしいものの、市販のポテチと違って時間がたつとべちゃっとする。薄さを均一にしないと揚げ具合がそろわないし、手間がかかる割りに市販のポテチよりものすごくうまいというわけでもないので、わざわざ芋チップスを作るより他の揚げ物を作るついでに作るくらいでよいかもしれない。

・いもけんぴ
フライドポテトみたいで食べやすくて、大学芋よりは作りやすい。私は好きだけれど、自作するくらいなら市販のいもけんぴを買うほうが手っ取り早い。

・きんぴらいも
ごぼうと一緒にきんぴらにすると甘さがそんなに気にならなくなるので、ご飯のおかずになる。作り置きできて冷めてもおいしく食べられるのがよい。

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・大学芋
大学芋はさつまいものおかしの定番で、甘いもの好きな人にはよい。しかし揚げるのに手間がかかるし、焦がさずにちょうどいい具合に蜜にからめるのがけっこう難しいので、よほど料理好きな人でないと自分のおやつにわざわざ大学芋をつくらないかもしれない。

・スイートポテト
さつまいもを蒸したりゆでたりした後、つぶして牛乳や卵黄や砂糖やバターなんかを混ぜて焼くとスイートポテトになる。手間がかかる割りに栄養が増えるわけでもないし、劇的においしくなるわけでもない。というかさつまいもの英語名がスイートポテトなのに、そのままお菓子の名前にして形まで芋に似せるというのが安直で、芋を芋の形に加工して何がしたいんだと思ってしまう。ケーキ屋の華々しいケースの隅っこにスイートポテトがあると大学デビューに失敗した田舎者を見ているようでいたたまれなくなる。田舎くさい地味な芋が洋菓子になれる晴れ舞台なんだから、モンブランみたいにもっとおしゃれな形にしてクリーム盛ったりチョコ飾ったりして洋菓子ライフを満喫すればいいじゃんよー。

干し芋
買ってきたさつまいもでわざわざ干し芋を作る人はいないかもしれないけれど、芋掘りのおすそわけなんかで食べきれないほどのさつまいもをもらったときは干し芋にして保存するとよい。冬にストーブであぶって食べると大人向けの渋いおやつになる。

 

というわけでさつまいも料理を検討してみたところ、シンプルにふかすか焼いて素材の味を生かしたおやつにするが手軽で、ポテトサラダやシチューだとおかずに組み込めてよい。揚げ物が得意な人は天ぷらだけでなくおやつ用のいもけんぴや大学芋に挑戦してみるとよいかもしれない。

楽しい貧乏な家電:古いスマホの使い道を考える

スマホはOSのアップデートやらバッテリーのへたりやらでパソコンに比べてデバイスとしての寿命が短いので、1-2年ごとにスマホを買い換えていくと、古いスマホがたまっていく。中古スマホを売ろうにも次々に新製品が出てきて在庫がだぶついて安売りしてるくらいだから古いスマホにはたいして値段がつかないし、愛着があるスマホを安売りするくらいならを自分で使ったほうがましである。というわけで古いスマホの使い道を考えることにする。

●オフラインで何かの専用機にする。

Android2.3の古いスマホはCUPとRAMが低スペックだし、ROMが少なくて数個アプリをインストールしたらROMがいっぱいになるし、電池持ちもよくないし、3Gしか使えなかったりSIMフリーでなかったりして、使い道があまりない。しかしWiFiGPSを切って完全なオフラインにすると電池持ちがよくなって、何かの専用機にすればROMの少なさが気にならなくなって、それなりに使い道がでてくる。

・目覚まし時計/電卓/タイマー/カレンダー/懐中電灯/音声レコーダー/懐中電灯/メモ帳代わりにする。
スマホ本体にあらかじめインストールされていてオフラインで使えるアプリを使うだけでも家電として十分役に立つし、これらの機能はスマホのスペックに関係なく使えるので古いスマホにはうってつけである。時計や電卓を別々に用意するより場所をとらないし、時計や電卓用に単四電池だのボタン電池だのといろんな種類の電池を用意しなくてもUSB充電器だけあれば済むし、持ち歩かずに部屋においておけばなくす心配もない。懐中電灯としてはバッテリーの残量がわかるので電池式の普通の懐中電灯よりも使いやすくて、スマートフォンホルダーに固定してLEDライトを読書灯代わりにしたり、自撮り棒に取り付けて手の届かないところを照らして落し物を探したり、アイデア次第でいろいろな場所に取り付けてライトとして使うことができる。玄関に古いスマホを置いておいて、夜に地震が起きて停電したときにスマホで足元を照らしてすぐに靴を履いて避難できるようにしたり、スマホに来客の日時や要件をメモしておいたり、押し売りや詐欺や宗教の勧誘などの変な客が来てトラブルが起きた時にすぐに会話を録音して言質をとって言った言わないでもめるのを防いだりするような使い方もできる。

・オフラインゲーム専用機にする。
いくら低スペックのスマホとはいえゲームボーイよりは高性能なので、データ通信を必要としないトランプやパズルやボードゲームとかで遊ぶぶんには十分使える。百人一首の読み上げアプリとかでゲームの補助にも使える。子供や老人などのスマホ初心者に壊してもいい練習用としてゲームや知育アプリや脳トレアプリで遊ばせてもよい。IS03を母のスマホ練習用としてあげたら数独専用機になっていた。

・音楽プレーヤー専用機にする。
私が持っているMEDIAS IS11NはROM2GB、RAM512MBの低スペックで消せないプリインストールアプリがROMを圧迫してバッテリーも1300mAhしかなくてスマホとしてはほんど役に立たないものの、3.6インチの小型で防水仕様でいまどきの5.5インチの大きなスマホよりも持ち歩くのに便利なので、microSDカードに音楽を入れてLISNAというアプリを使ってオフラインの音楽プレーヤー専用機にしている。画面を消して音楽を聴くだけならたいしてバッテリーを消費しなくて1時間に電池が5%くらいしか減らないので、数時間旅行する時は充電器がなくても十分電池が持つ。散歩や買い物の間に英単語を繰り返し再生して英語を勉強するのにも役に立つ。

・デジカメやビデオカメラとして遊ぶ。
カメラの機能がいいスマホなら写真加工アプリを入れたり、マイクロスコープや望遠レンズなどのガジェットを取り付けたりして、写真や動画専用機として使える。コードの長いエンドスコープ(内視鏡)を使えばタンスの裏の落とし物を探したり、床下や天井裏の害虫を調べたりできる。エンドスコープの専用カメラアプリが古いスマホに対応していないこともあるので、買うときは事前に対応androidバージョンを調べるほうがよい。古いスマホなら壊れても惜しくないので、釣りに行ったときに防水ケースに入れて海に沈めて水中を撮影して地形や魚群を把握したり、スケボーにスマホを取り付けて道路すれすれの動画を撮ったり、犬の首輪につけて犬目線の動画を撮ったりして、心置きなくアクロバティックな使い方ができる。メインスマホは持ち歩いて使うのでタイムラプス動画を取る暇がないけれど、古いスマホならどこかに長時間固定しておいてタイムラプス動画を取って遊ぶことができる。ガーデニングが趣味の人は花が咲く様子をタイムラプス動画にすると面白いかもしれない。

・楽器練習用にする。
メトロノームアプリやチューニングアプリをインストールしたり、自分の演奏を録音したりして、楽器を練習する際の補助的な装置にできる。楽器アプリを使って音が出るおもちゃとして遊ぶこともできる。タブレットならホルダーに固定してデジタル楽譜として使える。

・地図閲覧用にする。
MAPS.MEやYAMAPのようなオフラインで使える地図アプリをインストールしてあらかじめWiFiで地図データをダウンロードしておくと、オフラインのときでもGPSで地図上に現在地を表示できるので、散歩中のルート確認をしたり、古いスマホで地図を見て待ち合わせ場所を確認しながらメインのスマホで待ち合わせの相手と電話したりするような使い方ができる。古いスマホでCPUとかの性能は使い物にならないけどGPSの掴みはメインスマホより優れている機種の場合は、地図用にすると活躍の機会があるかもしれない。

・生活の補助用にする。
オフラインで使える健康管理アプリを入れて食事や体重を記録したり、家計簿アプリを入れて家計簿をつけたり、家族宛にメモを残したりして生活の補助専用にして、台所に古いスマホを置いて家族全員がいつでも使えるようにすれば、家族の健康管理や家計に対する意識が向上するかもしれない。画面をロックしておけば家に来た行儀が悪いママ友がこっそり家計簿を覗き見て生活水準をチェックすることを防止することもできる。

デジタルフォトフレーム代わりにする。
5インチくらいの大きなスマホや低スペックなタブレットはスライドショーアプリを使って写真をスライドショーで表示するとデジタルフォトフレーム代わりになる。個人だとデジタルフォトフレームの需要はあまりないかもしれないものの、企業なら使い道がある。人間は止まっているものより動くものに反応するので、看板やメニューのような動かないものよりも、スライドショーのほうが客の興味を引けるかもしれない。例えば個人経営の総菜店の店頭でおすすめの料理の食材や調理の様子をスマホで撮影してホルダーに固定してスライドショーで表示したり、観光地の店で芸能人やお客さんと記念撮影した写真をスライドショーで表示したりして、パンフレットを作るほどでもないような情報や写真をスライドショーにすることで客の待ち時間を有意義につぶしたり、売り子と客がコミュニケーションをとったりするような使い方ができるかもしれない。

・オフラインでは緊急通報はできないことに注意。
simが入ってなくてオフラインになっているスマホには「緊急通報のみ」とあたかも緊急通報が使えるかのように表示される。しかし実際は通話simが入っていないとandroidでもiphoneでも緊急通報はできないようなので、オフラインで使うつもりなら緊急通報用に古いスマホをとっておいても無駄である。ちなみにデータsimだとそのままでは緊急通報はできないけれど、IP電話アプリと緊急通報ナビというアプリをインストールするとIP電話で110に緊急通報できるようになるそうである。

WiFi無線LANに接続して使う。

 自宅や職場にインターネット回線と無線LANがあれば、WiFi接続で古いスマホの使い道が増える。3Gしか使えないような古いスマホでも、WiFi接続なら通信速度が速くてそれなりに活用できるようになる。

・風呂やトイレで音楽を聞いたり動画を見たりする。
メインスマホが風呂の湯気で壊れたり、トイレに落として壊れたりするのは困るものの、古いスマホなら壊れても惜しくない。SpotifyやabemaTVで音楽を聞いたりして風呂やトイレでリラックスできる。あるいはスマホに入りきらないほど大量の音楽ファイルを持っていてその中から好きな音楽を聴きたいという人は、プリンストンの「デジ蔵 ShAirDisk PTW-WMS1」を使うとパソコンとスマホの両方で使えるサーバーになるので、スマホ本体に直接音楽ファイルを入れなくてもWiFiでサーバーにアクセスして音楽を聴くことができる。

・監視カメラにする。
ちゃんとした監視カメラをホームシステムとして導入するとなると電気工事だの設置だので数万円のお金がかかる。本格的な監視カメラはいらないのでちょっとだけ監視カメラ代わりに使えればいいというときは監視カメラアプリを使えば、スマホで撮影した映像データをWiFiでとばして離れた場所のパソコンや別のスマホから見れるので、パソコンで仕事をする合間に別の部屋のペットの様子を確認したり、旅行中に自宅の様子を確認したりできる。常時充電しながら監視カメラとして使っているとバッテリーがへたるものの、古いスマホなら使い潰してももったいなくない。

・屋内の連絡手段にする。
母屋と車庫で連絡をとったり、二世帯住宅の一階と二階で連絡をとったりするとき、要件を伝えるためにいちいち歩いていくのは面倒くさいし、大声で呼んだりすると近所迷惑になる。かといって電話機の子機を買い足すのもお金がかかる、というときは古いスマホの出番である。WiFiを使ってチャットアプリで連絡をとればインターホンやトランシーバー代わりになる。ソーラー充電モバイルバッテリーで充電すればコンセントがないところでも使えるので、WiFiが届く範囲なら電気工事をせずにどこにでも設置できるというメリットがある。上記の「デジ蔵 ShAirDisk PTW-WMS1」を使うとWiFiの中継器としてWiFiが届く範囲を若干広げられるので、家や庭が広すぎて車庫や地下室や畑の納屋までWiFiが届かないという人は中継器を使ってみるとよいかもしれない。

・テレビの補助用途にする。
ネットに接続できない古いテレビを使っている場合は、スマホの画面をテレビに映すことでYouTubeとかAbemaTVとかの動画が大画面で見られるようになる。2015年以前に発売された古いスマホはMHL対応機種ならMHLケーブルでスマホをテレビにつないで映せる。それより新しいAndroid4.2以降のスマホはChromecastや類似製品を使えばワイヤレスでスマホをテレビに映せる。だいたい2000-3000円の出費で古いテレビにスマホの画面を映す機能を付け足せると思えばよい。大画面でYouTubeを見るためにテレビを買い替えるよりも安上がりである。

 ・防災用端末にする。
防災アプリを入れていつでも地震や気象警報の通知が来るようにしておいたり、応急処置アプリを入れておいてけがをしたときに応急処置の方法がわかるようにしたり、google mapに避難場所や断水時の給水場所をお気に入り登録しておいたり、FMラジオを聴けるアプリを入れたり、緊急時の連絡先を登録したりしておくと災害の時に役に立つかもしれない。いらない古いスマホを家族全員がいつでも使える防災用端末にして防水ケースやモバイルバッテリーとかとセットで家に常備しておくと、地震や洪水でメインスマホが壊れたときでも、防災用端末がSIMフリースマホならSIMを差し替えれば予備としてすぐに使えるし、SIMフリースマホでなくても公共施設の無料WiFiスポットを使ったり、他の人にテザリングさせてもらったりして情報収集ができる。gooの防災アプリは安否登録をする機能や、避難したときに家族に集合場所を簡単にメールする機能があるので、スマホを使い慣れていない子供や高齢者はgooの防災アプリがおすすめである。

・PCとスマホでタスクを分けてニュースなどの表示の専用にする。
吸盤がついている車載用スマホホルダーとかを使って机にスマホを固定してパソコンから給電すれば、パソコンとスマホでタスクを分けてスマホをサブモニタ代わりに使うことができて、パソコン用のモニタを増設するよりも場所をとらない。24時間配信の天気ニュースや株価チャートや強震モニタやSNSの新着コメントなど、パソコンの画面に常時表示すると邪魔だけれど気になったときはすぐに確認したいようなものをスマホに常時表示させておくと、例えば小売店のような天気と売り上げが関連する仕事の人や、企業のSNS担当の人には役に立つかもしれない。

・リモート操作やミラーリングでジャンクスマホの再利用や本の自炊などに活用する
リモート操作というのはスマホ同士やスマホとパソコン間で遠隔操作することで、VysorというChrome拡張機能や、ApowerMirrorというアプリをインストールすることでリモート操作ができるようになる。室内でWiFiで使うぶんには遠隔操作をやるメリットや使い道は限られるけれど、例えばガラスが割れて通常の操作がしにくくなったスマホをわざわざ修理しなくても、リモート操作やミラーリングで活用できるようになる。パソコンでアンドロイドのアプリを操作したい場合はエミュレーターを使う方法もあるけれど、エミュレーターを使うよりも実機をミラーリングするほうが対応するアプリが多かったりアプリの動作が安定したりするというメリットがある。ただしマウスで操作するとスマホのようなマルチタップはできないので、マルチタップが必要なゲームは遊べなくなる。他にもスマホを使って本の自炊をしたいときや紙の資料を電子化したいときにパソコンからスマホをリモート操作をすれば、スマホをホルダーに固定しておいてパソコンからスマホのカメラ画面を確認しつつシャッターを押す使い方ができるので、いちいちスマホを構えてシャッターを押さずにすんで作業を効率化できる。データを入れていない古いスマホをリモート操作用に使えば、リモート操作アプリを使うことによる個人情報流出のリスクも少なくできる。

・無料WiFiスポット用にする。
大手コンビニや一部の喫茶店チェーンや役所や駅などの公共施設には会員登録すれば誰でも無料でWiFiが使えるサービスがある。無料WiFiはセキュリティ上の問題があるので個人情報が入っているメインスマホで使うのは推奨されていないし、数人が同じ回線を使うのでWiFiの割には通信速度が遅くて使い道が限られるけれど、古いスマホを無料WiFiスポット専用にして個人情報を削除して使えば個人情報や各種パスワードが流出するリスクは低くなるし、通信速度が遅くても買い物にいったときに天気予報や特売チラシや地図を確認したり、これから家に帰るよーとメールで連絡したりする程度なら十分役に立つ。あまりスマホは使わないので最新の高スペックなスマホはいらないしデータSIMを契約するまでもないけどたまにはスマホを使いたいという人なら、古いスマホで無料WiFiスポットを使えばデータSIM代が節約になる。

・あやしいサイト専用機にする。
あやしいサイトというのは、肌色が多い変な広告が表示されたり、18歳以上がどうのこうのという変な警告がでたりするサイトのことである。メインスマホメインアカウントであやしいサイトにアクセスするとウイルス感染やワンクリック詐欺個人情報流出の危険があるけれど、壊れても惜しくないような古いスマホなら個人情報を削除して捨てアカウントを使ってあやしいサイトを冒険できる。  

●格安データSIMを入れてメインスマホの補助的用途に使う。

 型落ちだけれどスペック的にまだ使えるスマホならメインスマホの予備機になる。電話はいらないけれどスマホの機能を一通り使いたいというときは、月500-1000円の格安のデータSIMを使うことでSIMフリースマホを安く運用できる。

 ・緊急通報用にする。
データSIMやIP電話だとそのままでは緊急通報はできないけれど、IP電話アプリと「緊急通報ナビ」というアプリをインストールするとIP電話で110に緊急通報できるようになるそうである。緊急通報の電話は頻繁にかけるものではないけれど、緊急通報できる手段は複数用意しておくほうが万が一の時に役に立つ。たとえばメインスマホを入れた鞄がひったくりにあって、家に固定電話がなくて警察に通報できないし最寄りの交番の場所もわからないという場合でも、家にサブスマホがあればすぐに緊急通報できる。

・サブスマホとしてメインスマホの負担を軽減する。
どんなに高性能でバッテリー容量が多いスマホでも、アプリをわんさかいれてガジェットを表示しまくると動作が重くなって発熱して電池の減りも早くなる。そこでメインスマホのうちの一部のアプリをサブスマホに移せばメインスマホの負担を軽減できる。
特にゲームのアプリはデータ量も多くてアップデートも頻繁にあるので、いくつもインストールするとROMを圧迫する。ゲームはつい夢中になって長時間やりがちだし、ポケモンGOのように電池を大量に消費するゲームもあるので、メインスマホで遊ぶとすぐに電池がなくなってしまう。そうするとバッテリーがへたったり、外出前に充電が間に合わなかったりしてスマホ本来の電話やチャットの機能に支障をきたしかねないので、サブスマホをゲーム専用機にして分けて使うことでメインスマホの寿命を延ばすことができる。OTG機能に対応しているスマホは別のスマホに給電することもできるので、緊急時のモバイルバッテリー代わりにもなる。

スマホ二台でデュアルモニタ代わりにする。
スマホはパソコンと違って画面上にひとつのウェブページしか表示できないという弱点があるので、いろいろな情報を比較したいときやいろいろな作業を平行してやりたいときには作業効率が落ちる。そういう時にサブスマホを使えば、パソコンでデュアルモニタで作業するように二つの画面で二つの作業が同時にできて作業効率があがる。たとえばサブスマホで株価情報を表示しつつメインスマホで株取引すれば、いちいち画面を切り替えなくても複数銘柄の値動きを参照しつつ株取引できる。動画を配信している人ならカメラの性能がいいメインスマホで動画をライブ配信しつつ、サブスマホで自分の動画のコメントを確認したりできる。マルチデバイス対応で切り替え機能がついているbluetoothキーボードを使えば、サブスマホで資料を表示したり検索したりしつつメインスマホで書類作成をするということもできる。

テザリング専用機にする。
たとえ低スペックの古いスマホでもテザリング専用機としてならスペックを気にせずに使える。あるいは画面が割れたジャンクスマホで通常の操作ができないような場合でも、テザリングができればまだ役に立つ。
新しいスマホテザリング専用機にするのはもったいないものの、古いスマホなら電池がへたるのを気にしないでがしがし使い潰せる。バッテリーの容量しか売りがないようなpriori4とかRAIJINとかのハズレ機種でもテザリング専用機として活躍のチャンスが残っている。auだとテザリング有料オプションだそうだけれど、そんなものに金を払うならSIMフリー機種に格安データSIMを入れてテザリングしたほうがましである。

・乗り物用にする。
自動車やバイクや自転車にスマホを取り付けて地図アプリを表示してカーナビ代わりにしたり、録画してドライブレコーダー代わりにしたり、もし乗り物が盗まれたときにスマホGPSの現在地探知機能を使えば盗まれた車の現在地を知ることもできる。乗り物にスマホを取り付けると温度変化や振動で壊れやすいものの、古いスマホなら壊れてもしょうがないと割り切れる。

・散歩用にする。
私は「おさんぽまっぷ」というアプリを使って散歩のときにどのルートで何キロ歩いたのかを記録しているけれど、遠出して知らない場所を散歩するときも地図があるので道に迷う心配がないし、近所で事件が起きて職質されたとしても散歩ルートを記録していればアリバイが証明できる。電子書籍版の図鑑をダウンロードすれば散歩中に珍しい花や野鳥を見つけたときにすぐ調べられて散歩が面白くなるし、散歩中に天気予報を見て雨が降りそうならすぐに帰ったりできるし、釣りをしながらラジオを再生して暇つぶししたりできる。釣りをしているとスマホを落として回収不能になったり波をかぶったり雨が降ったりしてスマホが濡れて壊れる危険があるものの、サブスマホなら落としたり壊れたりしてもあきらめがつく。データ専用SIMで電話番号がなくてもチャットアプリで他の人と連絡がとれるので、散歩中に事件や事故に遭遇してもすぐに連絡がとれて安心である。

リスクヘッジ用にする。
評判のいいMVNO業者でも通信速度が遅い時間帯があるし、あるいは通信障害がおきる可能性もある。株やFXのような取引をやっていると値動きに瞬時に対応して売買しないといけないときがあるけれど、万が一メインの通信回線に問題が起きてもサブの通信回線があればすぐに対応できる。
スマホのデータ使用量が多い人はメインの通信回線のデータ容量を追加購入するよりもMVNOの安いデータSIMを何種類か契約するほうが長期的にお得になる。そのリスクヘッジ用のデータSIMはサブスマホに入れて、株価表示アプリのような常時バックグラウンドで通信してデータを取得しているようなアプリはサブスマホで使えば、メインスマホの高速通信のデータ量を無駄に使わずに済む。私はLINEモバイルのデータSIMを2つ契約して親に使わせていて、実家に帰ったときに予備回線として使っているけれど、月に500円で1Gの高速通信と低速無制限通信ができるのでコスパはかなりよい。

●古いスマホの危険性

・個人情報が残っていたり、削除した個人情報が復元できたりする。
父にスマホをあげたら操作を間違って写真をフォルダごと全部消してしまったようで、ためしにスマホをパソコンにつないでデータ復元ソフトを使ったら写真が復元できた。パソコンの知識がある人ならデータが復元されないようにする完全削除の方法を知っているだろうけど、子供の頃からスマホだけで育ってパソコンは使えないという世代はデータを削除しても復元できることを知らないかもしれない。
古いスマホをフリマで売って新しいスマホの購入費用にあてるのはよくあることだけれど、個人情報の削除をしっかりやらないとデータを復元されて悪用される可能性がある。

・電池が劣化する。
電子機器は使っても使わなくても徐々に経年劣化する。劣化して壊れるだけならましだけれど、スマホのバッテリーは発火する危険があるので、スマホの蓋が閉まらないほど電池が膨らむようなら製品の寿命とみなして処分するほうが安全である。

・アプリがアップデートされずにセキュリティ対策が不十分になる。
古いスマホを完全にオフラインで使うならウイルス感染はあまり気にしなくてよいものの、オンラインで使う場合には古いOSでアプリがアップデートされないままで使うのはよくない。たとえば金銭のやり取りが発生するサイトでクレジットカード番号が漏れて悪用される可能性があるので注意しないといけない。

・壊れるかもしれない。
古いスマホは内部の電子部品が経年劣化して、突然起動しなくなったり、動作が不安定になったりする可能性がある。なくなったら困るようなデータは内部のROMに保存せずに、壊れてもデータを取り出せるようにSDカードに保存するほうがよい。機種変更するときにデータの引継ぎが必要なゲームはスマホが起動しなくなったら引き継ぎができなくなる可能性があるので、動作が不安定な古いスマホでそういうゲームを遊ばないほうがよい。

 ●まとめ

古いスマホでも、オフライン、WiFI接続、格安データSIMの運用方法で用途に応じて有効活用できる。古いスマホを売ってもたいしてお金にならないなら、役に立つ使い道を考えて使いつぶすほうがお得である。

 

楽しい貧乏な食事:麺類で生き延びるんだ

貧乏人が生活費を切り詰めようとして最初に直面するのは自炊の問題である。自炊すれば食費が安くなるとわかっていても、毎日米を炊いたり味噌汁を作ったりするのはしんどい。そこで安くておいしくて簡単に作れる麺類の出番である。麺類さえ自炊できるようになれば貧乏になっても生き延びれるのだ。

●麺類は安い

私の近所のスーパーの麺類の値段はだいたい以下のとおり。

うどん/ひやむぎ/そうめん(乾麺)500g:100円、1食100gあたり20円
パスタ1kg:250円、1食100gあたり25円
やきそば3食入り:80-100円、1食あたり27-33円
生うどん3食入り:90-100円、1食あたり30-33円
そば(乾麺)300g:100円、1食100gあたり33円
インスタントラーメン5食入り:200-300円、1食あたり40-50円
生ラーメン3食入り:150-180円、1食あたり50-60円
カップラーメン1個:80-100円

1ヶ月の食費の予算を1万円にすると1食あたり100円程度にする必要があるけれど、麺類なら肉と野菜を加えても100円で十分栄養がある食事ができる。たとえばやきそばの麺1袋27円、もやし100g10円、ピーマン1個15円、豚ひき肉30g20円、キャベツの葉っぱ2枚10円、卵1個10円で、具がたくさん入った焼きそばが材料費92円で食べられるのである。安くて調理が簡単な麺類こそ貧乏人が自炊して飢えをしのぐライフラインとなる。

●食材と味付けのルーティーンをすれば飽きない

いくら麺類が安いといっても同じものばかり食べたら飽きるじゃないか、と言う人は料理が下手な人である。自炊においては同じものなどない。食材の配合や調味料をちょっと変えるだけでまったく味が変わる。それが食材のルーティーンと、味付けのルーティーンである。食材のルーティーンとは何種類かの食材の種類をちょっとづつ変えることである。味付けのルーティーンとは調味料をちょっとづつ変えることである。
食材は安くて大量に買える野菜を基本にするのであまり変えられないものの、調味料に工夫の余地がある。たとえばやきそばを作るにしても付属の粉末ソースを使わないで塩コショウをベースにして、しょうゆと鰹節で和風にしたり、五香粉やウェイパーや豆板醤やラー油で中華風にしたり、オリーブオイルとにんにくと唐辛子とバジリコでイタリア風にしたりして、焼きそばだけで何パターンも味付けを変えて飽きずに食べることができる。インスタントラーメンはスープの味が決まってしまっているので工夫の余地が少なくなるけれど、酢やラー油やコショウを足したり、スープのお湯を少なくしてつけ麺風にしたりして若干味を変えることができる。
この味付けのルーティーンと食材のルーティーンを組み合わせてやきそばとラーメンとパスタの麺類メニューで毎日過ごすとすると、たとえばもやしとキャベツと豚こまのしょうゆラーメン、キャベツとたまねぎととり胸肉ののあんかけ塩焼きそば、たまねぎとピーマンとベーコンのナポリタン、ピーマンとナスととり胸肉の野菜炒め味噌ラーメン、ナスとゴーヤと豚こまのソース焼きそば、というように食材の配合や味付けをちょっとずつ変えて食材が偏らないようにバランスよく栄養をとって飽きずに毎日おいしく麺類を食べることができる。麺類のアルティメット・ルーティーンを完成させればもはや貧乏は恐るるに足らずである。

●私のお勧めの麺類

私のお勧めはやきそばである。もやし、きゃべつ、たまねぎ、にんじんといった安くて量が多くて一年中手に入る定番野菜に合うし、調味料をアレンジしやすいし、とり胸肉と豚挽き肉と豚こま肉のどれでも対応できるし、肉がない場合は目玉焼きを追加したり油揚げの薄切りを肉代わりにしたりしてたんぱく質を補給できるし、フライパンひとつで調理できるのでコンロがひとつしかない貧乏アパートでも料理しやすい。フライパンからそのまま食べれば皿洗いの手間も少なくなる。

次点はパスタである。私はパスタを作るときは焼きそばとは味を区別したいので、ケチャップで味付けしてナポリタンにしたり、辛味とにんにくをきかせてアーリオ・オーリオにしたり、バラ子があるときはバラ子スパにする。熱々のパスタに生卵をからめて似非カルボナーラもおいしい。ナスやピーマンやほうれんそうなどの夏野菜とは相性がいいので夏には大活躍するし、魚介系とも相性がいいし、炒めるだけでなくスープ系に使いまわしもできるので冬にも出番がある。料理が面倒なときはパスタをゆでてふりかけやお茶漬けをかけるだけでも食べられる程度の味になるので、インスタント食品代わりにもなる。おいしくて使い回しができる反面、パスタをゆでるのに時間がかかってちょっと面倒くさいので忙しい貧乏人には向かないし、根菜とはあまり合わない。巷に出回っているパスタはだいたい1.7mmくらいだけれど、私は湯で時間が長いのは嫌いなので1.2mmの細いパスタを使う。

ラーメンはインスタントでもおいしいものの、たまねぎとかナスとかゆでるのに向いてない野菜がけっこう多くて、炒め系のやきそばやパスタにくらべると野菜のバリエーションが少なくなる。1食あたりの値段もやきそばやパスタよりも若干高いので、1食100円に抑えようとするとその分具が乏しくなるので貧乏人が栄養補給するのにはちょっと厳しい。カップラーメンは基本的に高いので、普段のルーティーンで食べるものではなくて食材が切れたときの非常食である。
私は和平フレイズの重ね鍋フライパンセットを持っているので、蒸し器を使ってまず野菜を蒸して、蒸したお湯を使って袋入りのインスタントラーメンをゆでて、野菜の栄養をあまり逃がさないように効率よくラーメンを作っている。直径16cmで一人分のインスタントラーメンを作るときにちょうどいいサイズでお湯もわかしやすく、少ないお湯で蒸すようにゆでるともちもちした麺になってうまいので、これから一人暮らしを始める人でインスタントラーメンが好きな人は和平フレイズの重ね鍋フライパンセットを買うと便利かもしれない。ちなみにこの鍋はパスタやうどんをゆでるのには向かない。

うどんやそうめんやそばはいくら安くても野菜と合わせにくくて食材のルーティーンを組みにくいし、出汁の味も和風以外だとあまりおいしくないので使いにくい。ねぎやほうれん草やきのこやわかめは合うものの、根菜はてんぷらにでもしないと合わない。うどんを焼きうどんに転用したりそうめんをビーフンに転用する方法もあるものの、ゆでる手間がかかるし焼きそばに比べたら麺がくっつきやすくて味がおちる。乾麺は長期保存ができるので、うどんやそうめんやそばは普段ルーティーンで食べるというよりも補欠としてスポット的に使うほうが便利で、たとえば野菜がないときに冷凍しておいた油揚げを煮込んできつねうどんにしたり、カレーがあまったときにカレーうどんにしたり、鍋があまったときに煮込みうどんにしたり、ラーメンの汁があまったときにそうめんを替え玉代わりにしたりする。

皆さんも貧乏になったときは麺類で生き延びるとよいですよ。